<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

北海道 上海事務所 開設!

2011-12-15 | 中国ビジネス
12月15日、北海道上海事務所の開設記念レセプションが花園飯店で開催された。



ご招待を受けた来賓の数は、およそ220名。
上海市側のトップは、上海市旅遊局の道局長だった。
このあたりにも、訪日観光において絶大な人気を誇る「北海道ブランド」の強さが見て取れる。

このレセプションでは、中国風?獅子舞や北海道の高校生による踊りなども披露されるとともに、独自キャラクターのDVDも放映されるなど、まさに北海道の魅力一色となった。



上海における自治体の駐在員事務所数は、まさに増加の一途。
来年1月には熊本県・市上海事務所の開設も予定されており、総数で30近くにまで達している。
まさに、今後は中国抜きでは経済が語れないという一端を見るような・・・。

では、その駐在員事務所の業務は実際のところ、どうなのか・・・?

筆者の知るところ、多くの自治体事務所の主要業務は「観光」と「物産振興」のふたつ。
今回、開設された北海道のように、両分野で一定のブランド力を有していれば話も早いが、それ以外の自治体では都市自体の知名度の低さから、一体どこから手を付けたらいいのやら・・・という状況すら見受けられる。

しかも、今年3月に発生した原発事故の影響で、両分野とも急激に中国側の需要が低下。
春から夏にかけて、開店休業状態といった事務所が続出していたようにも感じられた。
こういった突発的な事象に翻弄されるのは、日中関係事業では付き物だから、もはや達観するしかないといったところか。
ただ、それにしても、自治体の駐在員事務所の役割については考えさせられるところが多い。

冷静に考えて、「観光」と「物産振興」というのが、日本の最も強い分野と言えるのか?
地域性に差があるにせよ、日本全体で考えれば「No!」であることは明らか。
やはり、日本は「ものづくり立国」。
しかも、地方に拠点を置く中小製造業は円高や新興国の追上げなどで苦戦を強いられており、海外展開に活路を見出そうとしている地場企業は増えている。
筆者が赴任した2年前には、上海に進出した日系企業数は7,500社以上と言われていたが、今や8,500社以上まで膨張。
数字の面でも、この傾向はハッキリと裏付けられている。

したがって、これからは地域企業、特に製造業の海外展開をサポートしていくことが自治体事務所にとって最重要課題であると信じて疑わない。

折りしも中国は、経済発展の代償とも言える環境汚染に苦しんでいる。
この分野での協力、企業間の連携といった面で、自治体がいかに知恵を絞って地場企業と一緒に取り組んでいくことが出来るのか、そろそろ真剣に考えるべき時期を迎えている。

↓ 応援クリックをポチっとお願いします(有力ブログが満載の無料ランキングサイトへジャンプします)

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へにほんブログ村

にほんブログ村 海外生活ブログ 上海情報へにほんブログ村