前回までに引き続き、今回もビジネスホテル業界について。
どんどん増えていくビジネスホテルだが、どこまで市場拡大は続くのか?
業界関係者の予想では、少なくとも2015年までは右肩上がりの成長が続くのでは・・・とのこと。
ただ一方で、この業界では店舗数が売上げに比例するという単純な構図が出来上がっている。つまり、業界内のサービスが均質化しており、消費者にとっての選択基準は立地とコストしかなくなっているのが現状だ。
こうした状況はいつまでも続くものではなく、来るべき市場の飽和を見込んだ「差別化」が今後の課題となろう。
では、その差別化とはどういったものなのか?
第一に、やはりどこまでも低価格を追い求めるという発想。
人件費や不動産価格の上昇が続く中国にあって、この課題を永続的に克服していくのは並大抵のことではない。
しかし、錦江之星や漢庭など一部の大手は、部屋の面積を大幅にカットし、サービスやアメニティ類を徹底的に簡素化した低価格の店舗の展開を開始している。
この辺りは、まさしく日本のデフレ・ビジネスを参考にしたといった感じ。
第二に、「費用対効果」の観点からサービス水準の向上を図るという発想。
これも言うは易しで、この国でサービス水準を長期にわたって維持するのは簡単ではない。なにせ、人の入替りも半端無いから、教えた端から辞めていくというような状況。。。
しかも、大手ビジネスホテルの価格帯が250元(約3,000円)前後となったことで、この価格帯は中小ホテルチェーンや老朽化した3ツ星ホテルなどが鎬を削る最大ボリュームゾーンとなってしまった。
実際、北京などでは桔子酒店(オレンジホテル)という地場ホテルチェーンが10店舗近くを展開し、大手よりも清潔感のある部屋を提供するなど、新たな動きも見受けられる。
そして第三に、事業の多角化が挙げられる。
これは、先進国における各種産業が通ってきた道だが、この業界も早晩その方向に向かうことになりそうだ。
実際、大手ホテルチェーンの経営者は、携程旅行網(C-TRIP)の創業に関わった人物が多く、ホテル経営とあわせてネット予約分野の拡大を目指す企業が多くなってきた。
実際、最大手の如家などは自社会員を2,000万人以上抱えていると言われ、他社もあの手この手で会員の獲得に精を出している。
ちょっと以前まで、C-TRIPの画面には大手ホテルチェーンの店舗がズラリと並んでいたが、最近では手数料支払いを嫌って、自社サイトのみの販売に切り替えている企業も多いようだ。
しかし、そうは言ってもネット予約の分野ではC-TRIPが圧倒的な力を誇っており、ここでシェアを勝ち取るのは簡単ではない。
C-TRIPは、日本における楽天トラベルと同じようなモデルだが、国が大きいだけにビジネスモデルはこちらのほうが上かも知れない。
同社のことを語ると長くなりそうなので、いつか詳しく取り上げることにしたい。
ビジネスホテルチェーンは、規模がモノを言う世界。
それだけに、今後もM&Aを繰り返しつつ、サービスレベルを向上させていくことだろう。
利用者のひとりとして、更なるレベルアップを期待したい。
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どんどん増えていくビジネスホテルだが、どこまで市場拡大は続くのか?
業界関係者の予想では、少なくとも2015年までは右肩上がりの成長が続くのでは・・・とのこと。
ただ一方で、この業界では店舗数が売上げに比例するという単純な構図が出来上がっている。つまり、業界内のサービスが均質化しており、消費者にとっての選択基準は立地とコストしかなくなっているのが現状だ。
こうした状況はいつまでも続くものではなく、来るべき市場の飽和を見込んだ「差別化」が今後の課題となろう。
では、その差別化とはどういったものなのか?
第一に、やはりどこまでも低価格を追い求めるという発想。
人件費や不動産価格の上昇が続く中国にあって、この課題を永続的に克服していくのは並大抵のことではない。
しかし、錦江之星や漢庭など一部の大手は、部屋の面積を大幅にカットし、サービスやアメニティ類を徹底的に簡素化した低価格の店舗の展開を開始している。
この辺りは、まさしく日本のデフレ・ビジネスを参考にしたといった感じ。
第二に、「費用対効果」の観点からサービス水準の向上を図るという発想。
これも言うは易しで、この国でサービス水準を長期にわたって維持するのは簡単ではない。なにせ、人の入替りも半端無いから、教えた端から辞めていくというような状況。。。
しかも、大手ビジネスホテルの価格帯が250元(約3,000円)前後となったことで、この価格帯は中小ホテルチェーンや老朽化した3ツ星ホテルなどが鎬を削る最大ボリュームゾーンとなってしまった。
実際、北京などでは桔子酒店(オレンジホテル)という地場ホテルチェーンが10店舗近くを展開し、大手よりも清潔感のある部屋を提供するなど、新たな動きも見受けられる。
そして第三に、事業の多角化が挙げられる。
これは、先進国における各種産業が通ってきた道だが、この業界も早晩その方向に向かうことになりそうだ。
実際、大手ホテルチェーンの経営者は、携程旅行網(C-TRIP)の創業に関わった人物が多く、ホテル経営とあわせてネット予約分野の拡大を目指す企業が多くなってきた。
実際、最大手の如家などは自社会員を2,000万人以上抱えていると言われ、他社もあの手この手で会員の獲得に精を出している。
ちょっと以前まで、C-TRIPの画面には大手ホテルチェーンの店舗がズラリと並んでいたが、最近では手数料支払いを嫌って、自社サイトのみの販売に切り替えている企業も多いようだ。
しかし、そうは言ってもネット予約の分野ではC-TRIPが圧倒的な力を誇っており、ここでシェアを勝ち取るのは簡単ではない。
C-TRIPは、日本における楽天トラベルと同じようなモデルだが、国が大きいだけにビジネスモデルはこちらのほうが上かも知れない。
同社のことを語ると長くなりそうなので、いつか詳しく取り上げることにしたい。
ビジネスホテルチェーンは、規模がモノを言う世界。
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