2010年南アフリカW杯を目指した予選の組み合わせが決まった。日本はバーレーン、オマーン、タイと見慣れた国が対戦相手と決まり、この中から上位二カ国が最終予選に駒を進めることになる。まぁ日本の実力を考えたら最終予選へ進出するのは間違いないだろう。それにしてもオーストラリアは気の毒だ。なんと中国、イラクと同じグループに組み込まれた。アジアの厳しさを知ることになるかもしれない。南米はほぼ間違いなくブラジルとアルゼンチンが出場権を手にするだろう。そして一番厳しいといわれるのが欧州予選。強豪国がひしめき合い、どの国が出場権を手にしてもおかしくない。欧州予選は9つのグループに分かれ、一位は無条件で出場権を獲得。グループ二位になっても、二位の9つの国の内上位8国に入れば、プレーオフに進出でき、そのプレーオフを制したチームも出場権を獲得する。つまりグループ1位の9カ国と、プレーオフを制した4カ国、併せて13カ国が出場権を手にすることができる。それぞれのグループの組み合わせを見ながら、欧州予選の中から出場権を手にするチームを考察してみよう。
グループ1はすでに死のグループと呼ばれている。なぜならポルトガル、スウェーデン、デンマークと強豪が参加国も組み込まれた。ハンガリーも決して侮れない。ただやはり実力が抜けているのはポルトガルとスウェーデン。ポルトガルにはデコやクリスティアーノ・ロナウドなどタレントが揃っている。しかし唯一の不安が前線。フォワードに頼れる存在がいない。そんなポルトガルに対して前線に怪物がいるのがスウェーデン。イブラヒボビッチという大エースがいる。ただチーム力を比べるとポルトガルが若干上といったところだろうか。デンマークは一時期のトマソンやロンメダール、ヨルゲンセンらサイド攻撃が充実していた時と比べると、ランクは一つか二つは落ちた。死のグループと呼ばれているが、一位ポルトガル、二位スウェーデンとなる可能性は高い。
グループ2は逆に大本命のいないグループとなった。その中でも出場権を争うことになるであろう国はギリシャ、イスラエル、スイス、ラトビアといったところか。ギリシャはユーロ2004を制した国ではあるものの、絶対的な力はない。ドイツW杯で旋風を巻き起こしたスイスの方が実力としては上かも知れない。共に堅守からカウンターを狙うチーム。イスラエルとラトビアは上位二カ国が星を潰し合うようであれば、可能性が出てくるだろう。ただやはり上位二カ国はギリシャとスイスだろう。その中でも組織だった攻撃ができるスイスが一位になる可能性が高い。ギリシャは二位抜けになりそうだ。
グループ3はチェコにとって思い描いたようなグループになった。ポーランド、スロバキア、スロベニアは侮れるチームではないものの、実力的には明らかにチェコより劣る。チェコはネドベドが代表引退したものの、ロシツキーやコラーなどが残り、このグループなら問題なく一位抜けしそうだ。二位に入るだろうはポーランド。ユーロ2008の予選でも好調をキープしていた。スロバキアやスロベニアはポーランドと星を潰し合って、何とかプレーオフを狙いたい。
4組も強豪らしい強豪はドイツだけ。ロシア、フィンランド、ウェールズといるものの、ここもグループ3と同様にドイツの予選一位抜けの可能性は高い。ドイツは自国でW杯を開催して以来安定した強さを見せ、ユーロ2008、そして南アW杯では優勝候補に挙げられるだろう。それだけの強さを兼ね備えている。二位争いもロシアが頭一つ抜けている。フィンランドやウェールズも決して力がない訳ではないが、安定した強さはなく、取りこぼしをする可能性が高い。それに対してロシアは取りこぼしが少なく、二位抜けする可能性が高い。
5組もなかなか厳しい組み合わせとなった。スペインが第一シードだが、トルコ、ベルギー、ボスニア・ヘルツェゴビナも骨のあるチームだ。トルコはホームに独特な雰囲気があり、ベルギーやボスニア・ヘルツェゴビナは大きな体を生かした堅守を特徴とする。スペインの特徴が華麗なパスワークや内弁慶であることを考えると、決して楽な組み合わせではない。しかもスペインはよく予選でもたつくのが、まるで伝統のようになっている。ただ現在の欧州で若手が一番伸びているのもスペインである。セスクやイニエスタ、シルバら得点力のある中盤が揃い、前線にもフェルナンド・トーレスやビージャが控える。予選でもたついたとしても、やはりスペインは強そうだ。そして二位抜けを争うであろうはトルコとベルギー。ただ最近のトルコはどうも勝負弱い。勝ちきれないのだ。それに対してベルギーはある程度勝ち点が計算できる。二位抜けはベルギーになるかもしれない。
この6組こそが一番評判の高い「死のグループ」である。何しろクロアチア、イングランド、そしてウクライナが組み込まれた。イングランドはユーロ2008の予選でクロアチアに敗れ、出場権を逃した。その悔しさは相当のものだろう。当然タレントを比べると、イングランドが優位に立っているのは間違いない。ルーニーやジェラード、テリーなどワールドクラスのタレントが揃う。しかしベッカムやスコールズ、昔のオーウェンのような試合を決めることが出来る選手が減ったのも事実である。このことが今回のユーロ予選敗退に繋がった。今のイングランドは上手くても、強さはない。それに対して今回のユーロ予選で強さを見せたのがクロアチアだ。タレントはイングランドと比べるまでもない。ただ勝負強く、取りこぼしが少ない。そしてウクライナはシェフチェンコやボローニンのような前線のタレントが揃っている。ただこの三カ国を純粋に比べるとイングランドが頭一つ抜けている。そして二位争いはクロアチアとウクライナによって繰り広げられるだろう。ただ旧ユーゴのような強さのあるクロアチアが一歩優位だろう。ウクライナは厳しい戦いを強いられるだろう。
グループ7も決して一筋縄ではいきそうもない。フランス、セルビア、ルーマニア、どこも弱くないチーム。確かにフランスは一見優位そうに見える。ただ今のフランスはそこまで強くない。前線のアンリやトレセゲ、アネルカがチームにフィットしているとは言い難く、得点力がない。そして中盤のリベリーやナスリの経験不足は否めない。フランスに絶対的な強さはない。対するセルビアやルーマニアはそんなフランスの弱さにつけこめる上手さがある。特にルーマニアは攻守の要がムトゥ、キブとしっかりしている。今回のユーロ予選もグループを一位抜けした。対するフランスは予選で苦戦した。今の勢いを考えれば一位抜けはルーマニア、二位抜けをフランスとセルビアで争い、フランスが二位抜けするだろう。
グループ8はイタリア、ブルガリア、アイルランドの争い。イタリアもトッティとネスタが代表引退し、世代交代が上手く進んでいない。チームの中心となるべきは誰なのか、そこがよく分らない。ただ中盤のミラン・コンビのピルロとガットゥーゾの活躍で何とか勝ちを拾っている。ブルガリアは未だにベルバトフ頼りのところはあるが、それでも侮れるチームではない。ただ今季はベルバトフの調子が上がってこない。アイルランドも昔のロイ・キーンがいた頃と比べるとチーム力はダウンした。つまりこの三カ国はすべて最近調子が悪い。全てのチームが調子悪いとなれば、タレントが揃うイタリアが優位だ。一位抜けする可能性が高い。二位争いはベルバトフ次第でもあるが、ブルガリアを挙げておこう。
そして最後にグループ9。ここはオランダ、スコットランド、そしてノルウェーの争い。スコットランドはユーロ予選でフランスとイタリアを同組に組み込まれながら、最後の最後まで出場権を争った。ただそのスコットランドにしてもオランダを上回るだけの実力はない。オランダにはエースのファン・ニステルローイ、そして中盤にファン・デル・ファールト、ロッペン、スナイデルは控える。オランダの一位抜けの可能性が高い。二位抜けはスコットランドとノルウェーの争いになりそうだが、勢いに乗るスコットランドが優位だろう。
最後にまとめてみると、一位抜けして出場権を獲得しそうなのは、ポルトガル、スイス、チェコ、ドイツ、スペイン、イングランド、ルーマニア、イタリア、オランダ。二位抜けはスウェーデン、ギリシャ、ポーランド、ロシア、ベルギー、クロアチア、フランス、ブルガリア、スコットランドといったところか。このうち8カ国がプレーオフに進み、勝った四カ国が出場権を手にすることになる。その出場権を獲得するであろうは、スウェーデン、フランス、ギリシャ、クロアチアといったところだろうか。ただプレーオフは組み合わせにもよるため、確実なことは言えない。優勝候補と言えるのはドイツ、スペイン、イタリアといったところだろうか。ただまだ三年も先のこと。
グループ1はすでに死のグループと呼ばれている。なぜならポルトガル、スウェーデン、デンマークと強豪が参加国も組み込まれた。ハンガリーも決して侮れない。ただやはり実力が抜けているのはポルトガルとスウェーデン。ポルトガルにはデコやクリスティアーノ・ロナウドなどタレントが揃っている。しかし唯一の不安が前線。フォワードに頼れる存在がいない。そんなポルトガルに対して前線に怪物がいるのがスウェーデン。イブラヒボビッチという大エースがいる。ただチーム力を比べるとポルトガルが若干上といったところだろうか。デンマークは一時期のトマソンやロンメダール、ヨルゲンセンらサイド攻撃が充実していた時と比べると、ランクは一つか二つは落ちた。死のグループと呼ばれているが、一位ポルトガル、二位スウェーデンとなる可能性は高い。
グループ2は逆に大本命のいないグループとなった。その中でも出場権を争うことになるであろう国はギリシャ、イスラエル、スイス、ラトビアといったところか。ギリシャはユーロ2004を制した国ではあるものの、絶対的な力はない。ドイツW杯で旋風を巻き起こしたスイスの方が実力としては上かも知れない。共に堅守からカウンターを狙うチーム。イスラエルとラトビアは上位二カ国が星を潰し合うようであれば、可能性が出てくるだろう。ただやはり上位二カ国はギリシャとスイスだろう。その中でも組織だった攻撃ができるスイスが一位になる可能性が高い。ギリシャは二位抜けになりそうだ。
グループ3はチェコにとって思い描いたようなグループになった。ポーランド、スロバキア、スロベニアは侮れるチームではないものの、実力的には明らかにチェコより劣る。チェコはネドベドが代表引退したものの、ロシツキーやコラーなどが残り、このグループなら問題なく一位抜けしそうだ。二位に入るだろうはポーランド。ユーロ2008の予選でも好調をキープしていた。スロバキアやスロベニアはポーランドと星を潰し合って、何とかプレーオフを狙いたい。
4組も強豪らしい強豪はドイツだけ。ロシア、フィンランド、ウェールズといるものの、ここもグループ3と同様にドイツの予選一位抜けの可能性は高い。ドイツは自国でW杯を開催して以来安定した強さを見せ、ユーロ2008、そして南アW杯では優勝候補に挙げられるだろう。それだけの強さを兼ね備えている。二位争いもロシアが頭一つ抜けている。フィンランドやウェールズも決して力がない訳ではないが、安定した強さはなく、取りこぼしをする可能性が高い。それに対してロシアは取りこぼしが少なく、二位抜けする可能性が高い。
5組もなかなか厳しい組み合わせとなった。スペインが第一シードだが、トルコ、ベルギー、ボスニア・ヘルツェゴビナも骨のあるチームだ。トルコはホームに独特な雰囲気があり、ベルギーやボスニア・ヘルツェゴビナは大きな体を生かした堅守を特徴とする。スペインの特徴が華麗なパスワークや内弁慶であることを考えると、決して楽な組み合わせではない。しかもスペインはよく予選でもたつくのが、まるで伝統のようになっている。ただ現在の欧州で若手が一番伸びているのもスペインである。セスクやイニエスタ、シルバら得点力のある中盤が揃い、前線にもフェルナンド・トーレスやビージャが控える。予選でもたついたとしても、やはりスペインは強そうだ。そして二位抜けを争うであろうはトルコとベルギー。ただ最近のトルコはどうも勝負弱い。勝ちきれないのだ。それに対してベルギーはある程度勝ち点が計算できる。二位抜けはベルギーになるかもしれない。
この6組こそが一番評判の高い「死のグループ」である。何しろクロアチア、イングランド、そしてウクライナが組み込まれた。イングランドはユーロ2008の予選でクロアチアに敗れ、出場権を逃した。その悔しさは相当のものだろう。当然タレントを比べると、イングランドが優位に立っているのは間違いない。ルーニーやジェラード、テリーなどワールドクラスのタレントが揃う。しかしベッカムやスコールズ、昔のオーウェンのような試合を決めることが出来る選手が減ったのも事実である。このことが今回のユーロ予選敗退に繋がった。今のイングランドは上手くても、強さはない。それに対して今回のユーロ予選で強さを見せたのがクロアチアだ。タレントはイングランドと比べるまでもない。ただ勝負強く、取りこぼしが少ない。そしてウクライナはシェフチェンコやボローニンのような前線のタレントが揃っている。ただこの三カ国を純粋に比べるとイングランドが頭一つ抜けている。そして二位争いはクロアチアとウクライナによって繰り広げられるだろう。ただ旧ユーゴのような強さのあるクロアチアが一歩優位だろう。ウクライナは厳しい戦いを強いられるだろう。
グループ7も決して一筋縄ではいきそうもない。フランス、セルビア、ルーマニア、どこも弱くないチーム。確かにフランスは一見優位そうに見える。ただ今のフランスはそこまで強くない。前線のアンリやトレセゲ、アネルカがチームにフィットしているとは言い難く、得点力がない。そして中盤のリベリーやナスリの経験不足は否めない。フランスに絶対的な強さはない。対するセルビアやルーマニアはそんなフランスの弱さにつけこめる上手さがある。特にルーマニアは攻守の要がムトゥ、キブとしっかりしている。今回のユーロ予選もグループを一位抜けした。対するフランスは予選で苦戦した。今の勢いを考えれば一位抜けはルーマニア、二位抜けをフランスとセルビアで争い、フランスが二位抜けするだろう。
グループ8はイタリア、ブルガリア、アイルランドの争い。イタリアもトッティとネスタが代表引退し、世代交代が上手く進んでいない。チームの中心となるべきは誰なのか、そこがよく分らない。ただ中盤のミラン・コンビのピルロとガットゥーゾの活躍で何とか勝ちを拾っている。ブルガリアは未だにベルバトフ頼りのところはあるが、それでも侮れるチームではない。ただ今季はベルバトフの調子が上がってこない。アイルランドも昔のロイ・キーンがいた頃と比べるとチーム力はダウンした。つまりこの三カ国はすべて最近調子が悪い。全てのチームが調子悪いとなれば、タレントが揃うイタリアが優位だ。一位抜けする可能性が高い。二位争いはベルバトフ次第でもあるが、ブルガリアを挙げておこう。
そして最後にグループ9。ここはオランダ、スコットランド、そしてノルウェーの争い。スコットランドはユーロ予選でフランスとイタリアを同組に組み込まれながら、最後の最後まで出場権を争った。ただそのスコットランドにしてもオランダを上回るだけの実力はない。オランダにはエースのファン・ニステルローイ、そして中盤にファン・デル・ファールト、ロッペン、スナイデルは控える。オランダの一位抜けの可能性が高い。二位抜けはスコットランドとノルウェーの争いになりそうだが、勢いに乗るスコットランドが優位だろう。
最後にまとめてみると、一位抜けして出場権を獲得しそうなのは、ポルトガル、スイス、チェコ、ドイツ、スペイン、イングランド、ルーマニア、イタリア、オランダ。二位抜けはスウェーデン、ギリシャ、ポーランド、ロシア、ベルギー、クロアチア、フランス、ブルガリア、スコットランドといったところか。このうち8カ国がプレーオフに進み、勝った四カ国が出場権を手にすることになる。その出場権を獲得するであろうは、スウェーデン、フランス、ギリシャ、クロアチアといったところだろうか。ただプレーオフは組み合わせにもよるため、確実なことは言えない。優勝候補と言えるのはドイツ、スペイン、イタリアといったところだろうか。ただまだ三年も先のこと。