続きです。
遠近両用のメガネはいくつかの種類に分かれるのですが、大きく分けて
「累進」と呼ばれるものと、「二重焦点」と呼ばれるものと2つで、現在は前者が多くなっています。
左図は「累進」のレイアウト図で、実際のレンズは度数変化の境目は外見上見えません。
右図は近くを見る部分は小窓などと呼ばれ、外見上境目が見えます。
どちらも左右一枚ずつのレンズがフレームに入る、というのは普通のメガネと変わりません。
で、問題のフランクリンの発明した遠近両用です。
「フランクリン・バイフォーカル」と呼ばれている遠近両用です。
これはフレームの上側に「遠用度数のレンズ」、下側に「近用度数のレンズ」、
それを左右で計4枚のレンズを使います。
しかし上に遠用、下に近用というレイアウト自体は現在のものと変わりません。
「累進」の技術が進み、現在では「フランクリン式」は完全に消滅…したわけではありません(実際に見ることはほぼないですが)。
実は今でもこの方式には大きなメリットがあるのです。
左右に大きくレンズ度数差がある人(不同視)の場合、視線を上から下に向けたとき
左右で像の位置がずれてしまい、つらくなります。
こんなとき、一枚のレンズより、遠、近と2枚のレンズを組み込めば解決します。
(理論的なことは今回は省略、もう一つ二重焦点でもこの問題を解決する特殊加工がありますが、これもまたの機会に)
とにかく4枚のレンズを使う!というのがフランクリン式のポイントです。
長くなって申し訳ありません。次回で終わるハズです。続きます…。