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2005年ラストマッチ

2005年11月16日 23時44分47秒 | Weblog
まだ11月中旬だが、この日のアンゴラ戦が日本代表にとって今年最後の試合になった。来年はご存知の通り、ドイツW杯。今日の試合は日本代表誰もがW杯を意識した試合となった。そして前半から攻め続けた日本。しかし高原、柳沢のシュートはことごとく外れた。高原のシュートは日本ポストに当たり、柳沢のシュートはGKの前にとんだ。前半の内に一点でも決めておけば、後半は楽な展開になったはずだった。しかし、この攻め続けた前半の無得点が後半の苦戦を呼ぶことになった。後半はアンゴラのペースが続いた。日本代表はスタミナ不足が露になり、みんなの足も止まった。ジーコはここから3枚のカードを切る。順番に松井、大黒、阿部を投入して、日本は息を吹き返す。そして日本は再びペースを掴む。それでも大黒と柳沢のシュートは決まらない。そして後半44分、中村のクロスを柳沢が折り返し、松井がヘッディングでゴールに叩き込んだ。2005年最後の試合はアンゴラ相手に辛勝という結果で幕を閉じた。
この日の日本のスタートはGKに川口、スリーバックで左から中澤、宮本、田中誠と並び、中盤はボランチに中田英と稲本、サイドに三都主と駒野、トップ下には中村が陣取った。ツートップは高原と柳沢。一人一人見ていくと、川口は安定感があり、W杯も川口がゴールマウスを守る可能性が高いだろう。スリーバックは宮本と田中誠には安定感があったものの、中澤はいまひとつ寄せに安定感を欠いた。ただ中澤の高さは日本に不可欠である。ボランチの稲本と中田英のコンビは後半になっても動き続けた。二人ともプレミアで試合に出続けているため、コンディションも良さそうだった。ただ稲本は後半多少運動量が落ちた。サイドの駒野と三都主は果敢な攻め上がりが目立った。特に三都主はここ何試合かの不調が嘘のように調子が良かった。今日の三都主ならW杯の左サイドを任すことが出来るだろう。駒野は後半になってガクンと運動量が落ちた。右サイドは加地がスタートする可能性が高いだけに、どれだけ駒野はその牙城を崩すことが出来るだろうか。中村は相変わらずのキープ力で試合を組み立てたが、後半体力が落ちた。やはり激しいスコットランドで試合をしている疲労が出てきているのかもしれない。ツートップは前半見事なくさびの動きや、コンビネーションで何度もチャンスを作ったが、後半は運動量が落ちた。ただ二人とも決めるべき場面で決めることが出来ず、FWの仕事が出来たとは言い難い。
今日の一番大きな収穫は松井、大黒、阿部の途中出場選手である。この3人が入る直前の日本は全体的に運動量が落ち、中盤は繋がらず、ピンチの連続だった。しかしまず松井が入ることにより、中盤が活性化され、前へとボールが繋がるようになった。さらに松井が前線で激しいディフェンスをしたこともあり、相手の攻撃もスローダウンした。さらに大黒が入ったことにより、前線にスピードが出た。大黒の動きに刺激されるかのように柳沢の運動量も上がった。そして最後に阿部を入れて、中盤でしっかりとボールが落ち着くようになった。稲本の足が止まったことにより、中盤の底に安定感がなくなっていたが、安部が入った後は、しっかりフォローに回ることが出来ていたため、ボールが相手に奪われることなく綺麗に回りだした。後半44分に日本の決勝点が生まれたことも、この交代の成果ということが出来るだろう。そしてこのカードを切ったジーコも高く評価されるべきだろう。個人的にはMVPは松井である。決勝点は言うまでもなく、前線での激しいプレッシャー、感情をむき出しにしたプレー。久々の日本凱旋でのプレーはフランスでの大きな成長を見せてくれた。W杯にも選ばれる可能性もかなり高まり、今後はスタメンを争うことになるだろう。
ただ、今日の試合は勝ったものの、やはり決定力不足といった課題が露になった。高原、柳沢、大黒といったFW陣はチャンスをものにすることが出来なかった。中村や中田英、松井、三都主から質の高いパスが供給されたものの、ゴールに結びつけることが出来なかった。来年のW杯に向けて大きな課題となりそうだ。ただ一つ朗報がある。それは久保の復帰である。ついに所属チームで復帰を果たし、完全復帰も秒読み段階に入ってきた。来年の日本の代表の試合にはまず呼ばれることだろう。久保がジーコの現在のファースト・チョイスである高原、柳沢を脅かすことになるのか楽しみだ。
2005年は終わり、ついにW杯イヤーを迎えることになった。いや、その前に最も重要なW杯グループリーグのチーム分けが12月にある。その日から日本のW杯に向けた戦いはさらに厳しいものとなることだろう。