WANNA PLAY SPORTS?

サッカー、NBA、プロ野球、ラグビー、何でも書きます。想いをそのまま文章にぶつける。

田中達代表初ゴール

2005年08月03日 23時43分02秒 | Weblog
日本の東アジア選手権二戦目は対中国。一昨年の東アジア選手権、去年のアジアカップでは勝利を飾っている。しかし、日本は勝つことが出来なかった。この試合日本は初戦と先発メンバーをがらりと代えた。GKに楢崎。最終ラインは坪井、茶野、茂庭で形成した。中盤はボランチに今野と阿部、サイドに駒野と村井、そしてトップ下に本山。前線には田中達と巻が入った。今まで日本代表にすら、あまり選ばれていなかったアテネ組が先発に五人も名前を並べた。ジーコにとって東アジア選手権の意義が来年のW杯のための人材発掘にあることが認識できた。
試合が始まると、試合は完全な日本ペース。しかし日本は前半に2点のビハインドを背負うことになった。やはり急造スリーバックは完全には機能せず、セットプレー時のマークの付き方も不安定なもので、高さに勝る中国にヘッディングで2点叩き込まれた。このように守備には大きな問題があったが、攻撃には新しい光が見えた。前線に並んだ巻と田中達は見事なコンビネーションでいくつもチャンスを作り出した。高さの巻とスピードの田中達という特長も生かされていた。それでも、前半の日本のプレーは得点に結びつかなかった。あと一歩のところでシュートはGKに止められた。前半途中から日本の足は止まり始め、後半開始時には完全に足が止まった。しかしそれは中国も同じことが言えた。前の試合で韓国との激戦を経験した中国の足も後半動かなくなり、足がつる選手が多発した。
そして後半日本に待ちに待った一点が生まれる。阿部のFKを相手GKがはじき、そのボールを茂庭が押し込んだ。これで一点差。そしてここでジーコは3枚の交代枠を使う。前線に玉田と大黒を投入、さらに左サイドを三都主に代えた。もともと点が欲しい場面ではスリートップにするつもりだったのだろう。この選手権前の練習でも何度かスリートップを試しているところが確認できた。しかし問題はなぜ三都主を投入したかだ。初戦で精彩を欠いた三都主をなぜ起用したのか。しかも左サイドの村井より右サイドの駒野の方が疲れているように見えた。出来ればこの場面で三都主より加地を起用して欲しかった。そして試合終了直前、こぼれ球を田中達が豪快に叩き込んで同点。見事なシュートだった。あまり攻撃の形が作れていなかっただけに、このゴールは貴重なものだった。しかしロスタイムを含めて残り5分ほど日本は馬鹿げたパス回しに終始した。なぜ勝ち越し点を狙って攻めなかったのか。そこまで疲れていたのか。次戦の韓国戦が苦しい戦いになることは目に見えている。同点で満足してよいシーンではなかったはずだ。強引にでもロングボールを放り込んででも攻めるべきだったのではないだろうか。試合終了直前の日本代表には失望した。
この試合の反省としては、やはり急造最終ラインは厳しいということ。やはり、今日の最終ラインの出来は、いつもの宮本を中心とした中澤、田中誠のスリーバックに遠く及ばなかった。ただ茂庭の試合終盤での攻め上がりや怪我を押しての茶野の出場は見るものの心を熱くさせた。ここのところミス続きの坪井より茂庭のような若手を今後も試していくべきだろう。さらにセットプレーのときは絶対にコミュニケーションをとらなくてはいけない。特に今日のような急造チームの場合、声を出し合ってコミュニケーションを取ることが大切になる。
さらに中盤では今野と阿部が普及点の活躍を見せた。阿部の正確なキックや的確なポジション取りは日本の大きな武器となった。さらに今野の中盤での激しいプレッシングは何度も好機を作り出した。確かに日本代表のボランチのポジション争いはかなり厳しいものだが、そのポジション争いを経験するだけでも二人にとって大きな財産になるはずだ。駒野はスタミナ、村井は安定感が今後の課題になるだろう。
前線では田中達が大黒や玉田といった同じスピードタイプのFWを脅かす活躍を見せた。同点弾を決めた決定力や何度も好機を作り出したチャンスメーカーとしての力はジーコに大きくアピールできたはずだ。今後代表に定着することすら決して不可能ではない、そう思わせる活躍だった。そして巻は今の日本には少ないポストマン・タイプ。少なくても鈴木よりかは将来に希望を感じさせた。ただあれだけのチャンスがありながらも一点も奪えなかったことがどう響いてくるか。
残る試合は最終戦の韓国戦。まだ優勝の確率は少なからず残ったらしい。しかし当然、他の試合の結果によるし、韓国戦で大量点を奪って勝つことが条件になる。確かに優勝は厳しくなったといえるが、韓国戦はしっかり勝って、この選手権を終わらしたい。先発は北朝鮮戦と同じ面子になるだろう。さすがに今日戦った選手の疲労はかなりのものであろう。しかし、田中達は試合のどこかで確実に起用されるはずだ。彼が韓国相手にどんな活躍をしてくれるか楽しみだ。日本代表よ、韓国を倒してこい。欧州組がいなかったから、なんて言い訳は聞きたくない。