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サッカー、NBA、プロ野球、ラグビー、何でも書きます。想いをそのまま文章にぶつける。

コルツはペイトリオッツに勝てるか

2007年10月26日 17時15分11秒 | Weblog
結果から言えば、勝てる。確かに今年のペイトリオッツは恐ろしく強い。精密機械と呼ばれるブレイディーがいて、さらに今年加入のランディー・モスが全てのスローをキャッチする。他にもストールワースやウェルカーズなど優秀なワイド・レシーバーが揃っている。さらにマロニーやモリスといったランニング・バックのランもブレイディーがいるからこそ生きる。そして元々ディフェンスの堅さは折り紙つき。今のところ、平均得点がほぼ40点。獲得ヤードも、パスによる獲得ヤードもNFLナンバーワン。圧倒的な強さともいえる。
対するコルツも決して弱いチームでは無い。去年のスーパーボールMVPのマニングを中心にまとまり、ワイド・レシーバーにはハリソンとウェインとタレントが揃う。更に今年はタイト・エンドのクラークの調子がよい。二年目のアダイとキースのランニング・バック陣のランも出ている。オフェンスの数字でこそペイトリオッツに劣っているものの、ディフェンスの数字はコルツに分がある。平均失点は6位、平均被獲得ヤードは3位、パスによる被獲得ヤードはNFL1位と近年には無かったディフェンスの良さがある。
つまり今年のコルツ対ペイトリオッツの一戦は単なるマニング対ブレイディーだけではなく、現在NFL最高のパス・ディフェンス対NFL最高のパス・オフェンスという対決でもある。しかもコルツ・ディフェンスにはブレイディーにやられたくない訳がある。というのも、このままブレイディーが好調を続けると、シーズンTDパスがマニングの持つ記録である49を超える。同じチームメートであるマニングの為にもコルツ・ディフェンスはブレイディーのTDパスだけは止めたい。

ここまで連勝を続けてきた両チーム。対戦も7連勝同士で迎える可能性が高い。しかもこの試合で勝ったチームは全試合勝利を収めるというパーフェクト・ゲームの可能精すらある。そしておそらくこの2チームはプレイオフで対戦するだろう。勝ったほうがスーパーボール制覇に一番近い存在となる。今年のNFLはこの2チームの二強時代なのだ。

それではどちらが勝つか。優位に立つのはペイトリオッツである。確かにディフェンスではコルツに分があるものの、それを補って余りあるオフェンス。特にブレイディーは今年いくつのNFL記録を打ち立てるのだろうと期待してしまうほどの活躍だ。ただ個人的な予想として勝つのはコルツではないだろうか。やはりマニングという存在はとんでもない存在だ。ウェインがいて、ハリソンもいて、クラークもいて、アダイもいて、ディフェンス陣も強力だ。確かにペイトリオッツは去年の陣営に強力なワイド・レシーバーを手に入れた。しかし今年のコルツはチームが全体的にレベルアップしている。全てのポジションが強くなっているのだ。それを根拠にコルツの勝利ではないかと予想する。最初にも述べたが強さだけを見ればペイトリオッツに分がある。しかしコルツには試合運びの巧さと去年の経験という強みがある。試合が楽しみで仕方ない。

EURO2008に向けた争いもついに大詰め!!

2007年10月16日 17時55分28秒 | Weblog
来年スイスとオーストリアにて共催される欧州選手権2008。その出場権をかけて戦う予選が佳境にさしかかった。既にドイツはEURO出場を決め、残りは13枠。ちなみに今回の予選は7組に分かれ、それぞれ1位と2位が出場権を手にするという形になっている。それぞれの組を今後どうなるか占ってみたい。
まずはグループA。1位通過の最有力候補はポルトガルだったが、現在グループ2位。そのポルトガルの上に立つのがポーランド。現在勝ち点24でポルトガルに4差をつけて首位に立っている。そして3位はフィンランド。勝ち点ではポルトガルと並んでいる。しかし試合数ではポルトガルが1試合少ないため、実質ポルトガルとフィンランドの間には勝ち点3の差があると考えた方が良いだろう。そしてそのフィンランドの下、勝ち点17のセルビアまで可能性はあるだろうか。セルビアも1試合消化試合が少ないため、勝ち点を上積みする可能性はある。問題は今後、どのチームとの対戦が残っているか。ポーランドは残りベルギーとセルビア。ポルトガルはカザフスタン、アルメニア、フィンランド。セルビアはカザフスタン、アゼバイジャン、ポーランド。ただやはりこのグループではポルトガルの実力が頭一つ抜けていることは間違いない。クリスティアーノ・ロナウド、デコ、マニシェ、カルバーリョ、ナニとタレントが揃っている。最終戦の前までの勝ち点の推移を考えてみよう。まずポルトガルが格下のカザフスタン、アルメニアに連勝して勝ち点26。フィンランドもアゼルバイジャンに勝利して勝ち点23。セルビアはアゼルバイジャンとカザフスタンに連勝して勝ち点23。そしてポーランドはこのホームでのベルギー戦で勝利すると勝ち点27で出場権獲得。ただここで引き分けると勝ち点25で最後までもつれることになる。ポルトガルもこの段階で出場権獲得が決まってなかったら、最終戦のホームでのフィンランド戦もフルメンバーで戦うことになる。そうなると、ポルトガルが勝利し、勝ち点29、フィンランドが勝ち点23となるだろう。そしてセルビア対ポーランド戦を制したほうが出場権を獲得することになる。ホームのセルビアが優位な気もするが、ポーランドは引き分けでよい。優位なのはポーランドだろう。しかもポーランドは前節で勝利していれば、出場権を獲得することが出来る。やはりポーランドが優位だ。おそらくグループAを勝ち抜くのはポルトガルとポーランドだろう。セルビアは20%ぐらいの奇跡にかけるしかない。

グループBは元々2強と思われていたが、そこにスコットランドが割り込んで三つ巴の様相を呈している。消化試合数も同じで現在首位に立つのは勝ち点24のスコットランド。そして勝ち点1差で二位イタリア、そして更に勝ち点1差で三位フランス。残り試合は二試合ずつ。そのカードを見てみると、スコットランドはグルジアとイタリア。イタリアはスコットランドとフェロー諸島。フランスはリトアニアとウクライナ。フランスは唯一直接対決が残っていないが、リトアニアとウクライナは侮れない。そして何より問題はスコットランド対イタリアの直接対決。この試合を制したほうが出場権を獲得するだろう。戦力的に優位に立つのはイタリアなのは間違いない。しかしスコットランドは引き分けでもよく、しかもホーム。優位な要素はたくさんある。それでもやはりイタリアが勝つ気がするのは自分だけだろうか。こんな瀬戸際に強いのがイタリアであり、フランスなのだ。ただ今のイタリアとフランスにそんな力はあるだろうか。フランスもイタリアも今や絶対的な強さは無い。最終的な結論としては3チームとも1勝1分けで乗り切り、全チームが勝ち点4を上積みし、順位はこのまま。スコットランドとイタリアが出場権獲得。フランスは表舞台に立つことは出来ないのではないだろうか。

グループCも三つ巴となっている。現在トップに立つのは勝ち点22のギリシャ。そして二位に勝ち点18のトルコ。三位は勝ち点17のノルウェー。勝ち点4差離れたギリシャの優位は変わらないが、二位は激しい争いとなりそうだ。ここも残り試合の対戦相手を見ながら考えてみよう。まずギリシャの相手はトルコ、マルタ、ハンガリー。トルコの相手はギリシャ、ノルウェー、ボスニア・ヘルツェゴビナ。ノルウェーの相手はボスニア・ヘルツェゴビナ、トルコ、マルタとなっている。この対戦相手を見ても優位なのはギリシャ。トルコに負けても、残りの二戦を連勝すれば出場権は獲得できる。トルコは直接対決を二試合も残し、ボスニア・ヘルツェゴビナも現在4位。強敵だ。しかしノルウェーも厳しい。次節のボスニア・ヘルツェゴビナは向こうもこの試合に勝てば可能性が残るだけに激しい試合となるだろう。しかも相手のホーム。厳しい試合になりそうだ。そしてトルコとの直接対決。マルタ相手には勝ち点3が計算できるだろうが、その前の2試合が鍵となる。高い確率でギリシャは出場権を得るだろう。トルコは1勝1敗1分けで勝ち点4を上積みし、勝ち点22となるのではないだろうか。ノルウェーは2勝1敗で勝ち点6を上積みし、勝ち点23。最終的にはギリシャとノルウェーが出場権を手にし、トルコはあと一歩のところで逃してしまうのではないだろうか。

グループDは既にドイツが出場権を得て、二位も薄っすらと見えてきた感がある。現在二位は勝ち点20のチェコ。そして三位は勝ち点15のアイルランドだが、消化試合数もチェコのほうが一試合少ない。チェコは残り試合、ドイツ、スロバキア、キプロス。アイルランドはキプロスとウェールズ。つまりチェコはあと3試合で勝ち点2以上をあげれば、出場権を手にする。そしてその可能性は限りなく高い。このグループは元々の予想通り、ドイツとチェコが出場権を獲得することになりそうだ。

グループEはクロアチアが快進撃を見せている。現在8勝2分けの勝ち点26で首位。次節のマケドニア戦で出場権を得る可能性が高い。問題は2位争い。現在二位は勝ち点23のイングランド。そして三位が勝ち点18のロシア。ただロシアの方が残り試合が一試合多く、まだまだ可能性が残されている。残り試合の対戦相手はイングランドがロシアとクロアチア、ロシアがイングランド、イスラエル、アンドラとなっている。問題は次節の直接対決。ロシアのホームである。イングランドとしてはここを引き分けとして、何とか勝ち点差をキープしたい。そして最終節で既に出場権を得ているであろうクロアチアを相手に出場権を獲得したいところ。間違いなく優位なのはイングランドだが、最後の二節の相手が一位と三位であることを考えると、まだまだ分からない。ただ今のイングランドにはルーニーやジェラードなど独力で試合を引っ繰り返せる選手がいる。最後はクロアチアとイングランドが微笑むことになるだろう。

グループFは上位2チームが飛び出している。スウェーデンとスペインである。勝ち点差を考えるとまだ下位のチームにも可能性は残っているが、二強がまだホームで二試合を残しているため、この2チームに追いつくのは厳しい。あっさりとスウェーデンとスペインがEURO2008への出場権を得るだろう。

そして最後にグループG。三強の争いとなっている。三強を形成しているのはルーマニア、オランダ、ブルガリア。現在首位に立つのは勝ち点23のルーマニア。そして二位に勝ち点20のオランダで、三位が勝ち点18のブルガリア。残り三節の対戦相手を見てみると、ルーマニアはルクセンブルグ、ブルガリア、アルバニア。オランダはスロベニア、ルクセンブルグ、ベラルーシ。そしてブルガリアがアルバニア、ルーマニア、スロベニア。優位なのはオランダ。最初の二節をホームで戦い、最後のベラルーシ戦も勝ち点3を得ることだろう。最終的には勝ち点29となりそうだ。そしてルーマニアもブルガリアとの直接対決に負けても、残りのルクセンブルグとアルバニアに勝てば出場権を得ることが出来る。ブルガリアは厳しいだろう。オランダとルーマニアが勝ち抜けるだろう。

最終的にまとめるとEURO2008出場チームは、オーストリア、スイス、ポーランド、ポルトガル、スコットランド、イタリア、ギリシャ、ノルウェー、ドイツ、チェコ、クロアチア、イングランド、スウェーデン、スペイン、オランダ、ルーマニア。

注目すべきはグループBである。本当にフランスは予選で姿を消してしまうのか。スコットランドは二強を相手に出場権を得ることが出来るのか。まだまだ目が離せない。

2007阪神タイガース総括

2007年10月16日 15時28分46秒 | Weblog
今年の阪神タイガースはニューヨーク・ヤンキースに似ている。春先調子が悪く、下位に低迷。しかし、夏前から夏にかけて調子を取り戻し、最終的にはプレイオフに進出。まったく同じである。違いは阪神が9月に首位に立ったこと。そしてその後連敗で3位まで順位を落とした。戦力的にはヤンキースも阪神も先発陣は壊滅状態にあったところは同じ。強みはヤンキースは打線、阪神はリリーフ陣と違った。今年の阪神は春先にプレイオフを諦めたくなるほど調子が悪かった。しかしその後若手の台頭もあり、何とかトップ3に顔を出した。しかしプレイオフではやはり先発投手が早い回に崩れ、自慢のリリーフ陣に舞台を用意することが出来ずに敗れ去ることとなった。今年の阪神を振り返ってみよう。
今年の阪神の先発陣は下柳、福原、安藤、上薗、ボーグルソン、ジャン、小嶋、能見、杉山といったところだろうか。去年のオフにエースの井川がヤンキースに移籍し、シーズン開幕前から先発陣は不安視されていた。そしてその通りに先発陣が崩れた。規定投球回数には誰も届かず、最多勝利も下柳の10勝。その下柳にしても防御率は4点台と、エースは最後まで現れなかった。唯一の救いはルーキー上薗の台頭だろう。シーズン中盤から先発に加わり8勝と防御率2点台と一躍新人王候補にまで成り上がった。ただ他は総崩れ。期待された安藤と福原は共に2勝。助っ人もボーグルソンが7勝、ジャンが6勝と期待に応えることは出来なかった。来季は先発陣に相当な梃入れが必要だろう。このままでは絶対に優勝できない。
ただその先発陣とは対照的に今年も阪神のリリーフ陣は良く頑張った。特にJFKは安定感抜群で阪神をシーズンを通して支え続けた。久保田90試合、藤川71試合、ウィリアムス60試合と投げに投げた。そしてウィリアムスは防御率0点台、久保田と藤川は1点台。更に藤川はセーブ王、久保田は最優秀救援(最多ホールド)に選ばれた。これは見事としか言いようが無い。おそらくこのJFKの活躍が無ければ、阪神は最下位だっただろう。プレイオフなど夢のまた夢に過ぎなかった。JFK以外にも渡辺、江草、橋本健、ダーウィンは頑張った。特に渡辺はシーズン途中に台頭し、JFKに次ぐ53試合に登板し、防御率も2点台。シーズン後半にウィリアムスが怪我で戦線離脱した際は見事に穴を埋めた。
そして野手陣に目を移すと今年は打率、得点共に12球団最下位。JFKを助けることは出来なかった。今年3割に到達したのは赤星のみ。しかも赤星も3割ジャストだ。その赤星にしても終盤は怪我で盗塁数を伸ばせず24個に終わった。他に去年からスタメンに名を連ねる選手では鳥谷が2割7分台、金本は2割6分台に31本、95打点、今岡は打率2割7分台ながら本塁打4本に24打点と完全に期待を裏切った。更に藤本、関本、シーツは2割4分台と不振を極めた。矢野に至っては2割3分台、浜中は2割にも届かなかった。開幕前に思い描いた成績に辿り着いたのは金本だけ。他の選手は皆期待外れに終わった。ただそんな中新しい選手が救世主として登場して、チームの大きな力となった。まず林が2割9分台の打率に15本、58打点と中軸として働いた。更にシーズン中盤から一軍に上がってきた桜井も2割8分台に9本、43打点と活躍した。他にも庄田や狩野といった選手が上に上がってきては活躍し、チームを救った。ただ最初に述べたとおり、打率、得点は12球団最低。この打線にも梃入れが必要なのは間違いない。

では来年に向けてどうすれば良いか。まず投手陣は先発陣を立て直すことである。今年は確かにリリーフ陣は良かったが、プレイオフではリリーフ陣を投入する前に相手にリードを許し、リリーフ勝負にはならなかった。来年は先発陣を何が何でも立て直す必要がある。まず下柳はエースではない。彼はあくまでベテランであり、彼に頼るのは危険だ。やはり安藤や福原といった活躍すべき選手は復活しなくてはならない。そして小嶋、江草は今年のシーズンでも良い球を投げていただけに先発として働いて欲しい。当然上薗にも今年のような活躍を期待したい。そして今年リリーフをしていた久保田、藤川、渡辺の中から2人は先発に入れるべきだろう。そう考えると先発陣は下柳、安藤、福原、小嶋、江草、上薗、久保田、藤川といったところだろうか。この8人の中から5人ぐらいが独り立ちしてくれれば、チームも強力な先発ローテーションを築けるだろう。そしてリリーフはウィリアムスと渡辺を中心に固め、あとは先発から脱落した投手を中心に中継ぎとしたい。あとはトレードやFA、新外国人を中心にプラスアルファを狙いたい。その為には福原や安藤をトレード要員とするのもしょうがないだろう。
打線に関しては外野は金本、赤星、林、桜井と問題が無い。ショートも鳥谷がいる。問題はサードとセカンド、ファースト、そしてキャッチャー。ただキャッチャーに関しては来年も矢野を中心に回していくことになるだろう。ただ矢野と狩野を併用するなど、若手にも経験を積ませる必要がある。そうすることによって矢野の後釜を作っておく必要があるだろう。そしてファースト、サード、セカンドが問題である。ただ外野の林はファーストも守ることが出来、来季の新外国人次第ではセカンドにも挑戦させるべきだろう。サードは今岡がいるが、今年の状態が続くようであれば、新外国人を獲得する必要がある。理想を書けば、キャッチャー矢野と若手併用、ファースト新外国人か林、セカンド林か関本、ショート鳥谷、サード今岡か新外国人、外野は金本、赤星、桜井。こんなところではないだろうか。藤本や今岡は最悪トレード要員となることもありえるだろう。

こんなとこだろうか。来季の構想において大切なのはJFKから先発投手を出すことである。そしてプレイオフを考えた場合、5人良いピッチャーでローテーションを組むより、2人飛び向けたエースがいる方がプレイオフを勝ち進む可能性が高い。そう来季はエースを擁立しなくてはならない。さぁエースは誰でしょう。


今年のチャンピオンズ・リーグの行方

2007年10月11日 16時08分56秒 | Weblog
今年もチャンピオンズ・リーグが始まった。既にグループリーグは第二節を終え、順調に連勝したチームもいれば、思うように勝ち点を伸ばせなかったチームもいた。去年はミランがリバプールとの決勝を制して、優勝を達成した。今年はどのチームが決勝の舞台へ、そして歓喜の瞬間を迎えるのか。グループリーグの行方を今回は占ってみたい。
まずはグループA。このグループはリバプール優位と思われていたが、二節を終えてリバプールは3位。スタートダッシュに失敗した。ただこのリバプールの失態によって、グループは混戦となり、面白みが増した。現在首位に立つのは連勝して、勝ち点6のマルセイユ。そして二位は勝ち点3のポルト。リバプールは勝ち点1で、最下位は連敗スタートとなったベジクタシュ。ベジクタシュはまだリバプールとの試合2試合も残しているだけに、このグループの草刈り場となる可能性が高い。問題となるのはこれからの2試合だ。リバプールはベジクタシュと2試合。マルセイユとポルトは直接対決が2試合続けてある。リバプールが順調に連勝すれば勝ち点を6にまで伸ばすことになる。そして直接対決が一勝一敗となれば勝ち点はマルセイユ9、ポルト6となる。ただマルセイユとポルトの戦力を比べると、ナスリやシセといったワールドクラスの選手がいるマルセイユに比べて、ポルトは厳しい。マルセイユがポルトとの対戦を勝ち越して終えるのではないだろうか。そうなると、マルセイユはほぼグループリーグ勝ち抜けが決まりである。あと1チームはポルトかリバプールということになるが、やはりここは自力に勝るリバプールが優位だろう。しかもこの次の直接対決はリバプールのホームゲームとなる。おそらくリバプールも次のステージに駒を進めることになるだろう。
グループBは三強一弱の構成となっているが、その三強の中でもチェルシーが一番強く、バレンシア、シャルケとチーム力の差は歴然としている。そしてバレンシアも短期決戦に強く、シャルケにとっては厳しい戦いが続くかもしれない。ローゼンボリには可能性が無いと言っても過言ではない。逆にローゼンボリ相手に勝ち点を落としたチームがこのグループから脱落する可能性が高い。第一節ではそのローゼンボリ相手にチェルシーが引き分けと勝ち点3を得ることが出来なかった。しかしチェルシーは第二節にアウェーでバレンシアを破り、底力を見せた。逆にバレンシアは初戦でシャルケのホームで勝ち点3をあげたものの、ホームでチェルシー相手に敗れた。そしてシャルケはホームでバレンシアに敗れたものの、ローゼンボリ相手に勝ち点3をあげ、勝ち点ではバレンシアと並んでいる。この結果を見てもやはりチェルシーの力が頭一つ抜けている。グラント監督に変わったとはいえ、ドログバやランパード、テリーなどタレントは世界トップレベル。グループリーグで負けることは許されない。おそらくもう一つの枠はバレンシアとシャルケの争いとなるが、断然優位に立つのはバレンシア。直接対決を制し、しかもシャルケは次の二試合がチェルシー相手となっている。シャルケはこの2試合で少なくとも勝ち点3を得ることができないと、グループリーグ突破は厳しい。
グループCもグループB同様に三強一弱と思われていたが、そうもいきそうに無い。何と現在首位に立つのがその一弱と思われていたオリンピアコス。そして同じく勝ち点4のレアル・マドリッドが二位となっている。ラツィオは2引き分けで勝ち点2。ブレーメンは連敗で勝ち点0となっている。次の二節のカードはレアル対オリンピアコス、ラツィオ対ブレーメンとなっている。レアルはここで連勝して、グループリーグ突破を決める公算が高い。問題はラツィオ対ブレーメン。この試合を勝ち越したチームとオリンピアコスがもう一枠を争う可能性が高い。ただブレーメンとラツィオで比べた場合、優位なのはブレーメンだろう。故障者も復帰してきているし、何より彼らには経験がある。レアルに次ぐ二位でグループリーグ突破を決めるのではないだろうか。
グループDは混戦となっている。その混戦を作り上げたのがシャフタール・ドネツクであることは間違いない。ここまで格上と思われたセルティックとベンフィカ相手に連勝。勝ち点6でグループの首位に躍り出た。そして二位にはセルティックとミランが並んでいる。ただ次の二連戦が鍵になることは間違いない。ミランは連勝しているシャフタールを止めることが出来るのか。そしてセルティックとベンフィカ、可能性を残すのはどちらのチームか。チーム力を考えるとミランが明らかに優位に立っているのは間違いないが、今のミランには得点力が無い。カカの得点だけでは勝ち進めない。ロナウドの復帰、そしてジラルディーノやインザーギに「らしさ」は戻るのか。ミランといっても安泰ではない。そしてシャフタール、ベンフィカ、セルティック、誰が勝ち抜くのか。シャフタールはこの貯金を守りきれるのか。ベンフィカの巻き返しはあるのか。そしてセルティックはアウェーで勝ち点をあげることが出来るのか。優位に立つのはシャフタール。しかしホームに強いセルティックにも可能性は十分に残っている。去年の経験があるセルティックが優位ではないだろうか。
グループEは波乱の展開となっている。バルセロナが絶対的な強さを見せているところに波乱は無いが、何とレンジャースも連勝。しかもリヨンとシュツットガルト相手の連勝だ。今年のリヨンにいつものような切れは無く、そして強さもなく、それが波乱を巻き起こした一番の原因となっている。しかもリヨンはホームでレンジャースに対して0-3で敗れた。はっきり言ってこの敗戦でリヨンのグループリーグ突破は一気に厳しくなった。シュツットガルトにはまだ可能性がある。何しろレンジャースは次の連戦はバルセロナ戦。勝ち点を伸ばせない可能性が高い。この間に勝ち点を伸ばして、ホームでレンジャースを迎え撃ちたい。しかも最終戦のバルセロナ戦は相手が既にグループリーグ突破を決めて、フルメンバーで来ない可能性が高い。シュツットガルトはまだ諦めてはいけない。レンジャースを抜く可能性は十二分にある。あえて述べなかったが、今年のバルサは圧倒的な強さを身につけている。グループリーグはあっさりと勝ち抜けを決めるだろう。怖いのは負傷者のみ。今年のバルサが楽しみだ。
グループFは二強二弱になるだろう。二強はマンチェスター・ユナイテッドとローマ。二弱はスポルティングとディナモ・キエフ。ここまでの二節も大きな波乱は無く、このまま二強が勝ち抜けを決める可能性が高い。現在マンチェスター・ユナイテッドが二連勝で勝ち点6。ローマとスポルティングが勝ち点3で並び、ディナモ・キエフは勝ち点0。ただローマもマンU戦で敗れての勝ち点3に過ぎないため、今後は勝ち点を順調に伸ばすことだろう。おそらくマンUが1位、ローマが2位でグループリーグを突破するころだろう。
グループGも完全な混戦模様。基本的には一強三弱。戦力も見る限りインテルが頭一つ抜けていると考えて間違いないだろう。ただ現在首位に立つのはそのインテルに勝利したフェネルバフチェ。そして勝ち点3でインテルとPSVが並び、勝ち点1でCSKAモスクワ。ただ今後の流れを考えてみると、インテルが首位でこのグループを通過する可能性が高い。そして二位抜けをPSVとフェネルバフチェが争うことになるのではないだろうか。慣れたフォーメーションで戦い続けているPSVとロベカルやアレックスなどブラジル人タレントが揃うフェネルバフチェ。ただチームとしての成熟度を考えるとPSVが優位だろうか。
そして最後にグループH。ここも二強二弱がはっきりしている。二強はアーセナルとセビージャ。二弱はスラヴィア・プラハとステアウア・ブクレシュティ。まぁここも何か大きなハプニングが無い限り、このまま一位アーセナル、二位セビージャでグループリーグ突破となるのではないだろうか。

まとめてみると・・・
グループA  ①マルセイユ     ②リバプール
グループB  ①チェルシー     ②バレンシア
グループC  ①レアル・マドリッド ②ブレーメン
グループD  ①ミラン       ②セルティック
グループE  ①バルセロナ     ②シュツットガルト
グループF  ①マンチェスター・U ②ローマ
グループG  ①インテル      ②PSV
グループH  ①アーセナル     ②セビージャ

今年のNFL予想

2007年10月09日 22時02分17秒 | Weblog
今週の対戦カードが終わり、第五節が終了した。五戦勝ちっぱなしは3チーム。去年スーパーボールを制したコルツとそのコルツを一番苦しめたペイトリオッツ、そしてカウボーイズ。特にコルツとペイトリオッツの強さは際立っており、第9節に行われる直接対決まで全勝で行く可能性が高い。この対決になると、いつもマニング対ブレイディーという構図で見られるが、もうそれだけではない。モス対ハリソン、ウェインやアダイ対マロニーなどオフェンスだけでも様々な見方が出来る。当然ディフェンスでもいろいろな見方がある。ただこの2チーム以外にも前述のカウボーイズやスティーラーズなど注目すべきチームはある。今年のNFLを占ってみよう。
まずAFCから。東地区はまず間違いなくペイトリオッツが制するだろう。何しろ他のチームはまだ1勝以下。ペイトリオッツを上回れるとは考えにくい。しかも今年のペイトリオッツはモスらWRの加入。そしてマロニーの成長。当然磐石のディフェンスがあり、ブレイディーは相変わらず高いレベルで安定したプレーを続けている。ペイトリオッツは今年強い。続いて北地区。スティーラーズ、レイベンズ、ブラウンズ、ベンガルズと面白いチームが揃っている地区である。ディフェンスのスティーラーズとレイベンズ、オフェンスのベンガルズ、そして例年ならもう既に厳しい状態になっているはずのブラウンズがここまで五分と健闘している。ただやはりブラウンズにこの地区を制する力はないと考えられブラウンズは厳しいだろう。更に未だ1勝と苦しんでいるベンガルズも厳しい。最終的にはスティーラーズとレイベンズの争いとなるだろうが、スティーラーズ優位だろう。何故なら今年のスティーラーズはディフェンスだけでなく、オフェンスも充実している。QBのロスリスバーガーもパスに安定感があり、更にRBのパーカーも現在リーディング・ラッシャーとなっている。このオフェンスにプラマルを中心とするディフェンスが加わる訳だから、スティーラーズは強い。レイベンズはワイルドカードを争うことになるだろう。そして南地区はレベルの高い争いになっている。五戦全勝のコルツ、そしてタイタンズ、ジャガース、テキサンズも3勝をあげ、地区優勝を諦めていない。ただこの3チームにコルツを倒すだけの力があるかと考えれば、答えはNOである。それほど今年のコルツは強い。まだ相変わらずディフェンスに若干の不安はあるものの、それを補って余りある攻撃力。やはりマニングである。マニングがいることでWRのハリソンやウェイン、TEのクラーク、そしてRBのアダイが生きる。しかも相手の守備陣形を見て、どんどん攻撃パターンを変えてくるため、相手としても捕まえにくい。一昨年までのただ大量得点を狙うオフェンスではなく、試合を勝つためのオフェンスのため、相手にとっても厄介だ。コルツがこの地区を制する可能性が高いだろう。その他の3チームの中でもタイタンズとジャガースはワイルドカードを争う力がある。特にタイタンズは去年プレイオフに進出した経験もあり、今年は期待できるかもしれない。そして最後に西地区。この地区は他の地区と比べてレベルの低い争いとなっている。ただチームを見るとチャージャーズやブロンコスなど決して弱いはずのチームではない。レイダースやチーフスにしても同様である。ではこの4チームの中から本来の強さを取り戻す可能性が高いチームはどこか。その可能性が一番高いのはやはりチャージャーズだろう。RBのトムリンソンやQBリバース、TEのゲイツなどNFLを代表する選手が揃っている。そしてこのシーズンからオフェンシブ・コーディネーターが変わり、攻撃に戸惑いも見えたが、第五節のブロンコス戦では41点を奪い、本来のチャージャーズらしさが戻ってきた。来週からは自慢のハイパー・オフェンスが見られるかもしれない。ブロンコスはディフェンス次第だろう。相手に41点も奪われているようでは絶対に勝てない。オフェンスはRBの新加入アンリは期待できるものの、QBのカトラーに安定感が無い。そう考えるとディフェンスが鍵になるだろう。この2チームに比べるとレイダースとチーフスは期待しにくい。
こう考えてみると地区優勝はペイトリオッツ、スティーラーズ、コルツ、チャージャーズとなるだろう。そしてワイルドカード争いはタイタンズとジャガース、そしてレイベンズ、ブロンコス、もしかしたらレイダースもこの争いに絡んでくるかもしれない。ただこの中からプレイオフに進出できるのは2チームだけ。個人的にはレイベンズとタイタンズの可能性が高いと思う。強豪ブロンコスはディフェンスがどこまで立ち直るかが鍵になるだろう。ただやはりプレイオフが進むに連れて残るであろうはペイトリオッツとコルツ、そしてスティーラーズ。オフェンスだけならペイトリオッツとコルツを間違いなく選ぶが、コルツのディフェンスに弱点があること。そしてスティーラーズのディフェンスの堅さを考え、スティーラーズにも可能性があると考えられる。しかし、今年のAFCを制するのはペイトリオッツだろう。ディフェンス、オフェンス共に良い補強をして、とくにランディー・モスがチームに完全に馴染んでいるのが大きい。そしてブレイディー。プレイオフで圧倒的な強さを見せたとしても、なんだ不思議は無い。

それではNFCに話を移そう。まずは東地区。この地区もAFCの南地区と同様にレベルの高い争いとなっている。トップに立つのは五戦勝ちっぱなしのカウボーイズ。そして続くのが共に3勝をあげているレッドスキンズとジャイアンツ。イーグルスは未だに1勝と厳しい戦いが続いている。更にQBのマクナブの調子に波があり、プレイオフ進出は厳しいだろう。イーグルスはベテランのマクナブに頼るのを止めて、新しいチーム作りをしていく頃合いなのかもしれない。カウボーイズは今のところ全勝。不安定なディフェンスを、QBのロモを中心としたオフェンスで補ってきた。オフェンスではWRのオーウェンズやRBのバーバーやジョーンズを上手く生かしながら、勝ち進んできた。今後はディフェンスが鍵となりそうだが、この地区では頭一つ抜けた存在と言うことが出来そうだ。レッドスキンズはディフェンスが持ち味。更にオフェンスにはQBのキャンベル、WRにランドルエルとサンタナ・モスとタレントが揃っている。今後も期待することができそうだ。それに対してジャイアンツはディフェンスもオフェンスもあまり良い数字は残していない。ただ勝負強さで勝ち越している。QBにはイーライ・マニングやWRバレスは依然として健在なものの、去年のエースRBバーバーが抜けた穴は完全に埋まっていない。ワイルドカードに絡むのは難しいか。
続いてNFC北地区。実力の拮抗したチームが揃っている。現在4勝をあげているパッカーズ、3勝のライオンズ、2勝のベアーズ、そして1勝のバイキングス。パッカーズは今年通算タッチダウン・パスでNFL新記録を打ち立てたファーブを中心としたパス攻撃が中心で開幕4連勝。ただディフェンスに安定感は無く、ファーブの新記録のためと盛り上がって勝ち進んでいる感はあった。新記録が達成された今、チームのモチベーションがどう変わるかが鍵となるだろう。3勝のライオンズも中心はQBキトナを中心としたパス攻撃。ただディフェンスの数字はほとんどがリーグ最低レベル。今後は厳しい戦いが続くかもしれない。そしてベアーズ。言わずと知れた去年のスーパーボールに進出したチームである。去年は鉄壁のディフェンスが最大の特徴だったが、今年その輝きは無い。アーラッカーやブリッグスというタレントが健在なだけに、ディフェンスを建ち直したい。オフェンスは安定感のないグロスマンを諦め、第二QBのグリーシーを起用することにして、第五節は勝利を手にした。ディフェンスさえ立ち直れば、プレイオフ争いに絡んでくるだろう。そしてバイキングスは現在ディフェンスでリーグ・トップレベルの成績を残している。それでも1勝しかあげられていないのは当然オフェンスに問題があるから。プレイオフ争いに絡むのは難しいかもしれない。おそらく優勝はベアーズ。パッカーズはなんとかワイルドカード争いに絡めそうだ。
南地区は3チームの争いになりそうだ。先に言っておけば、ファルコンズはまずプレイオフの可能性はない。残りのバッカニアーズとパンサーズは現在3勝、そして去年プレイオフに進出したセインツは今のところ、まだ白星なし。普通に考えればプレイオフの可能性はもう無くなった考えるべきだろう。しかしセインツにはQBブリーズ、RBブッシュとマカリスターと爆発力のあるタレントが揃っている。もしかすると…と期待したい。その為、まだプレイオフの可能性はあると思うことにした。そしてバッカニアーズとパンサーズだが、バッカニアーズにはQBのガルシア以外大したタレントはいない。逆にパンサーズはRBフォスターとWRスティーブ・スミスがいるものの、QBのデロームが怪我。どちらのチームが優勝するか。ディフェンスではバッカニアーズ優位。そのことを含めて考えるとバッカニアーズが有利だろうか。
そして最後にNFCの西地区。二強の争いとなっている。エースQBアレックス・スミスが怪我した49ERSは厳しい。さらにここまで勝ち星なしのラムズはここで話すまでもないだろう。二強は現在共に3勝をあげているシーホークスとカージナルス。シーホークスはQBハセルベックやRBアレキサンダーが健在でいながらもいまひとつ波に乗れない。対するカージナルスはオフェンス面ではシーホークス以上にタレントが揃っている。QBはワーナーとレイナートを使い分け、RBはエジェリン・ジェームス、そしてWRにはフィッツジェラルド。各ポジションにNFLを代表するスターが揃っているのだ。ここまでもある程度攻撃はかみ合っているが、さらにこのメンバーが完全に攻撃で絡み合えば相手チームは苦労すること間違いない。今年はカージナルスが地区優勝果たすのではないだろうか。
こうしてみるとNFCの地区優勝はカウボーイズ、ベアーズ、バッカニアーズ、そしてカージナルス。ワイルドカード争いはレッドスキンズ、パッカーズ、パンサーズ、セインツ、そしてシーホークス。自力を考えると優位なのはレッドスキンズとシーホークスだろう。パッカーズはチームのモチベーション次第。ただ個人的にはセインツの大逆転ワイルドカードが見たい。そしてこのNFCを勝ち抜くであろうは攻撃力のカウボーイズとカージナルス、そしてディフェンスのベアーズ。ただ最終的にはカウボーイズとベアーズの戦いになり、ロースコア・ゲームに持ち込んだベアーズが優勝するのではないだろうか。

そしてスーパーボールで対戦するのは三年ぶりのペイトリオッツと二年連続のベアーズ。ただはっきり言ってこの2チームには天と地の差ぐらいのチーム力の差がある。それぐらいペイトリオッツの戦力は充実している。去年ほどのディフェンス・ラインを築けていないベアーズで、今年のペイトリオッツ・オフェンスに対抗できるとは思えない。ペイトリオッツがあっさりと優勝を決めるだろう。
今年の問題はどこがスーパーボールを制するかではない。注目すべきはどこのチームがAFCを制するかである。AFCを制したチームがスーパーボールを制するだろう。そしてそのAFCのプレイオフで勝ち残ってくるであろうペイトリオッツ、コルツ、スティーラーズから目を離せない。この3チームに注目だ。

2007ヤンキースのシーズンが終わる・そして来年に向けて

2007年10月09日 22時01分44秒 | Weblog
今年のヤンキースのシーズンはディビジョナル・シーズンで終わりを告げた。中地区優勝のインディアンスに対して1勝3敗。プレイオフ敗退が決まった。今年のヤンキースは春から出遅れ、同地区のレッドソックスに最大で14.5ゲーム差離された。それでも夏場に底力を見せ、レッドソックスを追い上げ、最終的にはワイルドカードでのプレイオフ進出を決めた。この勢いで今年は久しぶりのワールド・チャンピオンに…そんな想いは早くも潰えてしまった。今年のヤンキースを振り返ってみたい。
今年のヤンキースは完全なる打高投低のチーム。打線を見ると一番のデイモンから、ジーター、アブレイユ、ロドリゲス、松井、ポサダ、カノー、カブレーラ、ミンケイビッチと穴が無い。しかもベンチにはジオンビーや今年台頭してきたダンカンが控える。ロドリゲスは今年54ホームランに156打点とホームラン王と打点王の二冠王に輝いた。ポサダ、ジーター、カノーも打率は三割を超えた。アブレイユと松井はクリーンアップとして打率は2割8分を超え、打点も100を超えた。そしてカブレーラ、ミンケイビッチといった下位打線のメンバーも打率は2割7分を超え、そして堅守で何度もピッチャーを助けた。この打線は間違いなくMLBでも五本の指に入る。
それに対する投手陣は何とも心許ないものだった。エースは王建民。去年は最多勝に輝き、今年も19勝を稼いだ。二番手はペティット。このベテランも15勝をあげ、イニング数はチーム一。チームにとって重要な存在だった。問題はこの二人に続く先発陣だった。開幕当初のローテーションはムシーナや井川は完全に期待を裏切った。ムシーナは11勝をあげたものの、安定感を欠き、防御率は5点台。井川に至っては防御率6点台で、早々と監督の信頼を失い、ローテーションから外れた。期待されていたパバーノやライトはなかなか故障者リストから出てくることが出来ず、完全に先発陣は手薄な状態となった。そこでヤンキースは新しい力をファームから上げてくることを選んだ。それがヒューズであり、カーステンズである。共に将来のヤンキースを背負うといわれた逸材であるが、当然経験がない。ヒューズはシーズン終盤にはメジャーにも慣れ、何とか5勝あげたものの、カーステンズはわずか1勝で終わった。そしてヤンキースが最後に下した決断はクレメンスの復帰だった。6月半ばにクレメンスはヤンキースに復活。往年の力が戻ったとは言い難いが、防御率4点台で6勝をあげ、チームに上昇気流を持ってきた。
クレメンスの復帰によって、何とか数は揃った先発陣ではあったが、リリーフ陣は手のつけようがなかった。それほど壊滅状態。元々の予定ではプロクターやファンズワースがセットアップを務め、クローザーはリベラであった。しかしプロクターやファンズワースは安定感を欠き、リベラに繋げることが出来ない。そのリベラも開幕当初はセーブ失敗が続いた。その他のビスカイーノやブルーニーも決して安定感も無く、ヤンキースのリリーフ陣は誰が投げても心配で見てられない、こんな状態が続いた。そこに救世主として出てきたのがファームから上がってきたチャンバレンだった。チャンバレンが出てこなかったら、間違いなくヤンキースのプレイオフ進出は無かっただろう。それほど決定的な役割をチャンバレンは果たした。リベラの前のセットアップに入り、160キロに迫る直球を中心に防御率は0点台。その相乗効果かリベラも何とか30セーブをあげ、プレイオフ進出を決めた。
しかしプレイオフに入るとヤンキースの弱点ばかりが目立った。インディアンスにはサバシア、カモーナ、バードといったシーズン15勝以上をあげた三本柱がいたのに対して、ヤンキースはシーズン終盤にペティットが打ち込まれ、頼れる先発は王建民だけ。王建民で2勝することが次のステージへの進出条件と思われた。しかしディビジョナル・シリーズの初戦、ヤンキースは王建民で試合を落とし、早くも予定が狂う。第二戦はペティットが好投したことにより、投手戦となるが、ペティットのあとを継いだチャンバレン、リベラの次に投げるピッチャーがおらず、ビスカイーノでサヨナラ負けをした。第三戦もクレメンスが打たれ、早々とピッチャー交代。しかしここでブルペンに入っていたヒューズが好投を見せ、打線もやっと爆発。プレイオフ初勝利をあげた。そして第四戦、ヤンキースは必勝を期し、先発に中三日の王建民を送り込む。しかし王建民は打ちこまれ、二回途中で降板。その後に投げたムシーナも頑張ってはいたものの、最後まで追いつくことは出来ず、ヤンキースの敗退が決まった。最終戦打線もホームランが3本出たものの、すべてがソロ。今年のヤンキースを象徴するような負け方だった。
負けた敗因はどこにあったかと聞かれると、まず先発ピッチャーが絶対的に不足していたこと。そしてリリーフにチャンバレンとリベラ以外に頼れるピッチャーを擁立できなかったこと。そして大砲ばかりの打線が好投手を前にした時に、いやらしく攻めることが出来なかったこと。主にこの三つが負けた敗因だろう。それでは来季のシーズンに向けてヤンキースはどうすれば良いか。当然この三つの弱点を克服する補強をしなくてはならない。
まず先発ピッチャーが絶対的に不足していることに対しては、やはりトレードやFAで先発を獲得する必要があるだろう。現在の時点で来季の先発ローテンションに入るであろうピッチャーは王建民とヒューズ、ペティットぐらいだろう。しかもヒューズはシーズンを通しての活躍が無く、完全に信頼できるわけではない。ペティットもベテランであるため、シーズンを通して活躍できるかは不透明である。同じことはクレメンスにも言え、現役を続行するかも不透明な状態だ。パバーノやライトに関してはもう期待しないほうが良いだろう。井川も同じ。この3人はトレード要因となるだろう。リリーフ陣に関してもリベラとチャンバレン以外は期待できない。ブルーニーやファンズワース、ビスカイーノらもトレード要因として、リリーフ陣は改革が必要だろう。
そして最後は打線。今のままでも大きな問題は無いが、やはり今年ディビジョナル・シリーズを勝ち抜いたチームを見るとホームラン打者が揃ったチームというよりかは、巧打者や足を使える選手を擁したチームが多い。ヤンキースの打線にも松井やジーター、アブレイユなど好打者はいるが、足を使える選手が少ない。その辺に関しても改革が必要になるだろう。まずトレードしてはいけないのが、ジーター、アブレイユ、ロドリゲス、松井、ポサダ、カノー、カブレーラ、ミンケイビッチといったところ。それに対してデイモンやダンカン、フィリップスが場合によってはトレードに応じるべきだろう。特に一番バッターはもっと足を使えるバッターが欲しい。更に守備範囲の広い選手が欲しいところだ。ジオンビーは完全なトレード要因。なんとしてもこのオフに彼を放出する必要があるだろう。

来季の理想的なオーダーを考えると
一番 新しい選手(足を使える選手)
二番 アブレイユ
三番 ジーター
四番 ロドリゲス
五番 松井
六番 カノー
七番 ポサダ
八番 ミンケイビッチ
九番 カブレーラ

先発陣
王建民 ヒューズ ペティット クレメンス 新しい選手 新しい選手
リリーフ陣
リベラ チャンバレン 新しい選手たち

投手陣に関しては大革命が必要になるだろう。打線は要らない選手を放出して、足の使える選手を獲得する必要がありそうだ。ただ打線はこのままも来季を戦える状態にあるだけに投手陣の革命を優先すべきだ。その為に打者をトレード要因としても致し方ないところだろう。