ウィルフレド・バスケスJr対ゾルト・ベダク(2010/05/29)

WBOスーパーバンタム級タイトルマッチ

ウィルフレド・バスケスJr選手(Wilfredo Vazquez Jr)が04年五輪ハンガリー代表の指名挑戦者ゾルト・ベダク選手(Zsolt Bedak)の挑戦を受けた一戦は王者の地元プエルトリコで行われ、バスケス選手が10回TKOで勝利して2月に獲得した王座の初防衛に成功しています。(体格比較)

メリハリのある動きによる出入りと非常に速い左右のブローで序盤戦は挑戦者の良さも発揮されていた試合でしたが、徐々にバスケス選手の正確で強い左ジャブや右ストレート、強烈なボディブローなどのパワーがペースを圧倒。
5回に右ストレートで大きなトラブルに陥らされたものの勇敢なファイトで本当によく頑張っていた挑戦者でしたが、6回以降はバスケス選手の強烈な右でピンチに陥る場面の連続。
最後は10回に今度もバスケス選手の右をクロスカウンターで食って完全に効かされ、さらに追撃された右でダウンを奪われた末のストップでした。
ここでもなんとか立ち上がって戦う意志を見せていたベダク選手でしたがコーナーがギブアップして試合を止めた最後でした。

身体に一本強靭な筋金が入っているようなバスケス選手の攻防両面での力強さが際立った試合でした。(ベダク選手との相対的なものも多分にあるのでしょうが)
パワーだけでなくスピードもありますし、一定以上のスキルも備える25歳。5回の大チャンスで仕留めきれず少々息が上がってしまうと、以降のラウンドは強い左ジャブでペースをキープしながらチャンスを窺い、かつ休んでもいたあたりにも感心しました。(息が上がったといっても動き自体にスタミナロスの影響は見せていませんでした)
親父さんとはタイプがかなり違って見えますが、今回見せたソリッドパンチャーっぷりは今後への期待を大いに抱かされる見事なものでした。注目していきたいです。

バスケス選手は19勝(16KO)1分。ベダク選手は15勝(5KO)1敗。

Vazquez, Martinez retain titles(Fightnews)
Vazquez Jr. Stops Bedak In Ten, Seeks Best At 122(Jake Donovan/BoxingScene)
［ボクシング］日本引退の山口８月ＷＢＯ王座挑戦へ(スポーツ報知)
‎写真
Photos: Wilfredo Vazquez Jr, Roman Martinez Stop Foes(Boxing Scene)


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