WANNA PLAY SPORTS?

サッカー、NBA、プロ野球、ラグビー、何でも書きます。想いをそのまま文章にぶつける。

やはりスパーズ連覇ならず

2008年05月31日 15時42分43秒 | Weblog
ここ何年かNBAで圧倒的な強さを見せているのが、サンアントニオ・スパーズ。2003年から2005年、2007年とNBAファイナルを制し、栄華を極めている。しかしそんなスパーズが未だに成し遂げていないこと、それが連覇だった。これまでも優勝した翌年はプレイオフには進出するものの、連覇を達成することが出来なかった。だからこそ、連覇を目標にシーズンから戦ってきた。去年の優勝メンバーがほぼ残り、特にBIG3とも言われるパーカー、ダンカン、ジノビリは健在、連覇を信じる者も少なくなかった。
 そのスパーズがカンファレンス・ファイナルで負けた。相手はシーズン成績首位のレイカーズ。4勝1敗でレイカーズがファイナル進出を決めた。決してスパーズにチャンスがなかった訳ではない。もし第一戦で第3クォーターの20点差を守り切ることが出来ていたら、結果は変わっていたかもしれない。しかしスパーズは守り切ることが出来なかった。そして姿を消した。
 スパーズが負けた敗因は何か。それは第一にジノビリの負傷だろう。第一戦の試合終了間際に左足を痛め、その後の試合は満足なプレーが出来なかった。シーズン中から得点でスパーズを引っ張っていたのはジノビリだっただけに、この負傷は大きかった。第二にコービーを止めることが出来なかった。スパーズにはディフェンスのスペシャリストであるボーウェンがいるが、そのボーウェンをもってしても止めることは出来なかった。まぁコービーは今年のNBAのMVP。ボーウェンが止められなくても無理はない。ただ試合終盤の大切なところでコービーの得点がなければ、スパーズも2勝は上乗せできることができただろう。まぁ、おもにこの二つだろう。
 ただこんな敗因はありながらも結局は力負けだ。試合を見ていて、レイカーズの方が強い、そんな思いは消えなかった。レイカーズは大黒柱のコービーの存在だけでなく、毎試合20点近く稼ぎリバウンドもとれるガソルとオドムがいる。そして試合を作るフィッシャーは百戦錬磨のベテラン。ベンチからもブヤチッチやトゥリアフ、ファーマーといった活きの良い若手が出てくる。総合力の高さはレイカーズが上だっただろう。総合力で劣るスパーズは経験値で上回るはずだった。しかしリードを守り切ることは出来ず、チーム・ディフェンスも機能せず、対抗することが出来なかった。
 では今後、スパーズに連覇の可能性はあるのだろうか。その可能性は決して0ではないが、やはり限りなく低い。可能性としてはレイカーズが連覇を成し遂げる可能性の方が高い。スパーズはダンカンが年をとり、同様にボーウェンやオベルトも年をとる。オーリーやバリーは引退も考える年だ。ジノビリとパーカーの力だけで連覇できるほどNBAは甘くない。それに対してレイカーズは大黒柱のコービーが健在で、オドムとガソルがチームに馴染めばもっとチームは強くなる。ベンチメンバーも今後成長するだろうし、今季怪我に苦しんでいたバイナムも復帰する。レイカーズが今季NBAを制することが出来れば、来季は連覇に注目する必要があるだろう。
 スパーズは今回も連覇を達成することが出来なかったが、過去の優勝の栄光は消えないし、スパーズが今年もカンファレンス・ファイナルまで進出したことは讃辞を送るべき出来事と言えるだろう。しかし、やはり連覇はならず。
 まぁ来季の連覇を考える前に、今年のファイナルに注目しよう。レイカーズ対セルティックス、どんなドラマが待っているのだろうか。

新旧交代ならず

2008年05月25日 20時23分42秒 | Weblog
今年のプレイオフもカンファレンス・ファイナルと佳境を迎え、今年のNBAも終わりに近付いてきた。まだ残っているチームはレイカーズ、スパーズ、セルティックス、ピストンズと大きな波乱もなく、力のあるチームが残った印象だ。しかしオールNBAファースト・チームに目を向けると、新しい波がNBAにも訪れたかなと思わせる。MVPにも選ばれたコービーとディフェンスのMVPを獲得したガーネットを除いたメンバーはポール、レブロン、ハワードと若手ばかり。明らかに新旧交代の波が来たと思われる。それなのに…

 確かにNBAに新旧交代の波は押し寄せている。ポールはナッシュを押しのけてアシスト王を獲得し、レブロンは念願の得点王を獲得。そしてハワードも圧倒的な力でリバウンド王に輝いた。オールスターでもMVPを獲得したのはレブロン。その相手のチームで活躍していたのはポールだった。ハワードはダンクコンテストで優勝。この結果だけを並べると3人だけが活躍しているように見えるが、数え切れないほどの若手が台頭してきている。得点ランキングも4位のカーメロ、5位のアマレ、6位のウェイドと若手が並び、ジャズの司令塔はデロン・ウィリアムス、それ以外にもホークスや76ERSなど若手が多いチームがプレイオフに進出した。若い力がNBAを牛耳ろうとしている。
 しかしプレイオフに進んだチームを見てみると、新旧交代の波はまだNBAを飲み込むことができていないことを気づく。レイカーズにはブヤチッチやファーマーなど若手がいるものの、チームの中心はコービーであり、ベテランのフィッシャーである。スパーズの司令塔パーカーは年は若いものの、もうすでにリングを3つ獲得し、若手ではない。さらにジノビリやダンカンも当然若手ではない。セルティックスはレイ・アレン、ピアース、ガーネットのBIG3が有名だが、その脇でロンドやパーキンスも活躍している。しかしそれもBIG3あっての活躍にすぎない。ピストンズはここ7年ぐらいチームのスターティングは変わっておらず、そんな中に若手がいる訳もない。このように現在プレイオフに残っている4チーム全てがベテランに引っ張られているチームなのだ。
 ではいつ新旧交代の波がNBAを飲み込むのか。それはもう時間の問題だ。今季レブロン率いるキャバリアーズはセルティックスをあと一歩のところまで追い込み、それはスパーズを追い込んだポール率いるホーネッツにも言える。来シーズンには、そんな期待を抱かせる戦いぶりだった。ただポールのホーネッツはストイコビッチやウエスト、チャンドラーなどタレントが揃っているが、レブロンの周りのメンバーはパッとせずどうしてもレブロン頼みとなってしまうため、今後の躍進は考えにくい。それはハワードのマジックも同じく。そういう意味ではポールやデロン・ウィリアムスの方が期待できる。
 今シーズンは若手の活躍があったものの、まだ新旧交代はならなかった。ただ来季のファイナルが若手の率いるチーム同士の戦いとなってもなんだ不思議はない。そしてそんな展開を期待したい。