人間が
人間ではないということをしすぎると
徳分が
蛙よりも小さくなる
そして
人間が人間であることを
支えられなくなる
人間らしいことをしようとしても
何もできなくなる
人間らしい暮らしをしたくても
できなくなる
それなのに
獣のような知恵に戻ることもできない
馬鹿は矛盾にこすれた痛みを
いやなことをして
ごまかすこともできない
痛いことをしようにも
材料すらなくなる
そういうことになったものは
もう人間ではなくなる
蛙のような四つ足になり
いたちのような毛を生やし
顔だけは猿に近い人間の形のまま
魔獣というものになり
魔境に向かう
彼らはもう
二度と人間に戻ることはできない
人間ではないということを
やりすぎると
そういうものになるのだ
馬鹿をやりすぎた人間は
魔獣になり
魔境で生きながら
人間とは全く別のものになるための
導きに入る
それはそれは難しい道である
人間を馬鹿にしすぎて
彼らは永遠に
人間とたもとを分かつことになったのだ