Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

「第60回 六旗の下に」から1週間経って…/私の感想等。

2013-06-23 12:17:17 | 東京六大学応援団


読者の皆様、とりわけ応援団のファン、応援団マニアの読者の皆様、そして、東京六大学野球観戦がご趣味の読者の皆様、こんにちは。

今年も6月は、「華の早慶戦(慶早戦)」、「臙脂の集い」(母校の文化祭で行われるステージ演技)、そして表題の「六旗の下に」がそれぞれの週末に入ったため忙しなく過ぎ、「ようやく」というのも変ですが、比較的ゆっくりできる週末を過ごしています。やはり、私にとっての「ゴールデンウィーク」は、この6月だなぁ…と感じます。

さて、既に、8日経ってしまいましたが、6月15日の土曜日に、東京六大学応援団連盟主催の『第60回 六旗の下に』を観覧するため、今年も日比谷公会堂に足を運びました。
私は、『第54回…』からライブで観ているので、7回連続、しかも久しぶりのライブだった『第54回…』が東京大学が登板校だったので、「2周目」に入った事になります。

過去の6回と比較するのは恐縮ですが、今年は「レベルが高い」と感じさせる内容だった気がします(後程、「所感」の項でも整理して、「レベルの高さ」をどこに感じたかは触れたいと思っています。)
会場に訪れる皆さんは熱くて、この年に一度の大イベントを楽しみになさっているんですね。

トップの写真は、毎年恒例の「六旗、揃い踏み」です。
昨年は悪天候で残念ながら披露されなかったのですが、今年はその点は恵まれ、2年ぶりに披露されました。やはり壮観ですね。

今年は、KT先輩やYRといった母校の先輩後輩と1階席で観覧しました。毎年広がりを見せている「ブログ友達の輪」でできた「お友達」の皆様も、私達の席とはそう離れていないところで見ていました。
3年前に、あまりに「立ち見」が多すぎて混乱があった等の教訓を活かし、昨年より、プレイガイド委託により前売りチケットを販売し、日比谷公会堂の「キャパシティー」に見合った分で販売を打ち切ったと思われる措置に切り替えた事もあって、開場まで結構な時間並んだ点は毎年変わりなかったものの、大きな混乱はなかったように思います。恐らく、来年以降もこのスタイルでいけば、問題はないのだろうな…とは思います。

今回も、あまり形にこだわらず、私なりの各大学のステージ演技を拝見して感じたことを、登場順番順に、書いてみたい思います。あまり長くならないように…。
(以下、「だ・である」調に変えます。ご了承下さい。)


●早稲田大学応援部

昨年、「何かが、足りない」という感想を持ったが、その答えは未だ見いだせず、1年が過ぎてしまった感がある。
その「不調」がどこまで挽回できるか…がポイントだった気がする。
ただ、昨年からプログラムの組み換えを行って、いい意味で新鮮味を持たせた事と、チャンスパターンで、下級生が神宮球場での指導よろしく、ステージを降りて観客を鼓舞するなどの工夫があった点は良かったので、そこをどう活かして早稲田らしいステージにするのか…が、見どころだった気がする。
その意味で、昨年の工夫に加え(チャンスパターンで指導はなくなったが…)、「人生劇場」をプログラムに組み込んで披露したのは、さらに新鮮味が増して良かった。
また、3年リーダーは女性一人であるが、今回はステージ向かって左袖で旗手に徹していたが、見ていて安心感は感じられた。旗手としても立派に務め上げることができるので、昨年心配した事が、このまま杞憂で終わってくれることを願う。
ただし、残念な点が目立ってしまったのが今年のステージだ。
その一つは、プログラム全体を通してだが、メインリーダーとバック(母校でいう「サーブ」)との「一体感」があまり感じられなかった。
二つ目が、新大校旗の紹介を終え、校旗の降納の際、何とポールを地に付けてしまった。決して重たそうに見える旗ではないので、「団旗の神聖性」という点を重く見た場合、「ありえないミス」と言える。この点は大きな課題として残ってしまった。
来年は、現3年リーダーの「一人幹部」を中心に、この『六旗の下に』の登板校になる。今回の校旗の降納での失敗をどう活かして来年につなげるか…ピンチをチャンスに変えて、是非巻き返して欲しい。


●立教大学体育会応援団

ここは、3年前の3人の幹部諸君が「相当頑張って」かなり巻き返してきている。
その3年前からの上昇ムードを、その後の「一人リーダー幹部」が必死に守ってきたという感じがしている。
今年は、団長の霜田君と、青木君の2人リーダー体制で、微増ではあるがバックも増えて、昨年と比べると見栄えがするステージになった気がしている。第二応援歌「セントポール」が復活したのも、その見栄えに貢献していた様に思う。
団長の霜田君は、昨年の『六旗の下に』でもテクにキレがあり、今回期待していた一人である。確かに「不可」はないが、「優」でもなく、大きな体格を十分活かしきれていないのではないか?…とは、見ていて感じた。テクも体格の割には小さくまとまりすぎており、そこを大きく見せると非常に格好良く見えると思う(テクを見ていると、身体に柔軟性がある様に見えるので、その「長所」を上手に活かして欲しい)。恐らく集大成は、団祭である『十字の下に』であろうが、そこまでにどう修正できるかが霜田君の課題だと感じた。
「やればできる!」というところが3年前から見えてはいるので、とにかく来年以降もバックをもっと増やすことを真剣に取り組んで頑張って欲しい。「ステージに華を添える」だけのリーダー部員の確保という点が上手くいけば、評価が「ガラリ一変」する要素はある。


●法政大学応援団

明治にリーダー部がない以上(それに相当する「応援指導班」が昨年度より発足はしているが)、やはり「リーダー部の凄み」を発揮する立場にあるのが、法政だろうというのが、私のいつもながらの勝手な「妄想」かもしれないが、思うことである。
何故なら、私達が現役当時は、明治と法政は、とにかく「別格」であった。明治が「相撲道」(とりわけ、横綱の土俵入りの型で言うと「不知火型」)を踏襲しているならば、法政は「空手道」を踏襲しているようなテクの構成で、日本の武道であるが故、迫力があった。
一昨年、リーダー幹部ゼロという状態になり、それとともにステージも低迷していた気がする。
しかし、今年はリーダー幹部3名で、「応援団節」を披露する等、プログラムにも工夫が見られた。バックの人数の多さも相まって低迷期は脱し、むしろ、かつての活気が戻ってきた。後述する慶應義塾の「2年連続圧勝」に「待った」をかけたのは、法政であるといって良い内容だった。
杉山君の「勝利の第一拍手」も、動くところは機敏に動き、止めるところはしっかり止めていた点は見事で、良く練習されているんだろうなぁ…と感じられた。
チアの幹部が一人だけの様だが、昨年までの活気の無さは挽回している気がした。それが今回の活気あるステージに貢献していることは確かだ。


●慶應義塾大学應援指導部

ここは、3年前から、バックも、チア幹部も多く、「ステージに華を添える」だけの要素は揃っている。その勢いには未だ陰りが見られず、その実力は今年も存分に発揮されたのではないだろうか。
今年の『六旗の下に』は、その点からも、慶應義塾の「3連覇達成」と見ているが、先述した、一つ前に登場した法政が相当盛り返しているので、一昨年や昨年程の「大差」はなく、「頭一つリードを守った」感じがする。法政もバック、リーダーに迫力があり、チアが相当低迷していた時期を脱しつつあるので、これがステージに華を添えるようになると、相当脅威だ。
いつもながら感じるが、今年2月の『日輪の下に』での川越高校さんのステージでも感じた事で、母校の『日輪の下に』の3名と、『臙脂の集い』の14名という人数の差を見ても感じたが、バックがいて、チアの幹部も大勢いて、チアの下級生もそこそこいて、吹奏楽団も問題がなく、3部構成であれだけの勢力があれば、ステージ構成も「手が広い」という結論に至るし、当然ながら何でもできる。
母校も真剣に取り組んだ「リーダー部員減少化」という課題をどう克服するか…これが重要だ、ということを、慶應義塾(今年は法政も)のステージから改めて学んだ気がする。やはり、部員をどれだけ増やすことができるのか…その課題にどう向き合いうのか…は、永遠の課題かもしれない。
さて、ステージであるが、ここもプログラム内容を変えてきた。いつもは、「若き血→チャンスパターン→拍手(伝統の勝利の拍手)→塾歌」であるが、法政によく見られる塾歌をトップに持っていき、最後にメインは連盟常任委員のユウスケではあるが、リーダー幹部全員登場の若き血、しかも2番ありという相当考えた内容になっていた。これはこれで非常に楽しめたので、観客の「~だろう」という固定された志向を崩しに行った点は評価したい。
塾旗紹介も、旗手を務めた久保君が、今回の六大学の旗手長の中では、最も良いパフォーマンスを披露したのではないかと思っている。幻の大塾旗や、第一塾旗に比較すると、今回の先導旗は軽いのかもしれないが、それでもあれだけできれば、旗手長として決して体格に恵まれているわけではないので、合格点をあげたい。
ここで、直後輩のユウスケについて触れる。
このステージの1週間前に、直接「勝利の拍手は、相当変えたものを披露することになる」と聞いていたが、その通り、相当変わっていた事には驚いた。それが、今まで披露していた「伝統の勝利の拍手」のテクの「基本型」であるとするなら、母校が昭和32年に慶應義塾からコーチを受け、母校の「勝利の拍手」も慶應義塾の「伝統の勝利の拍手」を基に作られていたのか(それ位、似ているとは思う)…ということをユウスケ自身も相当勉強して理解し、それを踏まえてほぼ完璧に仕上げたとすれば、手前味噌で恐縮だが、相当頑張ったと思う。バックも途中合わないところがなかったし、練習されていることは窺い知ることができた。ユウスケ自身のテクも、今回の六大学のリーダー全員と比較しても、抜きん出ているものを感じた。それが我が母校や、埼玉県六校応援団連盟の実力を示すものであるとするならば、胸を張れるものであるし、後輩達にとっても「目指すべき姿」に十分値するものであると感じた。
まだ残り半分あるが、「より完璧な方向」(立ち振る舞いという面も含めて)を目指して、これからも頑張って欲しい。ユウスケなら、もう少し厳しいことを言っても、「まだまだ頑張れる」とも思うので、リーダー部員としての「レジェンド」になって欲しいと思っている(だからこそ、これからも厳しい事を言うかもしれない)。
話を元に戻してまとめると、チアが、ここ2年と比べると劣る面はあるものの、3部が全てレベルが高く、暫くは勢力も相まって、「黄金期」にはある。それが衰退しない努力が、今後必要となる。


●明治大学応援団

過去の「過ち」を真摯に反省し、時代に即したリーダーの育成を目的として「応援指導班」が発足して2年目。今年のテーマはその成長…という見方をしていたが、華麗なる新手をまた繰り出した。それが、「『嵐の拍手』の6年ぶりの復活」だ。司会が紹介したその瞬間、よく知るファンからどよめきが起こるのは納得できる。パンフレットにも書かれていなかった「隠しキャラ」で、明治が誇る拍手演技だからであろう。
披露したのは、リーダー幹部の根岸君。付属明治高校出身で、このテクをよく知り尽くしている部員の手によって披露されるのだから、期待が高まるのは無理もない。
6年前の「リーダー部存続最後」で披露されたものよりは、今回の方が「より基本に近いのでは?」と見えた(「基本」を全く知らないのだが…)。でも、乱打から一拍子に入る、相撲道の土俵入りの不知火型を基本とした姿勢を、長く維持していた姿には、練習の成果を見い出せた。慶應義塾のユウスケと並び、リーダーとしてのポテンシャルの高さが窺い知れる内容だったと思う。ただ、バックがやや練習不足(「嵐の拍手」を良く知っていない?)な感じが見られたのが残念な点ではあった。
明治は、とりわけチャンスパターンの時に、そのファンの盛り上がり方や盛り上げ方が群を抜いており、今回の「嵐の拍手」の披露と相まって、ステージは華やかであった。司会は、一番観客の笑いを取っており、その進行も合わせて今回一番上手だった気がしている。
私達が現役当時は、「健全たるリーダーであり続ける明治」に憧れてこの世界の門を叩いた者が結構いた。私も中学校3年生の時だったと思うが、リアルで明治のリーダー部がTBSのドキュメント番組の取材を受けたのを見て、「この世界も、選択肢だよな」と思ったものだ。
私達の世代は、「応援団は、明治が日本一」…。
その「健全たる明治」を、是非とも応援指導班の皆さんが心身ともに鍛えられることによって取り戻して欲しいし、今回もその雰囲気が随所に表れていたステージだった感じはした。


●東京大学運動会応援部

4年前から、本当に見事なステージ演技を披露している。
3年前は、感動のあまり、不覚にも涙が出た。それ位の「凄さ」だった。
その「凄さ」を演出したリーダー部員達は卒業していき、それでもなお進化し続ける「チーム増井」が見られるか…に注目して見てみた。
「凄さ」という点では昨年までと比較してやや見劣りはするが、東大らしさという点では、昨年と変わらないステージ内容ではあった様に思う。ここも、リーダー部員がたくさん入部してくるとかつての「凄さ」が戻ってくるとは思うが、現在でも個性的なリーダー部員がいるので、その成長が楽しみではある。
今年も、「七大戦」では、この「チーム増井」が大阪へ遠征することになるが、「七大」の中でもステージの面で牽引する役割を担うことになるとは思う。残り1か月半でどれだけ成長するか、楽しみではある。


●全般

六大学の定期演奏会でステージドリルは披露されるから…という理由からかもしれないが、それを割愛し、さらに、各大学の持ち時間を、持ち時間通りに演技を終え、フィナーレを見応えたっぷりにした全体構成とした事や、開場時間を30分早め、観客誘導時間に余裕を持たせた事で、昨年よりもさらに終演が早かったことを鑑みると、好印象だった昨年のレベルは維持できていたと感じる。
「総合力」でも、全大学にリーダー幹部が存在していた事もあり、十分楽しめた印象がある。


●所感

今回は、各大学とも、ステージの構成を見直して、大体「第一応援歌→チャンスパターン→拍手演技→校歌」という骨格があり、その合間に1演目追加して披露…という形がいい意味で崩れていたのが、新鮮味があって良かったのではないか?…と思う。
また、慶應義塾がこれまで披露していた「伝統の勝利の拍手」を、恐らく「今の型」になる前に披露されていたであろう型のものを今回披露した等、今回の『六旗の下に』ほど、拍手演技で楽しませていただいたステージはないんじゃないだろうか?…ということを強く感じ、印象深いものとなった。明治が6年ぶりに「嵐の拍手」を披露して会場がどよめいたのもそうだし、各大学の拍手演技の「見せ場」で観客の拍手が自然と湧いたのも、その表れではないだろうか。今回で60回という節目を迎えた訳だが、その節目に相応しいステージになったと感じている。

また、毎年感じるのは、観客がステージ演技を盛り上げるムードが依然としてあり、それが進化していることである。
最後の「フィナーレ」に連盟側も力を入れ、観客もそれに十分応えていることが、実に象徴的である。「フィナーレ」が終わった後の疲労感…とっても爽やかで、これは私だけでなく、来場した観客の皆様の大多数が、きっとそう感じている事だろうと思う。

演技を披露する側の現役諸君にとっては、観客がステージを盛り上げてくれるという点で、とっても幸せなことだと思う。
その「幸せな環境」…「一体感」と申し上げた方が正しいでしょうか?…が、「応援団への逆風」を吹き飛ばす原動力にもなっているのかな…とも感じる。実際にステージに立っている現役諸君の保護者の方とも会場で今年はお目にかかることができたが、この様子を保護者の皆様にご覧いただければ、応援団に対する「負」のイメージとは明らかに異なり、そこには健全たる精神が宿っている事を、より深くご理解頂けるのではないか…と、いつもながら思う。

ともかく、「時代の趨勢」という一言で廃れがちな昨今の応援団ではあるし、未だに「暴力団的」という見方も根強くあることは確かだけれど、それでも「健全たる、根っこ」の部分は、このステージを見ると変わっていないことは確かで、これがオールドファンを逃がさず、ヤングファンを魅了している源であろう。
その意味では、昨年同様、大満足だった。特に、今回は、ここ2年の慶應義塾のみならず、法政のステージには、他を圧倒する「華」があり、明治のステージも、応援指導班の成長を感じさせる内容で、慶應義塾との差は縮まったことは明らかだった。

手前味噌で恐縮だが、直の後輩のユウスケが順調に慶應義塾で幹部になり、晴れ姿を拝見し、「慶應賛歌」がバックで流れる中で披露されたスライド画像は、昨年のシンイチとミノルの時同様、感慨深いものがあった。

慶應義塾は、差を詰められながらもバックが多く、まだまだ勢いがあるように見え、今年同様の楽しみが来年も続くと見ている。
司会も面白く、「嵐を拍手」を披露した事で、完全復活の狼煙が上がったと言っても過言ではない明治も、益々勢いづくものと思われるし、法政も一時の不振から脱出している。立教の霜田君はスケール感があり、まだまだ成長の余地があると考えると、楽しみは尽きない。

私は、これからもそんな諸君を応援していくし、東京六大学に留まらず、全国の応援団事情を勉強する…という昨年の決意を、また新たにした。


長々と語って参りましたが、繰り返しになるけれど、私は、東京六大学のみならず、その他の大学、そして高校や中学の部活動として存続する応援団を、今後とも応援していく所存です。

拙ブログの存在が、応援団の現役諸君を励ます「立ち位置」にあれば、そして、私と同じ様に、応援団を愛し、応援する読者の「心の拠り所」であるならば、それだけで本望です。

最後になりますが、東京六大学応援団連盟に、栄光あれ。
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