チャンピオンズ・リーグ決勝 チェルシー対バイエルン

ついに迎えたCL決勝。
カードはバルサ、レアルがいないチェルシー対バイエルン。
舞台はバイエルンのホームと、誰が見てもバイエルンへの追い風。

出場停止の選手が多い中、スタメンが発表され、
チェルシーはディフェンシブなメンバーを組んできた。
ディフェンスラインには怪我をしていたケイヒルとダビド・ルイスが戻り、
テリーの穴は何とか埋めた。
中盤は底にミケルとランパードが並び、トップ下にマタ。
右にカルー、左にバートランド。
前線はドログバのワントップ。
フェルナンド・トーレスとのツートップや、サイドにストゥーリッジを置かない当たり、
ディフェンスを重視したメンバーと言えるだろう。
対するバイエルンは、攻撃的な選手を並べた。
最終ラインに通常ボランチのティモシュクを起用し、
中盤の底にはクロースとシュバインシュタイガーと司令塔タイプを二人並べた。
しかし、このメンバーを並べることで、ベンチに攻撃的な選手を置くことが出来なくなった。（オリッチのみ）

そして始まった試合。
攻めるバイエルン、守るチェルシー。この構図は前後半変わらない。
しかし、点が入らないことが、チェルシーの作戦通りに進んできることを指していた。
準決勝でもバルサをいなしたチェルシー。
このままでは準決勝同様にチェルシーが勝つのか。
誰もがそう思い始めた後半38分にミュラーがヘディングで決めて、バイエルンが先制。
やはり基本通りにヘディングは地面に叩きつけること。これを実践したミュラーのゴール。
しかし、これで試合は終わらない。
チェルシーはフェルナンド・トーレスを入れて、攻勢を強める。
そしてそのトーレスが奪ったコーナーキックを、マタが蹴り、ドログバのドンピシャヘッド。
これ以上ないタイミングでニアにヘディングを叩き込み、チェルシーが追いつく。
こうなると、一気にチェルシーの流れ。
その流れのまま、延長戦に突入する。

チェルシー優位と思われた延長に、またドラマが待っていた。
ドログバがリベリを引っ掛けて、バイエルンがPKを獲得。
蹴るのはロッペン、守るはツェフ。
そして、こういう舞台に意外と弱いのがロッペンである。
ツェフのフェイントに動揺し、見事にPKを止められる。
ただバイエルンとしては、PKをとったプレーでリベリーが負傷退場したこともあり、この後は攻め手に欠く。
同様にチェルシーもPKストップのあとは、前半からの守備で体力が限界ということもあり、延長戦は幕を閉じた。


そして、PK戦。
先行はバイエルン。
ラームがしっかりと決める。
チェルシーの一番手はマタ。
既に蹴る前からノイヤーの雰囲気に飲まれた感が出ていた。PK失敗。
そして、バイエルンはゴメスが決める。
一番プレッシャーのかかる外せない二番手のキッカーはルイス。
しかし、ルイスがPKで一番リスクが高いといわれる高めに決める。
そしてバイエルンはノイヤーが決める。
そしてチェルシーは、なんとランパードがここでまた高めに決めてくる。
このルイス、ランパードの気持ちが入ったシュートで勢いが変わる。
そして、1本目から全て方向は読んでいたツェフが、この流れの中、オリッチのシュートを止める。
チェルシーはアシュリー・コールがこれまた難しいサイドネットにドスン。
これでチェルシーはタイに追いついたに過ぎないが、流れは明らかにチェルシー。
そしてバイエルンの五番手シュバインシュタイガーのシュートをまたもやツェフが止める。
そして、最後にドログバが決めて、チェルシー優勝。

モウリーニョでも達成できなかったことを、こんな期待されていないシーズンに達成したディ・マッテオ監督。
来季もこのまま指揮できるのだろうか。
そしてチェルシーの優勝で、トッテナムは残念ながら来季のチャンピオンズ・リーグ出場権を逃すこととなった。
バイエルンを恨んでください。

それでは、来季はどんなドラマが待っているのか。
グアルディオラのいなくなるバルセロナはどうなるのか。
マンチェスター・シティーあたり来季はCLも来るのだろうか。
まずはオフシーズンにどんなチームを作るのか注意深く見てみましょう。

夏場所 総括

今年の夏場所は、いろいろと問題が多い場所だった。
まず、白鵬が初日に怪我をして、場所の柱が消えた。
それに追い打ちをかけるように、史上初の6大関が不調。
6人のうち、優勝争いに最後まで絡んだのは稀勢の里のみ。
しかも3人は8勝止まり。
ここまでレベルの低い大関陣はいかがなものか。
確かに大関戦が9日目から始まり、上位にとっては厳しい後半戦なのは間違いないが、
それでもこの結果はいかがなものか。

優勝争いに唯一絡んだ稀勢の里にしても、終盤に失速。
6年ぶりの日本人の優勝はならなかった。
稀勢の里には是非とも今場所の経験から大きく成長してもらいたいものだ。
そして、とっておきが最終日の琴欧洲の欠場だ。
もし最終日不戦勝の栃煌山が優勝するようであれば、更に大きな問題になっていたに違いない。
問題は欠場したことではなく、千秋楽当日に欠場を発表したことだろう。
欠場するのであれば前日中に届けて、取り組みを替える必要があったのではないか。
そこまで、しっかりと場所の盛り上がりを考えて行動して欲しかった。

それでも今場所が感動的に終わったのは、旭天鵬のおかげである。
最終日、豪栄道に勝って、栃煌山との優勝決定戦に持ち込み、
優勝決定戦でも体の動いていない栃煌山をはたきこんで史上最高齢37歳での初優勝を飾った。
優勝を決めると涙が止まらず、花道を戻るときも涙が止まらない。
そして付き人も皆泣いていて、見ているこっちも旭天鵬が優勝して良かったと誰もが思ったに違いない。
優勝パレードでは旗手を白鵬がかって出て、大相撲はモンゴル人に支えられているなぁ、と実感した。
確かにモンゴル人の大相撲への道を拓いたのは旭鷲山と旭天鵬である。
彼らがいたことで、朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜が出てこれた。
後進の力士たちは白鵬のように、彼ら二人に感謝しなくてはならないだろう。
そんな旭天鵬と白鵬の関係を含めて、最終日は感動の溢れる一日となった。


さて、7月は名古屋場所。
白鵬と6人の大関によるレベルの高い優勝争いは見られるのだろうか。

NBAプレイオフ 二十一日目、二十二日目

二日間たまった分をサクッと。

今日はウエスタンから。
なんとウエスタン第二シードのサンダー対第三シードのレイカーズのシリーズが連戦。
二日続けての第三戦、第四戦。
舞台はロサンゼルス。
シーズンがギュッと詰まるのは分かるにしても、プレイオフまでここまで詰めちゃうもんかな、っと。
ではまず第三戦。
第三戦。
ついに三戦目にして初勝利を手にしたのがレイカーズ。
この試合はエースのコービーが36得点。さすがの活躍。
試合は終盤までもつれたものの、コービーがフリースローを18本全て決めて、勝利を手繰り寄せた。
続いて、第四戦。
この日もコービーは38得点。
しかし、これで勝つことができないのが、サンダーの強さ。
ウエストブルックが37点、更にデュラントが31点。
エースが二人いるチームの強み。
しかも勝負どころでのシュートはデュラントが確実に決める。
インサイドでガソル、バイナムが思うように得点を伸ばせないのも痛い。
イバカ、パーキンズのディフェンスが強烈で、レイカーズは思うようにオフェンスを展開に出来ていない。
第五戦はオクラホマシティー。
ここで決まるだろうか。
それともレイカーズのインサイドが甦るのか。
あっさりと終わりそうにはない。

続いて、第一シードのスパーズ対第五シードのクリッパーズ。
第三戦もスパーズが勝利し、3連勝。
カンファレンス・ファイナル進出に王手をかけた。
この試合、クリッパーズが第一クウォーターで一気に22点のリードを奪う。
ついにクリッパーズも初勝利かと思いきや、スパーズが第三クウォーターに24連続得点を奪い、逆転。
そのまま、スパーズが危なげなく逃げ切った。
ちなみに注目のポイントガード対決はこの日もパーカーの23点に対して、ポールは12点。
しかもフィールドゴールが17本中5本しか入っていない。
ポールがこれでは勝ち目はない。
第四戦も舞台はロサンゼルスだが、この試合で決着がつく可能性は高いだろう。


最後にイースタン。
第四シードのセルティックス対第八シードの76ers。
第三戦にセルティックス圧倒的優位と思われたが、あっさり終わらない76ers。
第四戦を逆転で制し、カンファレンス・ファイナルに望みを繋いだ。
セルティックスとしてはレイ・アレンが本調子ではなく、この試合ではガーネットも9点に抑えられた。
やはりビッグスリーも二人が抑えられると厳しい。
相変わらず司令塔のロンドは見事な活躍を見せているものの、このままではセルティックスも厳しい。
少なくともガーネット、またはアレンの活躍が無い限り、この先も白星は見えてこない。