Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

鮮やかな逆転劇で、挑戦者の羽生 善治 名人が、待望の1勝!/『第23期 竜王戦』 第3局

2010-11-12 00:00:01 | 将棋
11月10日と11日の2日間、北海道河東郡音更町で行われた『第23期 竜王戦』の第3局。

結果は、138手まで、後手番の挑戦者・羽生 善治 名人が勝って、このシリーズ待望の1勝を挙げました。

本局は、途中ちょこちょこしか見なかったのですが、私が見た局面は、どれも羽生名人の劣勢に映りました。

遠山 雄亮 四段に先日教わった「往復ビンタ」を浴びて、本局もその「不調」を引きずったまま、渡辺 明 竜王に押し切られ、7連覇への視界を更に良好にしてしまうのかな…と、半ば心配で見ていました。

しかし、最終盤は、見応えありました。

私が見始めたのは、96手目△2三歩あたりからでしたが、やっぱり模様は渡辺竜王が良さそう…。

しかし、少し進んで…でした。「事件」は起こりました。

98手目△2四飛に対し、飛車交換を拒否した渡辺竜王が99手目▲2五歩として、強烈な先手の2筋の攻めが緩和されてからの羽生名人は、さすがでした。
羽生名人の攻めも、決して手厚い感じではなく、むしろ「細い」し、足りない感じさえしました。
104手目の△8八角成も、苦しみながら、何とか攻めを繋いでいる様に見えました。

105手目▲7五歩~△同飛~▲7六歩~△同飛~▲7七歩~△同馬と進んだ、111手目の渡辺竜王「決断」の▲2四歩がどうだったのでしょうか?。これが「敗着」に私には見えました。
ここでは、▲6八桂が勝ったか(7六の飛車に当たる、妙防の一手)…。これが「事件」でしょう。渡辺竜王に▲6八桂が見えていなかったとしたら、尚更。

ここからの羽生名人は、冷静でした。

122手目△2九龍に、▲3九桂の合駒では、さすがの渡辺竜王でも、辛い…。

「とどめ」は、その直後の124手目△6一香。
6三の馬を追い返す意味だけでなく、将来的に6七に成り込む「ロケット弾」が、再下段に震えながら据わる先手玉に対し、すこぶる厳しい。
これではっきり後手が勝ちになりました。

いやぁ~将棋は、怖い。
ちょっとした1手が、あっという間に逆転を生んでしまう…。
だから面白いとも言えるのですが…。

しかし、改めて、「羽生 善治」という棋士の凄さと、その底力を見た気がします。

2年前の、このシリーズの第4局。
羽生名人の「打ち歩詰め」で、辛うじて逃れて3連敗からこの将棋を何とか勝って、そのまま4連勝で「永世竜王」の座を射止めた渡辺竜王。

しかし、このシリーズ。
2年前とは立場を「逆」にして、本局が流れを変えるものになってしまったかもしれません。
ご自身の竜王戦の連勝も「10」でストップし、対する羽生名人が、竜王戦の連敗を「6」で止めた意味でも、渡辺竜王には辛い1敗になった様に見えます。

これで、このシリーズが面白くなりました。

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