今日は正統的なハードバップ・ジャズの名盤を紹介します。
演奏リーダーは、ファンキー・ジャズの伝道師、「キャノンボール・アダレイ」ですが、この時は彼はファンキー路線を未だ開拓していませんで、非常に正統的なハードバッパーとして、演奏しています。
演奏メンバーも、弟の「ナット・アダレイ」他、一流メンバーがずらりで、サボイレコードを代表するアルバムの一つに数えられるでしょう。
では、紹介しましょう。
アルバムタイトル…プレゼンティング
パーソネル…リーダー;キャノンボール・アダレイ(as)
ナット・アダレイ(crt)
ハンク・ジョーンズ(p)
ポール・チェンバース(b)
ケニー・クラーク(ds)
曲目…1.スポンティニアス・コンバッション、2.スティル・トーキン・トゥ・ヤ、3.ア・リトル・テイスト、4.カリビアン・キューティ、5.フラミンゴ
1955年7月14日 録音
原盤…SAVOY MG-12018 発売…日本コロムビア
CD番号…COCY-9013
演奏について…5曲目「フラミンゴ」以外は、全て「キャノンボール」の自作曲で、真面目にバッピシュな魅力満載の曲でアルバムが構成されている。
その中で私が大好きなのは、やはりラテンのリズムと、哀愁たっぷりのメロディの佳曲、4曲目「カリビアン・キューティ」です。
「キャノンボール」はのびやかなアルトで好旋律を吹いて、続く「ジョーンズ」の転がす様なシングルトーンのセンチメンタルなアドリブも胸に染みるぜぇ。
「ナット」は明るい音色だが、兄貴を煽る様な事はせずに、あくまでもセカンドラインをキープして、言わばF1ドライバーのセカンドドライバー的に、兄貴のポイントを稼がせる為に、フォローに徹している。
終盤に、もう一度「キャノンボール」が、ソロをぶいぶい吹いて、曲の終焉を彩り、皆でフィニッシュする。
唯一のスタンダードが、エンディング曲の「フラミンゴ」だが、ここでは「ナット」抜きのカルテット演奏がなされる。
「キャノンボール」が非常に流麗で、ソウルフルなバラッド・アドリブで吹き切る。
初リーダー作だが、その後の「キャノンボール」の、炎のアルト吹きとしての名声を得る事を予感させる、優れたソロ演奏だ。
「ジョーンズ」、「チェンバース」「クラーク」とも聴かせるバラッド演奏はお手の物で、色香あるピアノトリオ演奏として聴いても良いぐらいだ。
私としては、本アルバム中、ナンバー1の名演と言いたいが、「ナット・レス」なので、次点評価に留めよう。
オープニング曲「スポンティニアス~」、序奏のユニゾンからブルージーなバップ色がびんびんで、「キャノンボール」がソロ演奏に入ると、この時から既に「キャノンボール節」の片鱗を見せる。
「ナット」は、ブリリアントな音色で、これまた原曲を活かしたアドリブ・フレーズで、メロディに装飾を付けて行く。
「ジョーンズ」のソロは、いかにもってな感じで、素晴らしい華麗なカデンツァだ。
この後、例にもれず、「チェンバース」のほのぼの系の朴訥としたソロが続き、
「クラーク」も随所にドラムソロを入れて、他の各プレイヤーとの「丁々発止」がなされて、楽しい聴き所を演出する。
オープニングに相応しい名演奏ですね。
2曲目「スティル~」は、ブルースフィーリングが、ぷんぷんの曲で、「キャノンボール」もブルージーなソロをぶいぶい言わせる。
このブルースをしっかりと演出しているのが、バックの3人で、取分け「チェンバース」は、実直にベース音(コード)を刻んでいるだけなのだが、非常にブルース臭さを醸し出していて、影の主役的演奏を生み出していて、終盤のボーイング・ソロもgoodです。
勿論、「ナット」「ジョーンズ」のソロも良い。
やはり一流のミュージシャンは、初リーダー作と言えども、鋭い個性の光を強烈に放っていて、やってくれますね。
演奏リーダーは、ファンキー・ジャズの伝道師、「キャノンボール・アダレイ」ですが、この時は彼はファンキー路線を未だ開拓していませんで、非常に正統的なハードバッパーとして、演奏しています。
演奏メンバーも、弟の「ナット・アダレイ」他、一流メンバーがずらりで、サボイレコードを代表するアルバムの一つに数えられるでしょう。
では、紹介しましょう。
アルバムタイトル…プレゼンティング
パーソネル…リーダー;キャノンボール・アダレイ(as)
ナット・アダレイ(crt)
ハンク・ジョーンズ(p)
ポール・チェンバース(b)
ケニー・クラーク(ds)
曲目…1.スポンティニアス・コンバッション、2.スティル・トーキン・トゥ・ヤ、3.ア・リトル・テイスト、4.カリビアン・キューティ、5.フラミンゴ
1955年7月14日 録音
原盤…SAVOY MG-12018 発売…日本コロムビア
CD番号…COCY-9013
演奏について…5曲目「フラミンゴ」以外は、全て「キャノンボール」の自作曲で、真面目にバッピシュな魅力満載の曲でアルバムが構成されている。
その中で私が大好きなのは、やはりラテンのリズムと、哀愁たっぷりのメロディの佳曲、4曲目「カリビアン・キューティ」です。
「キャノンボール」はのびやかなアルトで好旋律を吹いて、続く「ジョーンズ」の転がす様なシングルトーンのセンチメンタルなアドリブも胸に染みるぜぇ。
「ナット」は明るい音色だが、兄貴を煽る様な事はせずに、あくまでもセカンドラインをキープして、言わばF1ドライバーのセカンドドライバー的に、兄貴のポイントを稼がせる為に、フォローに徹している。
終盤に、もう一度「キャノンボール」が、ソロをぶいぶい吹いて、曲の終焉を彩り、皆でフィニッシュする。
唯一のスタンダードが、エンディング曲の「フラミンゴ」だが、ここでは「ナット」抜きのカルテット演奏がなされる。
「キャノンボール」が非常に流麗で、ソウルフルなバラッド・アドリブで吹き切る。
初リーダー作だが、その後の「キャノンボール」の、炎のアルト吹きとしての名声を得る事を予感させる、優れたソロ演奏だ。
「ジョーンズ」、「チェンバース」「クラーク」とも聴かせるバラッド演奏はお手の物で、色香あるピアノトリオ演奏として聴いても良いぐらいだ。
私としては、本アルバム中、ナンバー1の名演と言いたいが、「ナット・レス」なので、次点評価に留めよう。
オープニング曲「スポンティニアス~」、序奏のユニゾンからブルージーなバップ色がびんびんで、「キャノンボール」がソロ演奏に入ると、この時から既に「キャノンボール節」の片鱗を見せる。
「ナット」は、ブリリアントな音色で、これまた原曲を活かしたアドリブ・フレーズで、メロディに装飾を付けて行く。
「ジョーンズ」のソロは、いかにもってな感じで、素晴らしい華麗なカデンツァだ。
この後、例にもれず、「チェンバース」のほのぼの系の朴訥としたソロが続き、
「クラーク」も随所にドラムソロを入れて、他の各プレイヤーとの「丁々発止」がなされて、楽しい聴き所を演出する。
オープニングに相応しい名演奏ですね。
2曲目「スティル~」は、ブルースフィーリングが、ぷんぷんの曲で、「キャノンボール」もブルージーなソロをぶいぶい言わせる。
このブルースをしっかりと演出しているのが、バックの3人で、取分け「チェンバース」は、実直にベース音(コード)を刻んでいるだけなのだが、非常にブルース臭さを醸し出していて、影の主役的演奏を生み出していて、終盤のボーイング・ソロもgoodです。
勿論、「ナット」「ジョーンズ」のソロも良い。
やはり一流のミュージシャンは、初リーダー作と言えども、鋭い個性の光を強烈に放っていて、やってくれますね。
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