WANNA PLAY SPORTS?

サッカー、NBA、プロ野球、ラグビー、何でも書きます。想いをそのまま文章にぶつける。

プロ野球総括 2005

2005年10月27日 21時42分03秒 | Weblog
今年の日本一はロッテに決まり、セの覇者阪神は本拠地甲子園で涙を流すこととなった。今年のプロ野球を振り返ると、セもパもマッチレースが展開された。そしてどちらも同じようなチームが首位を争った。セでは中継ぎに絶対的な自信を持つチーム同士が争い、パでは素晴らしい先発陣を得たチームが3位以下を大きく引き離した。
今季のセは開幕前、中日と巨人のマッチレースになるだろうと予想した専門家が多かった。投の中日、打の巨人と思われていた。しかし見事に予想は覆された。中日は開幕から首位をひた走ったものの、交流戦で大きく負け越した。巨人は思ったとおりの投壊、そして故障者の続出。そんななか、首位に立ったのが阪神だった。交流戦を境に調子を上げ、勝利の方程式JFKの存在がマスコミにも大きく取り上げられた。しかし中日も去年の覇者としての意地か、簡単には引き下がらない。8月9月には何度も激しい首位攻防戦が繰り広げられた。両チームともエースの井川、川上で勝つことが出来ずに苦しんだ。阪神のJFK、中日の岡本-岩瀬と安定した中継ぎを擁していたため、先発の出来が明暗を分けた。そして中日の致命傷となったのが岡本の負傷離脱。中日も9月前半に大きく負け越し、阪神の優勝は揺るぎないものとなった。今季のセは絶対的な先発ピッチャーがいなかった。最多勝は15勝の下柳と黒田。三浦が最優秀防御率に輝き、最多奪三振は同僚の門倉を分け合った。ただ黒田にしても三浦、門倉にしても絶対的な安定感があったわけではなく、大きな話題になることもなかった。投手陣では阪神のJFKと中日の岩瀬が最も活躍したといって良いだろう。それに対してバッターはよく頑張った。(ピッチャーが駄目なら当たり前か)阪神の四番五番は打点1位2位に輝き、赤星は5年連続の盗塁王に輝いた。首位打者はイチロー以来の200本安打を達成した青木、本塁打王は新井が初めて獲得した。ただ今季は阪神の金本今岡のコンビがあまりにも強すぎた。今季のセは打高投低の印象を見る者に強く与えた。
それに対してセでは投手の印象が強く残っている。今季はロッテが開幕から飛びぬけ、それをソフトバンクがすぐに追いかけた。そして夏前に捕らえ、何度か再接近もあったものの、一位ソフトバンク、二位ロッテの順位が入れ替わることはなかった。この2チームの強みはなんと言っても磐石の先発陣。ソフトバンクは沢村賞に輝いた杉内と15連勝の斉藤で大きく貯金を増やした。さらには和田や新垣も二桁勝利を挙げた。それに対してロッテは渡辺俊、小林宏、セラフィニ、清水、久保、小野と6人の二桁勝利投手を誕生させた。この先発陣はあまりにも豪華で、常に試合をコントロールした。3位争いはオリックスと西武の争いになり、最後にオリックスが調子を崩し、西武がプレイオフ進出を決めた。オリックスがパウエル一人に頼りっぱなしだったのに対し、西武は松坂、西口、帆足の3本柱がいたことが明暗を分けた。今季のパは13勝以上挙げた投手が8人。(セは3人)打撃部門は首位打者に輝いたのは和田。ただ三割二分二厘という結果からも分かるとおり、投高打低のシーズンだった。それでも二冠に輝いた松中の偉業は評価すべきだろう。去年から行われているプレイオフは第一シリーズでロッテが西武と対戦した。西武の3本柱がどれだけ躍動するか注目を集めたが、渡辺俊、小林宏には敵わなかった。そして優勝決定シリーズであいまみれたロッテとソフトバンク。ただシーズンからのブランクがあったソフトバンクのバッターの振りは鈍く、一度は傾いた流れを手にすることは出来ず、ロッテが31年ぶりにパを制覇した。
日本シリーズでは共に派手な応援団を持つロッテと阪神が対戦した。しかしソフトバンクのときと同様に阪神に約3週間のブランクは大きく影響した。投手の腕の振り、打者のバットの振り共に鈍く、ことごとくバットは空を切った。併殺打を重ね、バントも失敗した。ただでさえ先発陣の実力ではロッテに大きく劣る阪神がブランクまであっては試合にならず、試合はあっけなく4連敗で幕を閉じた。もしブランクがなければ。そう思わずに入られなかった。今オフ、このプレイオフ制度はどうなるのか。セもプレイオフか、それとも廃止になるのか。もうつまらない日本シリーズは見たくない。一阪神ファンとして悔しくてしょうがない。

スモール・ベースボール全盛期、そしてヤンキースの未来

2005年10月27日 20時48分36秒 | Weblog
今年のMLBの覇者はホワイトソックスに決まり、今季のメジャーは幕を閉じることとなった。そんな中、話題になっている言葉がある。それこそが、スモール・ベースボールだ。スモール・ベースボールとは簡単に言えば、小技の野球である。バントやエンドランを駆使して、ランナーを進め、ホームランに頼らずに得点を奪う。今までのメジャーのイメージはマグワイアやボンズに代表されるようなホームランだった。しかし、今季スモール・ベースボールを掲げたホワイトソックスがMLBを制したことで、メジャーの風向きが変わろうとしている。ちなみに今季ホワイトソックスがリーグ優勝決定シリーズで対戦したエンゼルスもスモール・ベースボールを掲げていた。エンゼルスは3年前には世界チャンピオンになっている。
そして来季から栄光の巨人軍の監督に任命された原監督も来季はスモール・ベースボールを掲げて戦うことを宣言している。今季まで巨人の野球は清原やローズ、小久保のようなホームランバッターに代表されるような豪快な野球を展開していた。しかし、打撃とは所詮水物。いい日もあれば、悪い日もある。しかしバントやエンドランにその日の調子など関係ない。巨人がスモール・ベースボールを掲げて、どこまで優勝に近付けるのか楽しみだ。今年のロッテもエンドランを多用する(バントは少なかったが)スモール・ベースボールに近いものがあった。来年巨人がセを制するようだと日本もスモール・ベースボール全盛期突入するだろう。
そして最後にヤンキース。このスモール・ベースボール全盛期に未だ昔の野球を続けている。二番にロドリゲスを起用するようじゃスモール・ベースボールは出来ない。さらに一番のジーターもそれほどの足の速さはないため、スモール・ベースボールを展開するのは難しい。今季はエンゼルスもホワイトソックスも共に一番に盗塁王を争うほどの選手を起用して、大成功した。さらにホワイトソックスは二番に井口という小技や大技なんでも出来る選手を起用したのも成功した。エンゼルスが小技にいまひとつさえのないカブレラを二番に用いたことが、今季のリーグ優勝決定シリーズの明暗を分けたといっても過言ではない。話は逸れたが、それではヤンキースはどうすれば良いのか。つまりヤンキースは足の速い一番タイプの選手を獲得する必要がある。ジーターやカノーに一番は適任ではない。カノーはもっと小技を出来るようにして二番に固定して見たほうが面白いかもしれない。ジーターには三番を任し、チャンスメークをしてもらおう。四番はジオンビーかシェフィールド。そして五番にはロドリゲス。六番に松井。七番はポサダ。八番にクロスビー。九番は若手で良いだろう。ジグザグ打線は相手の投手も嫌がるだろう。つまりジオンビーかシェフィールドをトレード要因にして、一番打者を獲得するのがベストだろう。そしてその選手に外野を任せると、一塁か外野が空く計算になる。一塁はマルティネスでも良いが、やはり未来を見据えて若手を起用したい。若手に見えてそれほど若くないクロスビーも調子が悪ければ、若手に帰るべきだろう。こんな布陣にしたらスモール・ベースボールらしきものは出来るかもしれない。ただ全ては今季の補強にかかっている。誰を放出し、誰を獲得するのか、来季もGMを引き続き任されたキャッシュマンの腕の見せ所だろう。

おめでとう、ロッテ・マリーンズ

2005年10月26日 22時31分33秒 | Weblog
ついにロッテが阪神を4連勝で下し、31年ぶりの日本一を決めた。最終戦は3-2。今までの10-1、10-0、10-1という結果と比べたら、阪神は善戦したのかもしれない。ただ、やっぱり阪神は完敗だった。最後まで本当の阪神がグラウンドに現れることはなかった。この日阪神は7回を除く毎回走者を出し、そのうち5回はノーアウトのランナー。しかし、バントミスやゲッツーでことごとくチャンスを潰した。シーズンでは見ることのなかった姿である。JFKは最終戦となったこの日、ついに躍動した。藤川、ウィリアムス、久保田は皆しっかりと0点に抑えた。ただやはりロッテとの先発陣の実力の差は明らかだった。ロッテの誇る先発陣、渡辺俊、清水、小林宏、セラフィニ。久保や小野、黒木が先発として投げても結果は変わらなかっただろう。それに対してエースとは名ばかりの井川と福原、立ち上がりの悪さをシリーズでも露呈した杉山、期待に応えることのできなかった安藤、最多勝を獲りながらもJFKに頼りっぱなしの下柳。こんな先発陣では日本一にはなれない。もともと言われていたことではあったが、この先発陣の実力の違いはシリーズでまざまざと見せ付けられることとなった。先発陣の実力で劣るため、阪神が上回るといわれていた救援陣にリードしてバトンをつなぐことが出来なかった。来年に向けて先発陣の建て直しが急務となる。
そして阪神に与えられた17日間というブランク。こんなブランクを与えられては対等な立場で戦うことは出来ない。来年に向けてプレイオフ制度か、それとも従来制度かセ・リーグ、パ・リーグ同じ形にすることが望ましいだろう。このシリーズ、確実に阪神のバッターに本来の鋭い振りは見られなかった。4番の金本にしても、ヒットは最終戦の1本のみ。三冠王の可能性すらあったシーズンの金本はシリーズ中いなかった。
だからといっても、全てをブランクのせいにしてはいけない。実力負けなのだ。既に述べたとおり、このままの先発陣では日本一はおろか、セの連覇も難しい。今季は中継ぎで活躍した藤川、久保田、桟原、江草、橋本の先発転向はあるのか。さらに能見や筒井といった若手の成長も必要になってくる。もう下柳に頼るわけには行かない。そしてエースの井川、福原、まず言っておくが来年この二人はもうエースではない。また1からのスタートだ。井川はメジャーの前に阪神でしっかりと成績を残す必要があるだろう。福原も負け数が勝ち数を上回るようでは、ローテーションの一角を任せることは出来ない。杉山と安藤は日本シリーズの悔しさをどう来年に生かすか。そして来年も今年と同じ勝ちパターンのJFKを継続するのか、それともFKを先発に回すか、しっかり考えなくてはいけない。
野手に目を向けると、一番センター赤星、二番ショート鳥谷、三番ファーストシーツ、四番レフト金本、五番サード今岡まではある程度計算できる。問題は六番ライト、七番キャッチャー、八番セカンドである。キャッチャーは矢野がある程度計算できるが、さすがにシーズンを通してのフル出場は厳しい。控えのキャッチャーを育てる必要があるだろう。セカンドは今後引き続き関本と藤本を競わせるべきなのか。センターラインはやはり固めたほうが安定するのではないだろうか。ライトは候補がたくさんいる。スペンサーは今オフにチームを去るだろうが、桧山、さらにファームから林、赤松、桜井、喜田などが虎視眈々とスタメンの椅子を狙っている。
今年のこの屈辱が来年の阪神を強くすることだろう。来年の阪神は間違いなく強い。ただ新生巨人や古田が率いるヤクルト、投手王国中日、Aクラスに入った横浜、黒田と大竹の二本柱の広島と楽な相手はいない。それでも阪神は絶対に日本シリーズに帰ってこなくてはいけない。今年の日本シリーズのテーマは「一昨年の忘れ物を取りに来た」だったが、実際は忘れ物なんてしてなかったのだ。なぜなら一昨年のゴールはリーグ・チャンピオンだったのだから。しかし、今年は大きな忘れ物をシリーズにしてきた。来年こそ忘れ物を取りにいかなくてはいけない。今日から来シーズンは始まっている。

日本シリーズ開幕、ロッテの勢い止まらず

2005年10月22日 22時36分29秒 | Weblog
ついに日本シリーズが開幕した。阪神、ロッテの開幕投手は井川と清水。両投手ともシーズン開幕前は押しも押されぬエースと言われていながら、シーズン中は不安定なピッチングを繰り返した。そしてそれぞれエースの座は下柳、渡辺俊に奪われたかのように見えた。そんな投手たちの日本シリーズ開幕戦での投げ合い。ただ一つ、この二人のピッチャーの違いは清水がプレイオフ第二ステージのソフトバンク戦で、立ち直るきっかけを与えられていたことだった。そしてこの試合、井川は6回5失点、清水は7回を最小失点に抑えた。そのきっかけは清水に大きな力を与えたようだ。しかし、開幕戦の前から、シーズン中の井川のピッチング、プレイオフでの清水のピッチングを見ていた者ならある程度この展開は予想できていたことだったはずだ。その予想を覆すことの出来なかった井川は、この日の投球で阪神のエースの座から下ろされた。
それ以外にも、日本シリーズ前に予想されていた結果がこの試合で実践された。プレイオフを勝ち抜いたロッテの勢い、3週間も空いた阪神の選手のブランク。やはり、というべきか、それとも残念というべきか。阪神に不利な予想が多かった中、阪神はその予想通りの戦いをしてしまった。阪神のシーズン最終戦は10月5日。既にそのときから17日が経っている。二軍の試合に出たり、阪神の投手と真剣勝負をしたり、試合勘を鈍らせないように岡田監督もいろいろ手を打ったようだが、効果はなかったようだ。それに対してロッテは10月17日にソフトバンクとのプレイオフを戦っている。中4日の試合。ロッテの選手には試合勘が鈍らない程度のいい休暇になった。この阪神とロッテの日程の違いはどうしようもない。プレイオフのあるパ・リーグ、プレイオフのないセ・リーグで戦っている限り、このハンディはセに付きまとう。ロッテとプレイオフ第二ステージで対戦したソフトバンクもシーズン最終戦からプレイオフ緒戦まで13日の間が空いた。そしてソフトバンクは野手のバットの振りが完全に鈍ったままロッテと戦い、前線空しく敗れた。ブランクはチームを弱くする、それが実証されたプレイオフ第二ステージだった訳だ。そして16日間空いた阪神。この日本シリーズのうちに彼らの試合勘が戻ることはあるのだろうか。かなり難しそうだ。
だからといって阪神が絶対に負けると決まったわけではない。なぜなら阪神にはJFKがいる。野手に比べて、投手の状態は悪くない。第一戦に投げた井川は今シーズンを通して、あんなピッチングだったし、リリーフして打たれた橋本にしても、まだルーキー。場数が足りない。シーズン中もあまり大事な場面で投げていない。JFKはシーズン中から何度となく厳しい場面を経験しているため、橋本のように日本シリーズという名前に飲み込まれる可能性は低い。そのためにもJFKと投入することが出来る6回、いやせめて5回を先発投手には投げきって欲しい。出来ればリードしている形で。しかし、阪神にとってラッキーなのは今後出てくるピッチャーは安藤、下柳、杉山、福原と井川に比べて安定感のあるピッチャー達だ。まぁ、井川があまりにも不安定だったとも言えるのだが。さらに第三戦からは甲子園に戻ることが出来る。甲子園に戻れば、本来の阪神の姿を思い出すかもしれない。まだ阪神にもチャンスはある。
さらに日本シリーズ開幕前は阪神のJFK対ロッテのYFKと騒がれていたが、はっきり言ってJFKとYFKではレベルが違う。阪神の3人が65試合以上投げて、しかもほぼ7回から、時には6回から投げて、常に勝利に貢献してきた。しかしロッテの3人は大体50試合登板し、8回9回を抑えたに過ぎない。しかし、プレイオフ第二ステージでもソフトバンクに逆転されたように小林雅は安定感に欠けている。実力、そして試合をコントロールする力はJFKのほうが大きく上だ。さらに阪神にはSHEと呼ばれる桟原、橋本、江草もいる。どちらかといえば、敗戦処理に出てくる3人ではあるが、それぞれ持ち味があり、防御率も2点台が二人、3点台が一人とYFKと変わらない。ブルペンの力を公平に比べると、やはり阪神が大きく上回っていると考えるのが妥当だろう。
阪神の命運は先発投手、そして野手の試合勘にかかっている。いつになったら金本の振りの鋭さは戻るのか、いつになったら今岡が打点を挙げるのか、いつになったら赤星が塁間を駆け抜けるのか。そして下柳、安藤、さらに若手の杉山にも大きな期待がかかりそうだ。左のエースが崩れた今、シーズン開幕前に右のエースといわれた福原が案外鍵を握っているのかもしれない。

欧州残るはプレイオフだけ

2005年10月13日 22時02分11秒 | Weblog
ついに最終節が終わり、残りはプレイオフのみとなった。今回の欧州最終予選の結果を振り返っていきたい。ちなみにW杯開催国のドイツは今回予選に参加せずに出場が決まっている。
まずグループ1は既にオランダが一位突破を決め、W杯出場が決まっていた。問題は二位にどの国が入るか。ルーマニアは全日程を終え、勝ち点25となっていた。チェコは一試合を残して、ルーマニアと勝ち点1差で四位のフィンランドと対戦した。チェコはネドベドが代表引退、コラーとバロシュが故障と、苦戦が予想されていたが、結果は3-0で完勝。チェコはプレイオフ進出を決めた。最終的には二強と見られていたオランダとチェコが順当に勝ち抜けることとなった。
グループ2はウクライナが悲願のW杯初出場を決め、二位争いは過酷なものとなっていた。最終節を残して、二位から四位まで勝ち点1差ずつ。上からトルコ、デンマーク、ギリシャと並んでいた。そして最終節にトルコが勝った時点でトルコの二位抜けは決まった。デンマークとギリシャは予選敗退となった。このグループはウクライナが予選序盤から独走で一気に出場を決め、EURO優勝のギリシャ、W杯常連国のデンマークは敗れ去り、前回W杯3位のトルコがプレイオフに回ることになった。
グループ3では既にポルトガルのW杯出場が決まり、二位は最終節を残してスロバキアとロシアが並んでいた。そして最終節の直接対決、両チームは0-0で引き分けた。つまり勝ち点は並んだまま、直接対決の結果で決まることとなった。第一戦ではロシアのホームで、1-1で引き分けていた。つまり両試合とも引き分けだったわけだが、アウェーで1点獲ったスロバキアが二位抜けすることになった。スロバキアはプレイオフに回る。このグループはポルトガルの実力が頭一つ抜けていた。
グループ4はフランスがW杯出場を決めた。最終戦のサンマリノ戦に勝った時点で二位抜け以上は決まっていたが、スイスがアイルランドと引き分けたため、フランスの一位抜けが決まった。アイルランドは勝てば、W杯出場の可能性が残っただけに、ホームでの無失点はあまりにも痛かった。そして二位にはスイスとイスラエルが並び、またも両試合とも引き分けだった。ただスイスがホームで1-1、アウェーで2-2とアウェーでイスラエルより多くの得点を奪ったため、二位抜けが決まり、プレイオフに回ることになった。予選が始まる前はフランスはいいグループに組み込まれたと言われたが、最後まで苦しんだ。そして最後にはジダン、マケレレ、テュラムといったベテランをチームに戻したことが勝因となった。
グループ5もあっさりイタリアがW杯出場を決めていたため、注目は二位争いに絞られていた。そして勝ち点3差でリードしていたノルウェーが最終節勝ち点3をあげたため、二位抜け、プレイオフ進出が決まった。このグループもグループ3と同じく、イタリアにはあまりも楽なグループだった。ただ苦しい予選を経験しなかったことが本大会にどんな影響を及ぼすだろうか。
グループ6は既にイングランドとポーランドのW杯出場が決まっていたため、最終節は直接対決でどちらが一位になるか、ただそれだけだった。結果はイングランドが勝利し、一位突破を決めた。ポーランドも二位内での勝ち点上位2チームに入ることが決まっているため、W杯出場が決まっていた。このグループは意外とも言えるポーランドの躍進で、逆にイングランドに危機感が生まれ、チームとしてまとまった印象を受けた。
グループ7はついにスペインが一位抜けをすることができなかった。一位は最終節に勝利したセルビア・モンテネグロ。W杯出場が決まった。スペインも最終節に勝利したが、勝ち点でセルビア・モンテネグロを上回れず、二位でプレイオフに回ることになった。このグループは最後までスペインが波に乗り切れず、堅守を誇ったセルビア・モンテネグロがW杯出場を決めることとなった。
最後に残ったグループ8。クロアチアは最終節に負けても、二位内での勝ち点上位2チームに入ることが決まっており、W杯出場が決まっていた。最終節はクロアチアが引き分け、二位のスウェーデンが勝ったため、勝ち点で並んだが、直接対決で二勝しているクロアチアの一位抜けが決まった。そしてスウェーデンも二位内での勝ち点上位2チームに入ることが決まり、W杯出場が決まった。このグループは途中からクロアチアとスウェーデンのマッチレースとなり、相乗効果でどちらも負けずに勝ち点を伸ばしたため、2チームともW杯出場が決まった。
結果、欧州からW杯出場が決まったのは、ドイツ、オランダ、ウクライナ、ポルトガル、フランス、イタリア、イングランド、ポーランド、セルビア・モンテネグロ、クロアチア、スウェーデンの11チーム。残る枠は3つ。プレイオフの勝者がその枠に滑り込むことになる。プレイオフ出場国はチェコ、トルコ、スロバキア、スイス、ノルウェー、スペイン。この中で世界ランキング上位のチェコ、スペイン、トルコがシードとなり、これらのチームと、スロバキア、スイス、ノルウェーがプレイオフで対戦することになる。プレイオフはホーム・アンド・アウェーの2試合。世界ランキング上位のチームの優位は動かないが、勢いに乗るスイスや、高さのあるノルウェー、堅守のスロバキアにもチャンスはある。11月12日、16日に行われるプレイオフ。最後に笑うチームはどこか。

審判に負けた、で良いのか?

2005年10月13日 22時01分33秒 | Weblog
試合後、ジーコ監督は完璧に切れていた。というのも昨日行われたウクライナ戦、確実に審判の判定は常にウクライナ寄りだった。何度も日本のコーナーキック、スローインが取り消され、後半の中田浩の一発退場もイエローカードで良いのでは、と思わずにいられなかった。そして最後のウクライナの決勝点となったPK。箕輪のプレーはファールだっただろうか。そうは見えなかった。確かに相手のホームだし、主審もラトビア人。ある程度ウクライナ寄りになるのは分かる。しかし、あれは。しかし、怒ってばかりもいられない。
ドイツW杯は完全にアウェー。サッカー後進国である日本に不利な判定があることはある程度予想できる。今日の判定ぐらいはW杯でも予想できるのだ。そして中田浩の退場についてもだが、確かに危険なスライディングであったことは間違いない。フランスで削り慣れてる中田浩には普通のタックルかもしれないが、国際試合ではイエローは覚悟しなくてはいけない。しかも審判の位置からは、あのタックルがバックチャージに見えたのかもしれない。バックチャージはレッドカードが決まりである。さらに相手の選手も上手いこと演技していたから、審判がバックチャージをとっても、なんだ不思議はない。W杯では中田浩のようなタックルをしてはいけない。そして決勝点に繋がった箕輪のファールだが、確かに箕輪の行為はファールではない。しかし、あの場面、相手の選手が上手く演技をしていた。あの場面、箕輪は競り合うために少し肘を相手につけていた。そしてヘッディングのため、ジャンプした。相手は上手くジャンプせずに箕輪の肘の下に入り込み、さも箕輪に押さえ込まれたかのように見せた。確かにサッカーというスポーツ、特にどうしても一点が欲しい場面で、PKをもらいにいくのは良く見ることである。箕輪もあの場面、もう少しファールを取られないように気をつけるべきだった。箕輪にファールする気がなくても、ファールしてなくても、審判がファールといえばファールである。W杯ではしっかりと気をつけなくてはいけない。
さらに昨日の試合自体はジーコが切れるほどのいい試合だっただろうか。前半はジーコが守備的な布陣を敷いたこともあり、日本に決定的な場面が訪れることはなった。ラトビア戦では中盤の底を務めた稲本が左に回り、底には中田浩が入った。守備的な布陣だったこともあり、守備はある程度機能していた。特に中盤の底に入った中田浩のプレイが良かった。攻撃参加もあったし、稲本や中田英へのサポートも良かった。守備でもしっかりとポジショニングしていた。しかし攻撃では前線で上手くボールがキープできなかったことや、ウクライナにボールを回され、疲れきっていたことで、機能していなかった。中村からもいつものイマジネーションを感じることはなかった。
後半は中田浩の退場もあり、日本は攻撃の人数を割かざるをえなかった。そのため、攻撃は単純なものが多かった。しかし中村と交代で松井が入ってから、日本の攻撃は活性化された。中田英と松井でボールがキープできるようになり、攻撃のパターンも増えた。ただ悔やむなら、FWの交代が鈴木だったことか。確かに鈴木は前線でキープするのが上手いが、サイドに逃げるため、怖さはない。しかも昨日は上手くキープすることは出来なかった。評価できるのは献身的な守備ぐらいである。出来れば鈴木ではなく、大久保を入れて欲しかった。鈴木がもし前線でキープしたとこで、あまり攻撃に人数を割けないため、ビッグチャンスになる可能性はあまりなかった。しかし裏をとる動きが上手い大久保が入ると松井や中田英からパスが出るため、ビッグチャンスが一つか二つ生まれてもおかしくない。大久保だって守備ぐらい出来る。来年のW杯を見据えた場合、大久保の起用が見たかったこともある。
今回の東欧遠征は1分1敗で終わったわけだが、決して悪いものではなかった。一番大きな収穫は松井に他ならない。中村の代わりにもなるし、ジョーカーとして試合の流れを変えることが出来る。しかもパスを出せるし、パスを受けることも出来る。守備も献身的だ。ラトビア戦では中田英から松井へのパスが少なく、まだ信頼されてないかと心配したが、ウクライナ戦では中田英から松井へのパスが多く、松井が中田英から信頼を得ることが出来たことが見て取れた。今後もフランス・リーグとの日程を調整しながら、松井は代表に選ばれることだろう。
さらに駒野、茂庭といったところもしっかりとジーコの駒に成ることを証明して見せた。これで加地や宮本、田中誠に怪我人が出たとしても、日本代表の力が大きく下がることはない。
さらには4-4-2という形に、中盤ダイアモンドという選択肢が出来た。そのため、中村がトップ下に専念できたまま、サイドの攻撃を厚くすることができる。今後、中盤の底に福西を入れた形で試されることだろう。
この東欧遠征前に騒がれていたのは3人のサッカープレーヤーだった。松井と大久保とシェフチェンコだ。シェフチェンコは怪我で日本戦に出場することはなかった。(本当か怪しいとこだが。裏でミランが操っているような気が)松井と大久保は明暗が分かれた。今後も代表に定着しそうな松井と、W杯出場がかなり厳しくなった大久保。大久保はスペインリーグでの大活躍が必要だ。

ヤンキースが負けた

2005年10月12日 23時10分04秒 | Weblog
ヤンキースが今年地区シリーズで負けた。一昨年はワールド・シリーズで敗れ、昨季はア・リーグ優勝決定シリーズで敗れ、今季はさらに短いシーズンとなってしまった。今季はシーズン開幕当初からおかしかった。4月を負け越し、その後もなかなか調子は上がってこなかった。そしてシーズン終盤になって同地区首位に立つレッドソックスを追いかけ、最終的には定位置ともいえる地区首位の座に就いたものの、シーズンで力を使い切っていたのは見ていて明らかだった。今年のヤンキースはなぜこんなにも早いシーズンの終わりを迎えてしまったのか。検証してみたい。
まず野手陣は今季も比較的好調だった。先発は日々変わっていったものの、キャッチャーにポサダ、ファーストにジアンビー、セカンドにカノー、ショートにジーター、サードにロドリゲス、レフトに松井、センターにクロスビー、ライトにシェフィールド、DHにはウェイリアムスが多かっただろうか。ポサダは打撃はシーズンを通して低調だったものの、守備の要として、しっかり自分の仕事はしていた。ジアンビーもカムバック賞をもらうなど、最近の不調からの復活を見せた。新人のカノーも守備、打撃ともに日が経つごとに安定していった。23歳という若さも魅力だ。ジーターは相変わらずキャプテンとしてチームをまとめあげ、自身の成績も3割をキープするなど終始安定していた。ロドリゲスは今季ホームラン王を獲得するなど、メジャーを代表するスラッガーぶりを見せた。松井は相変わらず波が激しかったものの、3割、100打点をクリアしたため、いいシーズンだったといえる。クロスビーも広い守備範囲で定位置を確保した。今後の課題は打撃だろう。シェフィールドは勝負強いバッティングで四番の仕事を全うした。DHはウィリアムスが多かったが、他にもマルティネスやシエラの場合もあった。ウィリアムスは今季年齢から来る衰えからか、いつもの安打製造機を見ることは出来なかった。来年ヤンキースにこの選手がいないことが残念だ。マルティネスとシエラは代打としての出場も多かった。マルティネスは守備範囲の広い一塁守備も評価すべきだろう。こう見てみると、野手陣は特に大きな穴はなく、活躍していた印象が強い。しかしバーニーの引退(退団?)からも分かるように、ヤンキースの野手陣も高齢化が目に付く。シエラは40、マルティネス、シェフィールドは38、ポサダ、ジアンビーは34、ジーター、松井は31、ロドリゲスは30、クロスビーも若そうに見えて29、カノーはまだ23と若いものの、やはりどう見ても高齢化は大きな問題だ。来季の活躍が約束できるのはジーター、松井、ロドリゲスだけだろう。他は年齢から来る衰えやまだメジャーでの経験が足りないため、来季の活躍は未知数だ。特にシェフィールドをDHにして、打撃に専念してもらうためにも、外野を補充する必要がある。さらにポサダの代わりがいない捕手にも補強が必要だ。
投手陣は今年ことごとく打たれた。メディアは中継ぎ崩壊と騒いだが、崩壊したのは中継ぎだけではない。先発も同じである。唯一安定していたのはリベラのみ。これではワールド・チャンピオンになれない。今季ヤンキースのローテーションを構成したのは、ランディ・ジョンソン、ムシーナ、王建民、チャコン、スモール、パバーノ、ブラウン、ライト、ライターの9人。このほとんどが怪我をし、一年ローテーションを守りきれなかった。唯一ランディが17勝と最低ノルマは果たした。ムシーナの13勝も決して悪い数字ではない。今季途中からヤンキースに加入したチャコンやライター、さらに先発に転向したスモール、新人王建民らの活躍がなかったら、ヤンキースがプレイオフに進出することはなかっただろう。今期開幕前にはローテーションの一角を担うと思われていたパバーノ、ブラウン、ライトは皆期待外れに終わった。さらに中継ぎ陣もスターツ、エンブリー、プロクター、ロドリゲスも安定感を感じることはなった。セットアッパーを務めたゴードンもシーズン中は良かったものの、プレイオフは二年連続して崩れた。そして投手陣にも野手陣と同じ問題が浮き彫りになっている。そう高齢化だ。先発陣ではランディが42、ブラウン、ライターが40、ムシーナが37、スモールが34、ライトが30、パバーノは29、チャコンは28、王建民は25。ライターはもう既に引退を仄めかしているが、今季先発で活躍したランディ、ムシーナはもう確実にピークは過ぎている。いつ衰えが来ても、引退となってもおかしくない。当然ブラウンに大きな期待は出来ない。スモールも来年ローテーションに入ることはなさそうだ。つまり来年はライト、パバーノ、チャコン、王建民といった若手から中堅の選手が鍵となってきそうだ。そして中継ぎ陣はスターツとエンブリーは35、ロドリゲスは33、プロクターは28とプロクター以外は今後の成長は見込めない。プロクター以外は来年ヤンキースのユニフォームを着る確率は低そうだし、来年の活躍は期待できない。さらにセットアッパーのゴードンとクローザーのリベラも38、36ということを考えると決して安泰ではない。既に二年連続してプレイオフで役に立たなかったゴードンには退団話が出ている。リベラにしてもここ10年で600試合以上に登板している。いつ肩が悲鳴を上げてもおかしくない。
ここまで述べてきた通り、ヤンキースはもう昔のような強いヤンキースではない。いつ崩れてもおかしくない。この冬の補強が来年をそして今後5年に影響することだろう。今まで年齢を気にせず、実績のある選手を獲得してきた。しかし高齢化が大きな問題である以上、若い選手を、そして未来がある選手を獲得する必要性がある。ニューヨーク・タイムズには西武の松坂を獲得する可能性があると書かれていた。松坂は決して悪い買い物ではないと思う。どこの国からでも力のある若手から中堅にかけての選手を獲るべきだ。もうベテランは要らない。さらにしっかり弱点を補う補強であって欲しい。先発、中継ぎ、外野、捕手、少なくてもこれらのポジションにしっかりとした補強が欲しい。そしてベテランをトレード要員にすることも考えるべきだろう。

ついに決まりはじめたドイツW杯欧州予選の勝者

2005年10月09日 10時39分42秒 | Weblog
実際はまだ欧州予選は終わってない。しかし残すはあと一節。もう既に全日程を終えたチームもある。前節既にウクライナがW杯初出場を決め、さらに残り1試合となった時点でさらに幾つかのチームが予選リーグ1位突破でW杯の切符を手にすることとなった。そのチームとはオランダ、ポルトガル、イタリアである。ポルトガルとイタリアは前大会に続き、オランダはフランス大会以来のW杯出場を決めた。それでは各グループごとに1位抜けチームを考えてみる。
まずグループ1はオランダが勝ち抜けを決め、二位にはルーマニアが浮上した。しかし、ルーマニアが全日程を終了しているのに対し、三位チェコはまだ一試合残している。しかし残りの試合もアウェーで四位のフィンランドとの対戦。W杯出場を決めるためにも、既に敗退が決定しているフィンランド相手に勝ち点3を得たい。
続いてグループ2。既にW杯出場を決めたウクライナは全日程を終えた。続く2位争いは熾烈を極めている。二位から四位までの3チームに可能性が残っている。次節二位トルコはアウェーで五位のアルバニアと、三位デンマークはアウェーで最下位のカザフスタンと、そして四位のギリシャはホームで六位のグルジアとの試合が組み込まれている。しかし、実際問題いくらアウェーといえどデンマークがカザフスタンに負ける可能性は限りなく低く、ギリシャのW杯出場は夢のまた夢といったところ。トルコはアウェーで勝ち点3を得ることは出来るか。
グループ3ではポルトガルが一位勝ち抜けを決め、二位にはスロバキアとロシアが並んでいる。そして次節は直接対決。この試合に勝利したほうが二位抜けを決めることになる。スロバキアはホームでしっかり勝ちたい。経験で勝るロシアがどのような戦いを見せるか楽しみだ。
グループ4は未だに順位が見えてこない。現在首位に立つイスラエルは全日程を終えた。そして勝ち点1差でスイス、フランスが追っている。さらに勝ち点1差で追っているアイルランドにも可能性は残されている。最終節はフランスがホームでキプロスと対戦し、アイルランドがホームでスイスを対戦する。フランスは勝つ可能性が高く、逆にスイスは良くて引き分けだろう。フランスが一位勝ち抜けを決める公算が高い。そして二位は最終節引き分けならスイス、アイルランドは勝つしかない。
グループ5ではイタリアが順当にW杯出場を決め、二位を争っているのがノルウェーとスロベニア。ただこの二チームの対戦結果で既にノルウェーが二勝を挙げているため、ノルウェーの二位勝ち抜けも決まっている。
グループ6ではイングランドとポーランドのマッチレースとなっている。現在一位はポーランド、勝ち点2差でイングランドが続いている。最終戦はこの2チームの直接対決となる。場所はイングランド。イングランドとしては勝って、W杯出場を決めたい。対するポーランドはなんとかして引き分けに持ち込みたい。イングランドはキャプテン、ベッカムが出場停止となる。このことがどう影響するだろうか。
グループ7も同じようにマッチレースとなっているが、先は見え始めた。現在首位に立つのはセルビア・モンテネグロ。そして勝ち点2差でスペイン。さらに勝ち点1差でボスニア・ヘルツェゴビナ。次節スペインはアウェーでのサンマリノ戦。勝ち点3は固いだろう。そしてセルビア・モンテネグロはボスニア・ヘルツェゴビナとのホームでの対決となる。ボスニア・ヘルツェゴビナはこの試合に勝てば、二位抜けの可能性が出てくる。セルビア・モンテネグロは引き分けでもW杯出場が決まる。
グループ8はついにクロアチアとスウェーデンの争いに絞られた。首位に立つクロアチアと二位スウェーデンの勝ち点差は2。次節クロアチアはアウェーでハンガリー戦、スウェー戦はホームでアイスランドを迎え撃つ。スウェーデンは高い確率で勝ち点3を得るだろう。もしクロアチアが引き分けた場合、スウェーデンのW杯出場となるため、クロアチアとしてはどうしても勝ちを掴みたい。
こう考えてみて、一位抜けをする確率が高いチーム(既に決めたチーム)はオランダ、ウクライナ、ポルトガル、フランス、イタリア、イングランド、セルビア・モンテネグロ、クロアチア。そして二位抜けする確率が高いチーム(既に決めたチーム)はチェコ、トルコ、ロシア、アイルランド、ノルウェー、ポーランド、スペイン、スウェーデン。それぞれの現在の勝ち点(予想最終勝ち点)を並べてみると、
チェコ 24 (27)
トルコ 20 (23)
ロシア 22 (23)
アイルランド 16 (19)
ノルウェー 15 (16)
ポーランド 24 (24)
スペイン 17 (20)
スウェーデン 21 (24)
チェコは二位抜けをした場合、二位内での勝ち点上位2チームに入る可能性が高い。ポーランドは相手がイングランドでアウェーであることを考えると勝ち点を得るのは難しい。それに対してスウェーデンはあっさり勝ち点3を得ることだろう。ロシア、トルコは相手の力を考えると勝ち点3は決して容易なことではない。アイルランド、ノルウェー、スペインはいくら頑張ったとことで二位内での勝ち点上位2チームに入ることはなさそうだ。

ラトビアは強敵じゃない

2005年10月08日 22時54分40秒 | Weblog
日本代表は今日の試合でラトビア相手に2-0で勝っていながら、2-2に追いつかれ引き分けた。試合開始前からW杯本大会を見据えて、この試合は確実に勝ち点3を得なくてはいけないといわれていた。つまり勝たなくてはいけなかった試合で、日本代表は引き分けてしまったのだ。もしこれが本大会なら、ジーコは更迭、日本代表はグループリーグ敗退となっていただろう。
しかし、実際勝ち点3が必要と騒いでいたのは、マスコミだけ。ジーコが実際にそう考えているとは、思えなかった。そうでなければ、同時に中村と松井を下げることはなかったはずだ。おそらくジーコは4日後のウクライナとの試合を見据えて、二人を下げたに違いない。今日の試合の先発はゴールマウスに土肥。最終ラインには左から中田浩、茂庭、田中誠、駒野と並び、中盤にはダイアモンド方で後ろに稲本、左に松井、右に中田英、トップ下に中村。前線には柳沢と高原が名を連ねた。前半は完璧に日本のペースだった。中村、中田英、松井がポジションを変えながら、リズム良くパスをまわした。そして稲本も精力的にサポートに回った。ラトビアはなす術もなく、高原のゴールを見送った。しかしボールを支配しながらも、その後得点を奪うことが出来なかった。中田英は試合後、この時間帯に追加点を奪えなかったことが引き分けた最大の原因だと語った。
そして後半、開始10分まではパスもつながり、柳沢が倒され、PKも得た。そしてこのPKを中村がしっかりと沈めたものの、ここから日本のペースは狂った。明らかに疲れが見えるようになった。特に稲本。現在所属するチームで満足に試合に出してもらってないこともあり、体力不足は明らかだった。そして稲本のサポートが遅れることにより、中盤は孤立し、試合はラトビアがコントロールし始めた。そしてラトビアが1点返し、ジーコは中村と松井を引っ込め、さらに中田英も引っ込めた。こうなると日本の中盤は何も出来なくなり、前線に入れられた大久保と鈴木は完全に孤立することとなった。最後にラトビアが同点弾を叩き込み、幕は閉じられた。
日本代表のポジションごとに振り返ってみよう。
まずGK。土肥は安定したセービングを見せたが、何度も足を滑らせるなど、試合経験の少なさを感じさせた。やはりW杯のゴールマウスは川口が守ることになりそうだ。
最終ラインは今回真ん中に茂庭、田中誠が並んだが普及点の働きを見せた。特に田中誠はハードなマークで経験豊富なところを見せた。左サイドの中田浩は明らかに積極性に欠けた。オーバーラップはほとんど見れなかった。三都主の働きがいまひとつだっただけに先発を奪い取るチャンスだったが、どう考えてもあれでは物足りない。対照的に右サイドの駒野は加地の強力なライバルになりそうだ。前回の東アジア選手権より安定したプレーを見せ、攻撃面でも果敢なオーバーラップを見せた。
中盤では、というより、この試合日本代表の最も大きな収穫は松井だ。中村、中田英と何度もポジションを換えながら、日本の攻撃を組み立てた。トップ下に中村と並べることや、スリーバックの左サイドを任されることもありそうだ。ウクライナ戦でも彼の活躍を見ることが出来るだろう。稲本は体力面で先発は難しそうだ。しかもこのポジションにはライバルが多い。福西や、小野、遠藤、中田英といったところには到底及ばない。中田英と中村は相変わらずの切れたプレーを見せた。中村は中盤から下がり目で試合を組み立て、中田英がその前でくさびのプレーを見せることが多かった。この二人はW杯でもまず間違いなく先発に選ばれることだろう。
そして前線。先発した高原、柳沢の活躍は良くもなく、悪くもなく。ただ先制点を叩き込んだ高原。追加点となるPKを誘い出した柳沢。持ち味は出ていた。ただ大黒や田中達らに対して、先発は俺だ、と言い張ることが出来るまでの活躍ではなかった。まだまだこのポジションは争いが続きそうだ。途中出場の鈴木と大久保に関してはどちらも積極性に欠けた。鈴木に関しては、もう代表に呼ぶ必要はないだろう。大久保は出来れば先発で使って、プレーを見てみたいところ。今日は大久保の良さは出ていなかった。W杯出場に向けて、次のウクライナ戦が最後のチャンスとなりそうだ。
最終的に結果は、良くはなかった。しかし、自分の働きをしっかりした選手もいた。田中誠、茂庭、駒野、松井、中田英、中村、高原、柳沢は最低限の仕事はした。しかし、実際守備は2点奪われたため、最終ラインに位置した田中誠、茂庭、駒野に最低限の仕事が出来ていたかは分からない。先制点をとったあとに試合から消えることが多かった高原も本来の活躍は出来ていない。ラトビアは強敵ではない。勝てる相手だ。勝てる相手からは少なくても勝ち点3を奪わなくてはいけない。
ウクライナ戦は少なくても勝ち点1が必要になる。しかし、これには条件がある。シェフチェンコが前後半出場するという条件が。もしシェフチェンコが欠場、もしくは前半で引く場合は勝ち点3を奪わなくてはいけない。そしてこの試合がW杯出場のラストチャンスになるであろう大久保、さらに先発を確保したい松井の活躍に注目だ。ラトビアは強敵ではなった。しかし、シェフチェンコが率いるウクライナは強豪である。そんな試合で少なくても勝ち点1を奪うことが出来たとき、日本にとってW杯でのグループリーグ突破が初めて現実的な目標になるだろう。