メタボリックシンドロームの診断基準
ウエスト周囲径:男性85cm以上、女性90cm以上
①トリグリセリド値150mg/dl以上、またはHDLコレステロール値40mg/dl未満
②最高血圧130mmHg以上、または最低血圧85mmHg以上
③空腹時血糖値110mg/dl以上
ウエスト周囲径の基準に加え、さらに①~③のうちの2項目以上に該当すればメタボリックシンドロームであると診断されます。
生活習慣病とよばれている主な疾患に、肥満症、高血圧、糖尿病、高脂血症などがあります。これらの疾患は個々の原因で発症するというよりも、内臓に脂肪が蓄積した肥満(内臓脂肪型肥満)が原因であると考えられています。内臓脂肪蓄積により、さまざまな病気が引き起こされた状態をメタボリックシンドロームとよび注目されています。
メタボリックシンドロームでは、ひとつひとつの症状は深刻でなくても重複して持つと、心筋梗塞などの危険性が30倍も高いとされています。従来は症状ごとの対処療法が中心でしたが、内臓脂肪の脂肪蓄積が本症候群の根本原因であることが明らかになったため、内臓脂肪蓄積の徴候をつかみ予防につなげようとするのがこの診断基準の目的です。
今ある肥満体重を、3ヶ月間の食事・運動療法にて、5~10%減少させるだけで、肥満に合併した糖尿病や高血圧症は改善し、メタボリックシンドロームはほとんど治ってしまいます。その後、摂取カロリーを運動分増やして体重の維持を図ります。月平均2~3kgの減量にて、3ヶ月間で目標は達成できます。