今日からW杯も再開する。決勝トーナメント一回戦から二日間の休暇期間を挟み、待ちに待った準々決勝が始まるのだ。ちなみにカードは一日目がドイツ対アルゼンチン、ウクライナ対イタリア、ポルトガル対イングランド、そしてブラジル対フランスである。それぞれのカードについて考察してみよう。
まずアルゼンチン対ドイツ。開催国であるドイツは最大の山場を迎えた。今までの相手とはレベルが違う。今までエクアドル、コスタリカ、ポーランド、スウェーデンと中堅国を相手に戦ってきたものの、今回の相手は間違いなく強豪国である。今までの勢いを持続することは出来るか。現在ツートップを組むクローゼとポドルスキはそれぞれ3得点と結果を出している。ただ今回の対峙する相手はアジャラとエインセ。一筋縄でいく相手ではない。もしツートップが止められたときに、ドイツはどう攻撃を仕掛けるのか。やはり鍵はバラックをいうことになる。このチームのキャプテンであり、攻守の核である。彼が思い通りに動けるか、これが鍵になる。おそらくマスケラーノとカンビアッソが彼のマークにつくだろう。このボランチ陣は体こそさほど大きくないが、ずるさ、巧さではトップクラス。もしこのマークにバラックが苦しむようだとドイツは苦しくなる。それに対してアルゼンチンはここまでもメキシコ、オランダ、コートジボワールと厳しい戦いを乗り越えてきた。ドイツ相手にもいつも通りの戦いが出来るだろう。ただ心配なのは、グループリーグのセルビア・モンテネグロ戦を境に調子を落としていることだ。それまでの細かく繋ぐ形から、ロングボールが増えている。ロングボールではおそらくドイツには通用しない。相手の最終ラインには高いDFが揃っている。細かく繋ぐ本来の形を取り戻すことが出来るか。そして鍵を握るであろうは、ツートップ。今までの形ではクレスポとサビオラということになるが、この二人ではドイツ最終ラインにとってそれ程苦にならないだろう。問題があるとしたら、メッシとテベスの対応である。このスピード、突破力のある二人をどう止めるか。ドイツ最終ラインにはスピードがあるとは言い難く、難しい相手である。ただこの二人をペケルマン監督はいつから使っていくのか。個人的にはどちらかを試合の頭から使うべきだろう。ポスト役になれるクレスポと起用することで、負担も少なくて済むだろう。このメッシとテベスがドイツ戦の鍵になりそうだ。それでは、どちらが優位かということになると、強豪相手に戦ってきたアルゼンチンが優位だ。ただ問題があるとしたら、ドイツはホームで戦えるということ。アルゼンチンの百戦錬磨の勝負強さが勝つのか、開催国の意地が勝つのか、アルゼンチン60%、ドイツ40%といったとこだろう。
そしてイタリア対ウクライナ。おそらく普通に戦ったら、ウクライナに勝ち目はない。チーム力があまりにも違いすぎる。ただイタリアには二つの弱点がある。まずセンターバックである。ネスタの怪我が未だ癒えず、準々決勝も出場を見送ることになり、マテラッツィも出場停止。おそらく一回戦で途中出場したバルザーリが出場することになるだろう。ただネスタと比べるで全ての面で劣る。カンナバーロにかかる負担は大きくなりそうだ。そしてペソットの自殺騒動である。デルピエロやザンブロッタは彼の様子を見るために一度イタリアに帰ることになった。このことが精神的な疲れになってもおかしくない。ただそれでもイタリアの優位は動かない。今回の試合ではトッティを起用するか、それともデルピエロを起用するか予想の難しいところであるが、どちらを起用してもイタリアは強い。中盤から攻撃を作るピルロにその脇を固めるペロッタとガットゥーゾ。そしてツートップのトーニとジラルディーノはゴールの数こそ増えないものの強力な二人である。それに対するウクライナで、イタリアに対抗できるのはシェフチェンコ一人。おそらくウクライナとしては守備を固めてシェフチェンコの速攻という形を狙うだろう。ただウクライナに可能性があると思わせるのは、シェフチェンコに対応するセンターバックにネスタがいないこと。バルザーリ相手ならシェフチェンコが突破する可能性は決して低いものではない。当然カンナバーロ相手ではそう簡単にはいかないが。ウクライナとしてはしっかり10人で守備を固めて、シェフチェンコにボールを集める。この形を徹底すべきだろう。それでもイタリアの優位は動かない。イタリア75%、ウクライナ25%といったとこだろう。ちなみにトップ下はトッティを起用すべきだろう。
そしてイングランド対ポルトガル。イングランドはオーウェンの負傷離脱もあり、前線の人数が足りない。まだ若いウォルコットに頼るわけにも行かず、前線はルーニーとクラウチしかいない。そしてどちらかの駒をベンチに残しておきたいがために、ワントップで試合に臨むことが多くなっている。そしてそのワントップはおそらくルーニーが務めることになるだろう。ただ故障開けのルーニーではワントップは起用しない。それはエクアドル戦でも明らかだった。エリクソン監督はリスクを犯してでも、ツートップにすべきではないだろうか。この準々決勝からガリー・ネビルが復帰できる公算が高く、いつもの最終ラインで試合に臨めそうだ。その為中盤は底にハーグリーブス、又はキャリックを起用し、前にジェラードとランパード、右にベッカム、左にジョー・コールという形になるだろう。中盤の面子だけなら、世界トップレベルであることは間違いない。問題は連動性。特にランパードとジェラードのパス交換が少ない。この二人が機能しないと厳しい戦いになるだろう。それに対するポルトガルは出場停止でデコとコスティーニャを欠く。人材が豊富なボランチに比べて、デコの不在は大きい。ポルトガルがデコの代わりをどうするのか。可能性としては二つ。一つはフィーゴを真ん中に回し、サイドにシモンを持ってくる。二つ目はボランチを三人に増やす。つまりマニシェ、ペチート、チアーゴを起用する。相手との相性を考えると、二つ目が良いのではないだろうか。一つ目のケースでは中盤をイングランドが支配する可能性が高い。しかもフィーゴはサイドに位置したほうが効果的である。それに対して二つ目のケースはボランチが増えることもあり、中盤では五分の戦いを繰り広げることが出来るだろう。しかもマニシェとチアーゴは攻撃力が持ち味。相性も良さそうだ。ただ今までの話はクリスティアーノ・ロナウドが出場できる仮定で話してきたが、もし彼が出場できないようだと話しにならない。彼がいなくなると、デコを含め、飛車角落ちの状態で戦うことになるのだ。そうなると試合にならない。ポルトガルが勝つ可能性はほぼない。その為、クリスティアーノ・ロナウドが出場できる仮定で考えることとする。その上でイングランドが優位だ。しかし、問題は決定力のなさ。もしツートップで臨めば、イングランドの勝算もぐっと高まるが、ワントップでは多くて2点ぐらいだろう。総合的に判断するとイングランド60%、ポルトガル40%というとこだろう。
そして最後にフランス対ブラジル。ご承知の通り1998年フランスW杯決勝の再現である。この試合おそらく鍵となるのは中盤の攻防である。というか、中盤を優位に進めない限り、フランスに勝ち目はない。不調のアンリと比べて、ブラジルのロナウドとアドリアーノは得点力が半端ない。特にW杯にピークを合わせてくるロナウドは脅威としか言いようがない。中盤に目を向けるとフランスの中心はビエラ、マケレレ、ジダンである。それに対して、ブラジルはエメルソン、ゼ・ロベルト、ロナウジーニョ、カカーということになる。守備力ではフランスが上、攻撃力ではブラジルが上といったとこだろうか。ただフランスの攻撃に厚みがあるとは言い難く、鍵はブラジルの攻撃をフランスが止めることが出来るか、という点に絞られる。とくにボランチの二人がどれだけ効果的な働きができるか。つまりマケレレとビエラで相手の中盤を止めることができるか。ただ真ん中からロナウジーニョ、カカー、その後ろからゼ・ロベルト、左からロベルト・カルロス、右からカフーと攻めてくるブラジルの攻撃を止めるのは難しいと言うよりかは、不可能である。何点に留めることが出来るか。2点以内なら、勝算はある。ただここで3点以上奪われるようだと、勝ち目はない。ブラジルは試合を経過するごとに調子を上げてきている。もしかしたら準々決勝あたりにピークを持ってくるのかもしれない。ブラジルが勝つ確率75%、フランス25%あたりだろう。ジダンにとってラスト・ダンスになる確率が高い。この試合は目が離せない。
まずアルゼンチン対ドイツ。開催国であるドイツは最大の山場を迎えた。今までの相手とはレベルが違う。今までエクアドル、コスタリカ、ポーランド、スウェーデンと中堅国を相手に戦ってきたものの、今回の相手は間違いなく強豪国である。今までの勢いを持続することは出来るか。現在ツートップを組むクローゼとポドルスキはそれぞれ3得点と結果を出している。ただ今回の対峙する相手はアジャラとエインセ。一筋縄でいく相手ではない。もしツートップが止められたときに、ドイツはどう攻撃を仕掛けるのか。やはり鍵はバラックをいうことになる。このチームのキャプテンであり、攻守の核である。彼が思い通りに動けるか、これが鍵になる。おそらくマスケラーノとカンビアッソが彼のマークにつくだろう。このボランチ陣は体こそさほど大きくないが、ずるさ、巧さではトップクラス。もしこのマークにバラックが苦しむようだとドイツは苦しくなる。それに対してアルゼンチンはここまでもメキシコ、オランダ、コートジボワールと厳しい戦いを乗り越えてきた。ドイツ相手にもいつも通りの戦いが出来るだろう。ただ心配なのは、グループリーグのセルビア・モンテネグロ戦を境に調子を落としていることだ。それまでの細かく繋ぐ形から、ロングボールが増えている。ロングボールではおそらくドイツには通用しない。相手の最終ラインには高いDFが揃っている。細かく繋ぐ本来の形を取り戻すことが出来るか。そして鍵を握るであろうは、ツートップ。今までの形ではクレスポとサビオラということになるが、この二人ではドイツ最終ラインにとってそれ程苦にならないだろう。問題があるとしたら、メッシとテベスの対応である。このスピード、突破力のある二人をどう止めるか。ドイツ最終ラインにはスピードがあるとは言い難く、難しい相手である。ただこの二人をペケルマン監督はいつから使っていくのか。個人的にはどちらかを試合の頭から使うべきだろう。ポスト役になれるクレスポと起用することで、負担も少なくて済むだろう。このメッシとテベスがドイツ戦の鍵になりそうだ。それでは、どちらが優位かということになると、強豪相手に戦ってきたアルゼンチンが優位だ。ただ問題があるとしたら、ドイツはホームで戦えるということ。アルゼンチンの百戦錬磨の勝負強さが勝つのか、開催国の意地が勝つのか、アルゼンチン60%、ドイツ40%といったとこだろう。
そしてイタリア対ウクライナ。おそらく普通に戦ったら、ウクライナに勝ち目はない。チーム力があまりにも違いすぎる。ただイタリアには二つの弱点がある。まずセンターバックである。ネスタの怪我が未だ癒えず、準々決勝も出場を見送ることになり、マテラッツィも出場停止。おそらく一回戦で途中出場したバルザーリが出場することになるだろう。ただネスタと比べるで全ての面で劣る。カンナバーロにかかる負担は大きくなりそうだ。そしてペソットの自殺騒動である。デルピエロやザンブロッタは彼の様子を見るために一度イタリアに帰ることになった。このことが精神的な疲れになってもおかしくない。ただそれでもイタリアの優位は動かない。今回の試合ではトッティを起用するか、それともデルピエロを起用するか予想の難しいところであるが、どちらを起用してもイタリアは強い。中盤から攻撃を作るピルロにその脇を固めるペロッタとガットゥーゾ。そしてツートップのトーニとジラルディーノはゴールの数こそ増えないものの強力な二人である。それに対するウクライナで、イタリアに対抗できるのはシェフチェンコ一人。おそらくウクライナとしては守備を固めてシェフチェンコの速攻という形を狙うだろう。ただウクライナに可能性があると思わせるのは、シェフチェンコに対応するセンターバックにネスタがいないこと。バルザーリ相手ならシェフチェンコが突破する可能性は決して低いものではない。当然カンナバーロ相手ではそう簡単にはいかないが。ウクライナとしてはしっかり10人で守備を固めて、シェフチェンコにボールを集める。この形を徹底すべきだろう。それでもイタリアの優位は動かない。イタリア75%、ウクライナ25%といったとこだろう。ちなみにトップ下はトッティを起用すべきだろう。
そしてイングランド対ポルトガル。イングランドはオーウェンの負傷離脱もあり、前線の人数が足りない。まだ若いウォルコットに頼るわけにも行かず、前線はルーニーとクラウチしかいない。そしてどちらかの駒をベンチに残しておきたいがために、ワントップで試合に臨むことが多くなっている。そしてそのワントップはおそらくルーニーが務めることになるだろう。ただ故障開けのルーニーではワントップは起用しない。それはエクアドル戦でも明らかだった。エリクソン監督はリスクを犯してでも、ツートップにすべきではないだろうか。この準々決勝からガリー・ネビルが復帰できる公算が高く、いつもの最終ラインで試合に臨めそうだ。その為中盤は底にハーグリーブス、又はキャリックを起用し、前にジェラードとランパード、右にベッカム、左にジョー・コールという形になるだろう。中盤の面子だけなら、世界トップレベルであることは間違いない。問題は連動性。特にランパードとジェラードのパス交換が少ない。この二人が機能しないと厳しい戦いになるだろう。それに対するポルトガルは出場停止でデコとコスティーニャを欠く。人材が豊富なボランチに比べて、デコの不在は大きい。ポルトガルがデコの代わりをどうするのか。可能性としては二つ。一つはフィーゴを真ん中に回し、サイドにシモンを持ってくる。二つ目はボランチを三人に増やす。つまりマニシェ、ペチート、チアーゴを起用する。相手との相性を考えると、二つ目が良いのではないだろうか。一つ目のケースでは中盤をイングランドが支配する可能性が高い。しかもフィーゴはサイドに位置したほうが効果的である。それに対して二つ目のケースはボランチが増えることもあり、中盤では五分の戦いを繰り広げることが出来るだろう。しかもマニシェとチアーゴは攻撃力が持ち味。相性も良さそうだ。ただ今までの話はクリスティアーノ・ロナウドが出場できる仮定で話してきたが、もし彼が出場できないようだと話しにならない。彼がいなくなると、デコを含め、飛車角落ちの状態で戦うことになるのだ。そうなると試合にならない。ポルトガルが勝つ可能性はほぼない。その為、クリスティアーノ・ロナウドが出場できる仮定で考えることとする。その上でイングランドが優位だ。しかし、問題は決定力のなさ。もしツートップで臨めば、イングランドの勝算もぐっと高まるが、ワントップでは多くて2点ぐらいだろう。総合的に判断するとイングランド60%、ポルトガル40%というとこだろう。
そして最後にフランス対ブラジル。ご承知の通り1998年フランスW杯決勝の再現である。この試合おそらく鍵となるのは中盤の攻防である。というか、中盤を優位に進めない限り、フランスに勝ち目はない。不調のアンリと比べて、ブラジルのロナウドとアドリアーノは得点力が半端ない。特にW杯にピークを合わせてくるロナウドは脅威としか言いようがない。中盤に目を向けるとフランスの中心はビエラ、マケレレ、ジダンである。それに対して、ブラジルはエメルソン、ゼ・ロベルト、ロナウジーニョ、カカーということになる。守備力ではフランスが上、攻撃力ではブラジルが上といったとこだろうか。ただフランスの攻撃に厚みがあるとは言い難く、鍵はブラジルの攻撃をフランスが止めることが出来るか、という点に絞られる。とくにボランチの二人がどれだけ効果的な働きができるか。つまりマケレレとビエラで相手の中盤を止めることができるか。ただ真ん中からロナウジーニョ、カカー、その後ろからゼ・ロベルト、左からロベルト・カルロス、右からカフーと攻めてくるブラジルの攻撃を止めるのは難しいと言うよりかは、不可能である。何点に留めることが出来るか。2点以内なら、勝算はある。ただここで3点以上奪われるようだと、勝ち目はない。ブラジルは試合を経過するごとに調子を上げてきている。もしかしたら準々決勝あたりにピークを持ってくるのかもしれない。ブラジルが勝つ確率75%、フランス25%あたりだろう。ジダンにとってラスト・ダンスになる確率が高い。この試合は目が離せない。