Sweet Dadaism

無意味で美しいものこそが、日々を彩る糧となる。

ワードローブ(Part-9)。 - 欲は限りなく -  

2008-03-02 | 物質偏愛
 いつもより遅れて、ようやくスーツが出来上がってきた。
遅れた理由は、セールで注文が重なったことと、おかしなボタンを別注したためだ。

 さて、今回のスーツはここで仕立て始めて4着目となる。
鉄紺、黒、グレイ、と続いたものだから、そろそろベーシックでないものがあってもよいだろうと思い、チョコレート色にピッチの狭い白ペンシルストライプという派手な生地を選んだ。・・・つもりだった。

 仕上がりを試着して鏡の前に立つ。
・・・全然派手じゃない。  愕然。なんで?どうして?

 理由として考えられる点は以下の通り。
◇ステッチが生地色と同色
◇襟がテーラード
◇チェンジポケットなし

 派手にしようと試みた点は以下の通り。
◆「スターダスト」というベージュ×茶のキラキラボタンにした
◆そもそも生地色が華やか
◆白ストライプでピッチが狭いのでかなりくっきりするはず
◆袖先をフレアにした
◆袖口ボタンホールの糸色を生地より明るめの茶色に指定


 うむ。改めて考えても目論見自体が失敗という訳ではなさそうだ。
 派手に見えるかどうかは、着慣れの問題(=着る人による)かもしれない。今後、派手なスーツを作りたいときはもっと威勢よくいかねばならぬと反省。
ともあれ、女性のスーツではできない仕様が多すぎて、派手にしたくてもできない条件下にあることは否定できない。ゴージラインを上げてピークドラペルにして、コンケープドショルダーにして、D管留めにして、チェンジポケットのフラップを2段重なるようにしたりなんかしたら、途端に華やかになるというのに。できないこと尽くしだ。


以下、今回のまとめ。


【初の試み評価】
○ 袖フレア
 通常の袖は、ストレートというよりも袖口にいくにつれて細くなる。
 フレア指定では所謂ラッパ袖になるわけではないが、袖先までストンと開いたストレートのような感じになる。動きやすそうだ。

○ ストレッチ素材(微弱)
 出来上がりを見て知った。手触りでは判らないくらいの微弱なストレッチになっているようだ。「誤差範囲でいつもより仕立てサイズが緩い気がします」と云ったら「ストレッチのせいです」と云われた。
生地を触って気付かぬ程のストレッチでも、こうも着心地が楽になるものなのかと感嘆。出張によいかも。 


【色】
○ 茶色
 派手・・・なんだと思うのだけど。

○ 裏地紫
 どのみち裏地は見えないものの、赤味がかった京紫は茶色とよく合う。
 茶×青の組み合わせとかなり迷ったが、これでよしとする。


【ディテール】
○ 変わりボタン「スターダスト」
 単品で見ると相当に遊びっぽいボタンであるが(なにせラメが入っているし)、スーツと一体となると別に溶け込むから不思議なものだ。ベースはベージュパール色なので、茶色一辺倒の中に明るみが入って非常に宜しい。夏でも暑苦しくなく着られるかもしれない。
特に、袖口のキラキラ4つボタンの並びは、可愛らしい。
たかがボタンに余計な金を払っただけのことはある(気がする)。


【次回のための覚書】
・ナットボタン
・グレンチェック(バイカラー)
・チェンジポケット
・スクエアフラップ
・袖5つボタン色変更(?)
・カラーチャート持参




【過去関連記事】:
ワードローブ。
ワードローブ (Part-2)。
ワードローブ (Part-3)。
ワードローブ (Part-4)。
ワードローブ (Part-5)。
ワードローブ (Part-6)。 - グレイのポテンシャル -
ワードローブ (Part-7)。 - 華やかなグレイ -
ワードローブ(Part-8)。 - ビターチョコレート -