Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

渡辺 明 竜王が防衛に成功。「前人未到」の4連覇達成なる!/『第20期 竜王戦 第6局』

2007-12-13 21:36:36 | 将棋
昨日から、静岡県伊豆市で開幕した、『第20期 竜王戦』の第6局…。

2日目の今日、勝敗が決しましたね

結局、135手までで、先手番の渡辺 明 竜王が、挑戦者・佐藤 康光 二冠を敗って、竜王位防衛に見事成功
このシリーズの戦績を4勝2敗で終え、「前人未到」の4連覇を達成しました

第5局は、終盤で佐藤二冠が、自玉を「大脱出」させて入玉に成功し、渡辺竜王陣の穴熊の堅さが最後に仇となって攻防ともに見込みがなくなった格好で渡辺竜王が投了し、結局佐藤二冠が制して迎えた本局…。

渡辺竜王は、佐藤二冠の「エンジンの掛かる前」に、防衛と「前人未到」の4連覇を決めてしまいたい…。
一方の佐藤二冠は、第5局を逆転の入玉で制しながらも、未だ「カド番」である状況に変わりはないので、残り2局をとにかく全力でぶつかって2連勝を目指したい…そんな心理状況にあるのではと、勝手に想像しながら戦局を眺めていました。


そんな中で行われた本局…少し振り返りましょう。


正直、序盤から入門者の小生は「目がクラクラ」していました
前期(昨年)の第6局と第7局に引き続いての、佐藤二冠の初手(いずれも後手番なので全体の2手目)が「△3二金」でしたし、9手目ですでに「前例なし」の「未知との遭遇」でしたから

対局者のどちらの言い分が通っていて、どちらが良いのか悪いのか…小生にとってはまったく見えない将棋でした
これが、アマ有段者位の棋力がおありの読者の皆さんなら、両対局者の「無言の会話」も聞き取れるのでしょうし、指し手も見えるのでしょうけれど…小生はダメでした

ですが、それがプロのタイトル戦の将棋の醍醐味なのかもしれませんね


1日目の封じ手前の28手目に、後手番の佐藤二冠が、△7二金と上がって囲いを完成させた局面で指しかけとなりました。

そして、封じ手の29手目ですが…予想が当たりましたね

平凡ながら、将来的に玉を右に囲う構想と思われる、▲4九玉でした

それまでが居玉のままで、いかにも不安定な格好でしたから、後手の佐藤二冠も囲いを完成させたところを見て、穏やかに指そうと考えたのかもしれませんね
ですが、本当の心理は、渡辺竜王にしか分かりません。
この「封じ手」の時の渡辺竜王の心理…恐らく本局が終わった後、ご自身のブログで語って下さると思います。ファンを大事になさるお方ですからね

小職自身の昼食休憩時(40手目の△6五歩の局面でした…)に、封じ手後の棋譜を拝見しましたが、やっぱり「目がクラクラ」したままでした。
(40手目は、佐藤二冠が渡辺竜王に、棋譜の解説にもありましたが、「角をどこに逃げますか?」と問いかける手であることは、分かるのですが…。)

今日は定時で失礼し、歯科受診に向かって、これが早く終わったので帰宅してからネットでその後の指し手も棋譜で確認はしましたが…ほとんど差がないまま、終盤戦に入っていったような気がしました。
まさに、「一進一退」だったのでしょうね

ネットで観戦を始めてからも、「渡辺竜王良し」から、解説がいつの間にか、いかにも佐藤二冠側を持っているかのような語り口でしたし、少し進むとまた逆転して「渡辺(竜王)勝勢」となっているので…そのときも「目がクラクラ」でした。

結局、渡辺竜王のどの手が「防衛&4連覇」を手繰り寄せたのでしょうか?
逆に、佐藤二冠が敗着の一手を指してしまったのでしょうか?
それも、小生には未だによく分からないままです

渡辺竜王ですから、本局を先に述べたように封じ手の局面を含めて、ご自身のブログで解説してくださることでしょう
また、小生は、『週間将棋』を宅配で購読しています。そこでも詳細に解説があると思います。
この2つを、今から楽しみに待ちたいですね。


それにしても、渡辺竜王…実は深層の心理では、相当のプレッシャーが圧し掛かっていたかもしれません。

ファンは皆、渡辺竜王の「防衛&4連覇」を信じて疑わなかったはずですし、ファンを大事になさる渡辺竜王もまた、その期待に応えたい気持ちが強かったかもしれませんからね

それに、もはや将棋界にとっても「若きオピニオンリーダー」的なポジションにあるでしょうから、若手のプロ棋士達のモチベーションを保つためにも、防衛は「至上命題」にあったかもしれません。

今期の戦績を振り返っても、片上 大輔 五段も「今期竜王戦は内容的には限りなく5-0に近いと思うのですが、ここまで3-2の接戦…(中略)…フルセットになるようだと今期は危ないと見ました」と語っていらっしゃっていましたが、小生にも、敗れた2局は「急転直下」に見えましたから、まさに片上五段のおっしゃるとおりで、頷きながら拝読していました。
特に第5局は、詰まされたわけではなく、「姿焼き状態」の敗戦譜なので、将棋の内容は「5戦全勝」っぽかったので、ファンが想像している以上に実は追い込まれていたかもしれません。

しかし、それらを全てを自力で跳ね除けて、見事に防衛&4連覇を達成したメンタルの強さには…本当に脱帽です
小生も、是非見習いたいと思いますね

本当に、おめでとうございます…いや、「ありがとうございましたと申し上げた方が、実は渡辺竜王にとっては何よりの祝福の言葉なのかもしれません。


一方の挑戦者の佐藤二冠…。

2年連続の挑戦でしたが、奪取&復位の悲願は残念ながら叶いませんでした…。

ですが、第5局の「大脱出劇」に、底力を見ました。
A級順位戦で5戦全敗しているとは、とても思えないほどの強靭な粘りだったと思います

全6局を振り返って、佐藤二冠にとっては残念な将棋が多かったかもしれませんが、次のタイトル戦の『棋王戦』は、ディフェンディング・チャンピオンの立場での登場です。
現在、挑戦者決定トーナメントが行われていて、まだ挑戦者がどなたになるかが決まっていませんが、貫禄を見せて欲しいと思います


楽しみだった竜王戦も終わり、今年度は先の『棋王戦』と、久保 利明 八段が、王座戦以来今年度2度目の挑戦者として名乗りを挙げた『王将戦』を残すのみとなりました。

渡辺竜王が防衛を決めたことによって、タイトルホルダーが5人いる状態が暫く続く「戦国ムード」です

将棋ファンとしては、まだまだ楽しみ満載ですので、良い将棋を見せていただきたいと願うばかりです。


改めまして…渡辺竜王、防衛…本当におめでとうございます。

来年は、いよいよ竜王位5年連続獲得による『永世竜王』への挑戦ですね

これも「前人未到」なわけですし、一番格好良い永世称号の獲得手段ですから、是非頑張ってください

大いに期待しています



追記

昨日(12月12日)の竜王戦中継ブログの中に『色紙コレクション』がありましたが、その(3)の中に、小生が「1年間リアルに会っていた」、高校の先輩でもあるお方の色紙がありました…。

そのお方…あえて本名で申し上げますが、「宮本 和男 先生」です。

宮本先生は、小生が高校3年生の時、小生の席があったクラスの現代国語の授業を担当なさっていて、同じ学年の別のクラスの担任の先生でした。
その当時は知る由もなかったのですが、ミステリージャンルの「覆面作家」としてどうも活躍なさっていたようです。
現在は作家一本に専念なさって、ヒット作を次から次へと世に送っている程の「売れっ子作家」です。
(明後日のNHK総合で放映される「ドラマの作者」でもあります。)

宮本先生に関する思い出については、実は拙ブログを立ち上げて間もない頃に記事にしています。こちらから覗いてみてください。

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