【参考記事】:
「ワードローブ。」
「ワードローブ (Part-2)。」
「ワードローブ (Part-3)。」
最近、20代などの若い世代でイージーオーダーが定着しつつある。
大都市部に限られる現象であろうが、一部の若い世代が財布に余裕ができたときに、自分の価値を上げるためにブランドスーツに頼るのではなく、自分の眼で自分のためのベストチョイスをする方を選択できる自信がついてきたということは、とても素晴らしいことだと思う。
その潮流の背景には、情報の取捨選択能力の異様なる高さや、既存のブランドや大企業などの既成の価値への不信感、出来合い品の購入ではなく「チョイス」型の購入方法の定着・・など、様々な要素が複雑に絡み合っているのであろう。その全貌が、私にはまだよく掴みきれていない。
さて、オーダースーツ屋にも夏物一掃セールがある。
そこで、前回の仕上がり時に評価が低かった部分に微修正を加える形で、2着目の仕立てに挑戦することにした。
今回は、ビジネスのみならず、受付やらレセプションやらの微フォーマルなシーンにも使い勝手の良い黒にした。今回のオーダーは以下の通り。
○ 生地はイタリアの美しい黒。黒も様々あるが、今回の黒は「しっとり」だ。
幅の狭い織柄のダブルストライプは、光沢が華やかだ。
○ 裏地は臙脂(ワイン)。本当はゴールドのつもりでいたが、よい色がなかった。
袖裏は、同系色の暗い赤をベースに、緑や白の変わりストライプが入ったもの。
○ ボタンは、黒生地には黒が一般的なところ。
しかし、イメージが堅くなりすぎるのを避けるため、水牛の濃茶ツヤ有りボタンをチョイス。
特に白い斑が入っていないものだけを選別するよう依頼。
○ 袖口は4つボタンの本切羽。
袖先から2つめのボタンのみ、裏地と同じ臙脂色に糸色変更。
○ 基本シルエットは前回と同じ。
テーラー襟、シングル2つボタン、ノーベント。チェンジポケット付き。
前回の仕立てを受けて改善を試みた点は以下の通り。
1) 胴周りのシルエット
前回、ウエストをジャストサイズに絞り、襟元が開かないためにボタンを鳩尾辺りに付けた訳である。着てみると、胸に引っ張られてボタン位置がきゅっと上に持ち上げられ、サイズは丁度であるのに若干身動きが苦しい。
今回は、ウエストの絞りを緩めることなく、胸下ボタン位置付近のみに僅か1cmの緩みを設けることで、改善ができるかどうかを試みることにした。
2) 袖丈
私は、ちびっこの割には腕が長い。仕事柄、ぴしっと腕を伸ばして立っていることよりも、机に向かって誰かと体面していることのほうが多い。よって、腕を曲げているシーンがデフォルトであるため、袖丈はジャスト丈より幾分長めのほうが見栄えがよかろう。ということで、前回57cmだった袖丈を57.5cmに伸ばした。
3) 着丈
前回の着丈58cmは、ジャスト丈であった。
黒のフォーマル性をほんの若干強めるため、今回は1cmだけ長くすることにした。
4) 襟幅
同じく、黒のシャープさとフォーマル度を生かして、前回よりも0.5cm狭く。
さて、今回はどのような仕上がりになるであろうか。
フェルトのシャッポが似合うようなものに上がってくれば、目論見通りだ。
「ワードローブ。」
「ワードローブ (Part-2)。」
「ワードローブ (Part-3)。」
最近、20代などの若い世代でイージーオーダーが定着しつつある。
大都市部に限られる現象であろうが、一部の若い世代が財布に余裕ができたときに、自分の価値を上げるためにブランドスーツに頼るのではなく、自分の眼で自分のためのベストチョイスをする方を選択できる自信がついてきたということは、とても素晴らしいことだと思う。
その潮流の背景には、情報の取捨選択能力の異様なる高さや、既存のブランドや大企業などの既成の価値への不信感、出来合い品の購入ではなく「チョイス」型の購入方法の定着・・など、様々な要素が複雑に絡み合っているのであろう。その全貌が、私にはまだよく掴みきれていない。
さて、オーダースーツ屋にも夏物一掃セールがある。
そこで、前回の仕上がり時に評価が低かった部分に微修正を加える形で、2着目の仕立てに挑戦することにした。
今回は、ビジネスのみならず、受付やらレセプションやらの微フォーマルなシーンにも使い勝手の良い黒にした。今回のオーダーは以下の通り。
○ 生地はイタリアの美しい黒。黒も様々あるが、今回の黒は「しっとり」だ。
幅の狭い織柄のダブルストライプは、光沢が華やかだ。
○ 裏地は臙脂(ワイン)。本当はゴールドのつもりでいたが、よい色がなかった。
袖裏は、同系色の暗い赤をベースに、緑や白の変わりストライプが入ったもの。
○ ボタンは、黒生地には黒が一般的なところ。
しかし、イメージが堅くなりすぎるのを避けるため、水牛の濃茶ツヤ有りボタンをチョイス。
特に白い斑が入っていないものだけを選別するよう依頼。
○ 袖口は4つボタンの本切羽。
袖先から2つめのボタンのみ、裏地と同じ臙脂色に糸色変更。
○ 基本シルエットは前回と同じ。
テーラー襟、シングル2つボタン、ノーベント。チェンジポケット付き。
前回の仕立てを受けて改善を試みた点は以下の通り。
1) 胴周りのシルエット
前回、ウエストをジャストサイズに絞り、襟元が開かないためにボタンを鳩尾辺りに付けた訳である。着てみると、胸に引っ張られてボタン位置がきゅっと上に持ち上げられ、サイズは丁度であるのに若干身動きが苦しい。
今回は、ウエストの絞りを緩めることなく、胸下ボタン位置付近のみに僅か1cmの緩みを設けることで、改善ができるかどうかを試みることにした。
2) 袖丈
私は、ちびっこの割には腕が長い。仕事柄、ぴしっと腕を伸ばして立っていることよりも、机に向かって誰かと体面していることのほうが多い。よって、腕を曲げているシーンがデフォルトであるため、袖丈はジャスト丈より幾分長めのほうが見栄えがよかろう。ということで、前回57cmだった袖丈を57.5cmに伸ばした。
3) 着丈
前回の着丈58cmは、ジャスト丈であった。
黒のフォーマル性をほんの若干強めるため、今回は1cmだけ長くすることにした。
4) 襟幅
同じく、黒のシャープさとフォーマル度を生かして、前回よりも0.5cm狭く。
さて、今回はどのような仕上がりになるであろうか。
フェルトのシャッポが似合うようなものに上がってくれば、目論見通りだ。
いやあぁぁぁぁん!
着るものになんの拘りも持たないから、私は吊り下げで十分。
・・・、とずっと思っていたんだけどねぇ・・・。
出来上がりを楽しみに待ちます。
見せてねーん。
フラワーホールは・・・今からでも間に合うような気がするのは、わたしだけ?
理想を追い求め、袖を通す時の至福を感じながらスイッチを切り替える。
そして、それに負けぬ様、また己を磨く。
例えそれが他人に気づかれなくとも、そのオーラは良い結果を生む事でしょう。
残念ながら、わちはスーツの需要が無いし、フォーマルという服装自体が苦しくて着ない。
しかし、知っての通りシャツに拘りを持っている。
拘る様になって何かが変わった様な気がする。
3ヶ月遅れの誕生日プレゼントなの。いいでしょ!
さておき、フラワーホールは、確かに一日遅れで電話にてオーダー追加すれば、できないことはないと思うの。
だけど、以下の2点が怖いので今回はよしたのです。
次回の楽しみに・・・
1)既に生地が工場に向けて搬出されていると、正しくオーダーが届かない場合がある(ちゃんとあたしの生地に到達するか?糸色変更が反映されるか?)
2)対面じゃないと、ホールの位置をきちんと指定できない(そもそもできるかどうか知らない)
>Assvaal
フルオーダーならまだしも、イージーなので、完璧を求めてはいません。
だけど、一度きっちりした仕立て採寸を完成させてしまえば、その後がぐっとラクになるので、サイズ上の改善点が見られるうちは、実験マイナーチェンジを試みるつもりです。
>洋右
高価なブランドスーツを着るよりも、自分のサイズにきちっと合ったスーツを着ているほうが、たとえそれがデザイン性に乏しくても、ずっと綺麗に見えるものだと思っています。
形がストリクトに定まっている「スーツ」というものであるからこそ尚更、「スーツ自体」じゃなくて、「スーツを着てる状態」がすべてだからなのかもしれないね。
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「たとえばハンガーにスーツがずらりとかかっているとしますね。見るひとが見たら、あぁこれは壱番館の仕立てだな、これはギーブス&ホークスのスーツだなとすぐわかる。本当はそうじゃないと思うんですね。
ハンガーにスーツがずらりとかかっている。その所有者が田中さんだとすれば、これは田中さんのスーツだとわかるものが“本物のスーツ”なんです。」