<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

重慶レポート パート5(重慶火鍋)

2011-08-31 | 出張
引き続き、重慶レポート。
今回は、重慶名物「重慶火鍋」を紹介。

ご存知のとおり、重慶市は四川省の隣に位置しているため、ご当地料理は四川料理の範疇に分類される。
そのため、味付けの基本は「麻辣(マーラー)」。
「麻」は痺れるような山椒の辛さ、「辣」は唐辛子の辛さを意味する。

夜の食事会で出てきた料理も、こうした味付けのオンパレード。
特に、青唐辛子が効いた料理の数々には、まさに痺れた。。。
ちなみに食材はというと、内陸部だけに魚は川魚、肉は羊が一般的。
野菜も芋類(ジャガイモ、山芋、里芋、紫芋等々)がたくさん出てきた。

お腹いっぱい食べたのに、同行者に勧められるがままに火鍋店へ直行。
二次会が火鍋って、ちょっと無理かも・・・。
しかも向かったお店は、かなりローカル色いっぱい。



後で話を聞くと、中国人スタッフお薦めの店とのこと。
たしかに地元民には絶大な人気を博しているようで、ひっきりなしに客が来る。
しかし、日本人の口に合うのだろうか・・・。

何はともあれ、店員さんにアドバイスをもらいながら、点菜(注文)を完了。
数分すると、出てきた、出てきた・・・



鍋が真っ赤です@@@

中身を箸でつまんでみると・・・



唐辛子が丸ごと入っています@@@

どうやらこれを特製のタレにつけて頂くらしい。



画像のタレは中国の香酢を加えたので、それが中心部に沈殿していますが・・・。

恐る恐る口にしてみると、、、
思ったほど辛くない。というより、美味い!
特製ダレが辛さを中和し、香酢の酸味も程よく効いている。

具材を一部紹介すると・・・



日本でもお馴染みのセンマイ(モツの一種)。
これをしゃぶしゃぶして食べるとのこと。
ただ、「30秒くらいしゃぶしゃぶする必要がある」という説明は、ひと通り食べ終わった後だったので、10秒くらいしか加熱しなかった人も・・・(結果はご想像にお任せします)。

野菜で言うと、葉ものは勿論のこと、蓮根などもなかなか美味しい。



結局、腹いっぱいだったにもかかわらず、カプサイシンの効果で食欲が旺盛になり、ついつい食べすぎてしまう結果に。

ちなみに、この店のトイレはこんな感じ。



古い中国がこういったところに残りますね(もの凄い匂いだし、やたら狭いし)。

翌朝、明るくなったこの店の看板を見て、ふと思った。



「老火鍋」だけど、点が剥げて「老人鍋」になりかけている。。。

まだまだ続く。。。

重慶レポート パート4(羅漢寺)

2011-08-30 | 出張
引き続き、重慶レポート。
今回は、重慶市中心部にある「羅漢寺」を紹介。

まずは、ココの紹介を簡単に。
羅漢寺は北宋治平年間(1064年~1067年)に作られており、祖月禅師が山開きをして仏教の教えを説いていた場所である。最初は治平寺という名称だった。
明・清代になってから、寺に五百羅漢を祀るようになり、その塑像が古風かつ質朴だったので、それが世によく知られるようになり、羅漢寺と改名され今日に至る。千年近くを経て、世の中変化により、寺院は何度も盛衰を繰り返すこととなった。現在境内には、四大天王像の碑、古仏岩、羅漢堂、弥勒閣、大雄宝殿、蔵経楼、方丈室、禅堂などが残っている。

重慶市の観光案内パンフにも掲載されているくらいなので、市を代表する観光地のひとつと言えそうだ。
ちなみに立地は、市中心部の解放碑からは歩いて10分ほどの便利な位置。

まず入口の画像から。



写真ではキレイに見えますが、そこまで美しいという感じではない。
例のごとく、隣は工事現場だったし・・・。
入館料は10元とお安い感じ。

中に入って、いきなり現れるのは・・・



お金持ちになれそうな石像。
一応、お寺なんですけどね。。。


一部の造りは歴史を感じさせるが、やはり改修を繰り返した感は否めず。





ちなみに本堂のほうは、今まさに改修中だった。



重慶市郊外には「大足石刻」という世界遺産に認定された石窟があるが、こちらは重慶市中心部から車で片道2時間半を要するとのことで、早々と断念。
もっとも、この羅漢寺にも石を彫った石像があるので、雰囲気だけは体感できる。



中には「一念堂」という願いが叶いそうな場所も。



ただ、この門前で売っていたお香のセットは88元からと高額。金が無いと願いも届かないのか・・・と。
中国のお香は、日本と違って大きさもダイナミック。



その分、煙の量も凄まじい。。。

30分ほどの見学だったが、一緒に行った方々の評価は「価格(10元)を考えれば、十分見る価値があったのでは・・・」とまずまず。
ホテルから歩いて行ける距離だったことも影響したかも。

今回紹介した羅漢寺に限らず、実際に見学すると日本のお寺との違いが肌で分かるので、中国へお越しの際は寺もコースに入れることをお薦めします。

重慶レポート パート3(磁器口-古鎮)

2011-08-29 | 出張
引き続き、重慶レポート。
今回は、重慶を代表する観光地、「磁器口」を紹介。

ココは古鎮(昔ながらの街並み)として有名とのこと。
重慶市の中心部からは、タクシーで20~30分といった距離。

入口の画像をみても、昔ながらの中国といった趣。





狭い路地にビッシリと土産物屋や飲食露天が並ぶ。



それにしても、平日にもかかわらず、観光客が多い(ほとんど中国人)。



色々な観光スポットがあるようだが・・・、今回は時間も無いのでそぞろ歩きだけで。

この街中で「芸術綿菓子」なるものを発見。
金額は、3~10元と安いが、その技術はなかなかのもの。



最初の作り方は日本と同じだが、途中から色つきの砂糖と加工用の箸を駆使して、カラフルで華のような綿菓子を作り上げていく。



いやはや、やはり日本人とは感覚が違う。
ただ、この色つきの砂糖、安全性に問題はないのだろうか・・・?
そういう意味では、これが日本で流行ることはなさそうだ。

狭い路地ではすれ違うのがやっとだが、見通しの良い通りもあって、なかなか面白い。





ちなみに、路地裏にトイレがあるようだが、1回1元の有料制。
入口に設置されていた公共トイレ(コッチのほうがキレイ)が無料だから、この国では「立地」もお金になるということだ。

店舗の様子もチェック!
中国でどこでも見かける羊肉串は、1本1元。



上海などでは3~4元するので、やはり物価の安さは特筆もの。

この磁器口で有名な土産物は、「陳麻花」。



麻花とは、日本でも見かけるヨリヨリ(硬いかりんとう)。
たくさんの店舗が並んでいるが、なぜか画像にある「陳麻花」総店にだけ長だの列が・・・。
他の店はよっぽど美味しくない、又は怪しいということか・・・。



ずっと歩いていくと、終点に到着。



終点は河の畔になっており、停泊した遊覧船なども。
ただ、この河、かなり濁っている上、深さも無さそうだ。



本通りから一歩入ると、もっと昔風の街並みが現れる(なぜか黒人の姿が・・・)。



中国では各地で観光開発の波が押し寄せているが、本当に残すべき風景はコチラにあるような気がしてならない。。。

いずれにせよ、ココは重慶観光の際に組み込んでいい観光地だと感じた。

まだまだ続く。。。

重慶レポート パート2(中心部~洪崖洞)

2011-08-26 | 出張
前回に引き続き、重慶レポート。
今回は、観光地の紹介を中心に。

まず重慶に来てみて分かったのは、起伏が激しいということ。
先に紹介した不動産開発も、ほとんどが山を切り拓いたりしたもので、中には傍目から見て「地盤は大丈夫なのだろうか?」と思ってしまうようなものも・・・。

そうして形成された街の中心部として、「解放碑」を起点に広がる西部地区最大級のショッピングエリアがある。



ちなみに画像にあるシチズンの広告は、金城武。

この解放碑自体、観光ガイドに登場するものだが、抗日戦争勝利を記念したものなので、日本人にとっては少々決まりが悪い。。。
実際に歩いてみると、大型ショッピングセンターがズラリと立ち並び、ここだけは上海や北京にも引けをとらない街並みを形成している(詳報は後日改めて)。

ただ、日本人の居住者が少ないこともあって、日本人向けの店舗は少なく、日本食材も極めて少ないため、駐在する者にとっては少々ツライ環境と言える。
もっとも、重慶に進出している日系企業の多くは、中心部から離れた経済開発区に立地しているため、そちらを見ないことには何とも言えないが・・・。

こうしたショッピングエリアから両江(川の名前)方面に歩いていくと、観光名所のひとつ「洪崖洞」に辿り着く。



名前のとおり、洞窟を備えた崖のような造り。
ココは古い建物をリニューアルしたものだが、他の都市と同じく、大掛かりな変貌を遂げている。もはや歴史ある建造物という建前は、外観にしか残っていないような・・・。





この建物、全体としては9階建てだが、1階と9階の前面に道路が通っているという珍しい構造。

下に降りると、両江の夜景を臨むことができる。



ま、上海のように灯りが多くないので、寂しい印象が否めないが・・・。

最上階である9階付近は市民の憩いの場ともなっている。



これは宮崎駿監督の作品で見たような・・・。どっちが先かな?(爆)



近くには、またもや日中戦争の名残と思われるような代物が・・・。



中に入ると、土産物屋や飲食店、マッサージ店が軒を並べている。
7階には「異国美食街」という名のちょっとしたバーストリートもある(あまり期待しないほうがいい)。



なかには、これは「パイレーツオブカリビアン」にヒントを得たのでは・・・と思うようなバーも。





ココで店員に薦められるままにビールを頼んだところ、麦汁が濃いというビールが出てきた。
見た感じが、実にオシャレ。



が、、、なんと1瓶68元(約850円)。
他のビールが30元くらいだから、いかに高いかが分かる。
うーん、失敗@@@

それにしても、重慶の夜は静かだ。
公安の取り締まりが厳しいことも影響しているのかも・・・。

まだまだ続く。。。

重慶レポート パート1(到着編)

2011-08-25 | 出張
昨日から重慶出張中なので、今日から重慶シリーズ。

中国政府が西部大開発を唱え始めて以来、日本でも内陸部への関心が高まっている。今回はそうした点も踏まえつつ、考察を進めたい。

とりあえず、重慶の公式的な案内を簡単に行いたい。
重慶市は、中国西南地域の東側に位置し、揚子江を上海から2,500m遡ったところに位置している。重慶市は4つしかない中央直轄市のひとつで、面積は8.24万平方メートル、総人口3,276万人、定住人口は2,884万人と中国最大の人口を誇る都市である。



まず空港を出た最初の印象、「いきなり街がある!」。
中国の地方都市の場合、郊外に空港を設置するケースが多く、空港の眼前にマンションが立ち並ぶというのは珍しいと言える。

そこからお決まりのように空港高速道路を通るわけだが、この沿線もマンション郡及び建設中のマンションがズラリ。
いやはや西部大開発のイメージが崩壊し、やっぱり不動産大開発か・・・と。



この光景、市中心部に入っても変わることなく、そのままホテルに到着。
うーん、いったい市全体でどれだけの規模の再開発が行われているんだか・・・って感じ。



ココに来る前は伸び盛りの都市と思っていたが、実際に来てみると既に完成された都市というイメージ。ただ、もしかしたらビルの建設現場の比率は上海など他都市よりも高いかも知れない。
まぁ、古いマンションもチラホラあるが・・・。



日本メディアは「これからは内陸部」、「生産拠点も人件費の安い内陸部」と連呼しているようだが、実際の現場はそう甘くないようだ。
ある大手日系企業の話では、生産現場に欠かせない電力の供給が安定しておらず、自家発電の設備を有していない企業は週に2、3日しか稼動できない状況とのこと。これでは中国に進出した意味があるまい。

ただ逆に、製造業を支援するソフトウェア関連などは、競合他社のひしめく上海などの大都市で事業展開するよりは、日系企業の少ない内陸部で勝負したほうが価格メリットが出しやすいとの情報も聞かれる。

何にせよ、ここに来てハッキリ分かったことは、こうした内陸部ですら既に日本の大部分の都市を凌駕するほどの勢い・活気を有しているということだった。。。

次回からは、重慶の街の様子や観光スポットなどの情報もあわせて伝えていきたい。