紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

ファンキー&ソウルフル…ドナルド・バード~ブラック・バード

2008-02-24 16:37:48 | フュージョン
今日は、60年代ブルー・ノートでの演奏からは想像できない程、(この時代、70年代初期に)感化された「ドナルド・バード」の、代表的なフュージョン演奏を収めたアルバムを紹介しましょう。

ファンキーで、ソウルフルで、ちょっぴりロック・テイストも加わって、所謂ブラック・ファンク・ミュージックの最たる姿なのですが、たまには純粋なアコースティック・ジャズとは違う、こう言うアルバム&演奏を紹介しても良いのかな?と思いつつ…行っちゃいましょうね!

※(独り言)アコースティック楽器演奏命の昔の私なら、こう言ったアルバム、多分紹介してねぇだろうなぁ。
多分…今なら「電気マイルス」も紹介できそうや!!

アルバムタイトル…ブラック・バード

パーソネル…リーダー;ドナルド・バード(tp、flh、vo)
      フォンス・マイゼル(tp、vo)
      ジョー・サンプル(p、el-p)
      ウィルトン・フェルダー(el-p)
      ハーヴィ・メイソン(ds)
      ラリー・マイゼル(vo、arr)
      ロジャー・グレン(fl、a-fl、saxes)
      ディーン・パークス(g)
      フレッド・ペレン(el-p、synth、vo)
      他

曲目…1.フライト・タイム、2.ブラック・バード、ラヴズ・ソー・ファー・アウェイ、4.Mr.トーマス、5.スカイ・ハイ、6.スロップ・ジャー・ブルース、7.ホエア・アー・ウィ・ゴーイング

1972年4月3、4日、11月24日録音

原盤…BLUE NOTE BN-LA047-F  発売…東芝EMI
CD番号…TOCJ-6706

演奏について…オープニング曲「フライト・タイム」…ジェット機の爆音から曲が始まるが、「メイソン」のカッツリと締ったドラミングと、「ジョー・サンプル」の軽やかで、跳ねる様なシングル・トーンのピアノ演奏が、カリフォルニアの乾いた風の様な、サッパリとした心地良さを序盤からイメージ付ける。
中盤では「バード」のトランペットと「グレン」のフルートのホーン部と、ギターの「バークス」、エレクトリック・ベースの「フェルダー」を軸にした弦楽器?とのバトル風のやり取りが面白い。
特にベース「フェルダー」の重厚で、ハードなベース演奏は、この曲でのMVPだと思わせる。
ファンキー&グルーヴで、全員熱く燃えている曲です。

2曲目「ブラック・バード」…アルバムタイトル曲で、ヴォーカル入りのブラック・ファンク・ミュージックです。
エレピ、シンセ、そして「パークス」のカッティング・ギターがファンキーさをビンビンに醸し出し、「バード」のエレクトリック・トランペットが、更に曲にファンクさを増させる。
ここでも、「メイソン」と「フェルダー」のドラムとエレキ・ベースのグルーヴィング力が抜群で、リオのカーニヴァルの様に、熱気と歓喜に満ち溢れた世界を表現している。
このファンキーさとグルーヴ感覚に身を預けて下さい。

3曲目「ラヴズ・ソー・ファー・アウェイ」…個人的にはこのアルバム中、一番気に入ったトラックです。
何と言ってもカッコイイ!!まじでカッコイイ!!!
ボンゴで引っ張るラテン・リズムに乗って、「グレン」のフルートと「バード」のトランペットが幻想的な風景を描き出して、夜空を飛び回る鳥?(鳥は夜、飛べないからこうもりかな?)みたいに華麗に飛翔する。
「ハーヴィ・メイソン」のハイ・ハットとスネア・ドラムがビシビシ決まり捲り、「フェルダー」のエレキ・ベースがこれでもかと加速し、「パークス」のギターが切れ捲る…ハードでファンキーで、最高のグルーヴ感を出し捲るリズム・セクションが余りにもカッコよすぎ!!
これぞ男のフュージョンだぜ!軟派と半端には聴けない代物ですよ。

4曲目「Mr.トーマス」…非常にダンサブルで、全員が渾然一体となったファンキーなナンバーです。
今のクラブじゃなくて、昔のディスコでかけたら人気が出そうだね。
当時、多分かかっていたんだろうなぁ?
「バード」の演奏は自らを出すと言うより、「ラリー・マイゼル」のアレンジメントに則って、メンバーとの一体化を主眼に置いている。
ここでも当然、「メイソン」の切れ味抜群の、日本刀の様なドラムは冴えていますし、エレピやシンセの演奏も、ホーンや「パークス」等のギター等を繋ぐ鎹の役目をバッチリ果たしていて…good jobです。

5曲目「スカイ・ハイ」…「バード」と「グレン」のトランペットとフルートのユニゾン演奏が心地良い、ドライヴ・サウンドになっています。
当時、かなり人気が出たトラックとの事なんですが、サウンドがきれいで、とても良くまとまっていて…いや、まとまり過ぎて私には物足りないなぁ。
70年代のフュージョン・サウンド全盛期の聴者には、ど真中のストライクだったんだろうけど…コマーシャリズム臭さが鼻に付く感じだな。
何か褒めてなくてすみません。
でも良い部分も沢山ありますよ。
特に「バード」の演奏は、尖ってはいないが、朗々と伸びやかに吹き切っていて、出来が良くて…とても好感が持てます。

7曲目「ホエア・アー・ウィ・ゴーイング」…導入のアコースティック・ピアノの美しさがとても印象的で、装飾的に曲を色付けして行く「バード」のサイド・アタック(トランペット演奏)が、カラフルで素敵です。
私的には、3曲目「ラヴズ・ソー~」と準拠してお気に入りの演奏になりました。
パーカッションのノリも良いし、「バークス」のギターも切れ味抜群で、ドラムの「メイソン」との、このリズム・セクションがメチャ曲の推進力に貢献しています。
バックのヴォーカル・サウンドと「バード」のトランペットが、素晴らしい融合を見せてくれます。
かなり、高尚なフュージョン演奏ですよ。

レゲエっぽい感じの6曲目「スロップ・ジャー・ブルース」…ファンキー&グルーヴィで、ガッツガツに進行して行き、特に「ハーヴィ・メイソン」のドラムスの切れが行けてます。
「バード」のトランペットと「グレン」のフルートが、ヴォーカルと並行的に進行して行って…例えが難しいかもしれないが、目的地が全く同じで、電車と自動車が同時に走っている感じなんですよね。
交わりそうで交わらないんだけど…仲は悪くない感じなんです。


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2 コメント

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■かっこいい音楽CDプレゼント♪ (ticco)
2008-02-24 19:39:44
はじめまして!
私の友人が、かっこいい音楽CDのプレゼントキャンペーンをやっています。

ページに行けば、音楽の視聴もできるので、
ぜひ1度聴いてみてくださいね♪

返信する
中々良い演奏&バンドですね。 (えりっく$Φ)
2008-02-27 12:36:28
視聴して、結構気に入りました。
CD到着楽しみに待っています。
これからも演奏活動、頑張ってください。
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