<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

日本出張中 大阪~京都編(大阪のタクシー事情、京都の町家ほか)

2011-10-29 | 出張
連載100回記念を挟んだものの、再び日本出張レポートへ。

大阪でタクシーを利用した際に、運転手の方に大阪の景気について尋ねてみた。
筆者は、各地でタクシーに乗車すると、出来るだけ運転手さんに現地の経済状況を尋ねるようにしている。
例えば、「1日の売上げはいくらぐらいか?」とか、「以前と比べて稼ぎは少なくなったか?」等々。。。
こうした聞取り調査は「景気ウォッチャー調査」にも組み込まれているくらいなので、タクシー車内での聞き取りというのは文字通り「生の情報」、「巷に出回っていない情報」を得られる貴重な現場なのだ。
皆さんも実践してみては・・・?

この運転手さんの話で驚かされたのは、当地のタクシー業界の現状。
規制緩和の流れを受けて、当地のタクシー台数は大幅に増えたが、景気低迷による利用者減で市場のパイが縮小。これを受けて、陸運局による行政指導が活発になっているというのだ。

その最たるものが、「1日250km制限」。
縮み行くパイを業界でシェアするため、各運転手は「1日250kmまでしか営業してはならない」という指導が徹底されている。
1kmでもオーバーすると始末書の提出が求められるため、運転手は200kmを過ぎた辺りから「距離」を異常に気にしなければいけない状況に置かれる。
ご承知のとおり、タクシーは「日銭商売」で1日あたり売上げの上下が激しいため、「稼げるときに稼ぐ」が基本なのに、「稼げるときは頭打ち、稼げないときは保証なし」という厳しい状況に置かれている。
これでは、運転手がかわいそうというものではないか。。。

売上げ額についても聞いてみたところ、この制限内で最も効率よく稼いだとしても1日4万円に届かず、悪いときには1日1万円に達しないときもあるとのこと。
しかも、この制限に達すると、残り時間が多くても自宅に帰らざるを得ないという矛盾。もっと何とか出来ないんですかね@@@

また、客待ちタクシーが列を成していた地域では、徹底した客待ち排除の姿勢が強化され、タクシー乗り場以外で客を拾ったことがカメラで撮られると、運転手の40日間営業停止に加え、当該車両にも40日間営業停止という厳罰が科せられる。タクシー運転手にもタクシー会社にも大きな打撃となる措置だ。

こうして考えると、日本も中国と変わらない中央集権国家ですね@@@

そんなこんなで夜遅く、宿泊先のビジネスホテルに到着。
到着して気づいたのだが、このホテル、上海でお付き合いのある神戸の会社のチェーン店。
いやはや、世間は狭いもんです@@@

翌日の朝から夕方までは、中国からの訪問団を連れて、日本企業や先進地域を訪問。予想以上に相手の話をよく聞いて、積極的に議論している。
ガイドさん曰く、「この訪問団は真面目すぎる。今まで担当した中でも一番スケジュールがタイトかも」とのことで、一般的なミッション団はまだまだ物見遊山が多いということが窺える。

京都では、関係者の格別なご配慮を頂き、全員が町家に宿泊。



筆者も何度か京都を訪れているが、町家に宿泊するのはこれが初めて。
うーん、貴重な経験です@@@





ちなみに、宴会での食事はこんな感じ。



仕出しのお料理ですね。
中国人は通常たくさん食べるし、冷たいものを食べる文化じゃないので、物足りなかった様子(カップラーメンを大量に買っていたとの情報も)。
でも、舞妓さんに踊りを披露してもらったり、一緒に写真を撮ったりで、大いに日本文化を体感したようだった。おそらく、日本という国の良いイメージが強烈に焼き付けられたことだろう。

こうした一つ一つの小さな小さな取組みを大事にしていけば、日中関係はもっとよくなるはずだ。確かに政治的、歴史的に難しい話は多いが、そればかり気にしていては未来志向の関係など構築できるはずがない。
いや、もっと素の人間同士で気楽に交流すればいいだけなのだ。

言葉は通じなくても、心は通じ合うことは出来る。
ちょっとカッコつけすぎですかね???

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連載100回記念! 日本と中国「売買の概念」の違い

2011-10-27 | 中国ビジネス
日本に帰国している間に、気がつけば連載100回を突破!



うーん、自分でもビックリですね。
私、基本的に筆不精なほうですから。。。
そういう意味では、これだけ書くネタに困らない国は他にないし、日本人がこれだけたくさん誤解している国もないわけだから、筆も自然に進むのだろう。
自分としてはツイッターの延長みたいな軽い気持ちで始めたし、硬い内容も結構あるので、アクセス数の増加は期待していなかったが、いまでは1日200IP、400PVを超える日が多くなってきた。
このブログを読んでいただいている皆さんに改めて感謝申し上げたい。
また、皆さんの中国観やビジネスに少しでもお役に立っているようであれば、筆者としてはこの上ない喜びだ。
これからも、独断と偏見を交えながら、最高の「中国サイコウ」を目指していきたいと思うので、応援よろしくお願いします!

前置きはさておき、そろそろ本論に。
といっても、今回は自分なりに温めていた題材、「売買の概念」の違い。
いつもながらの持論なので、その点は予めご了承の上で。

筆者は、中国での仕事・生活を通じて、日本人と中国人とでは「売買の概念が違う」と感じている。それはどういうことか・・・?

まず漢字を比較してもらいたい。
日本では「売買」と書くが、中国はその反対で「買売」と書く。

「だから何・・・?」と思うかも知れないが、私には「これって大きな意味がある」ように感じてならない。
だって、漢字の成り立ちって、そんなに単純じゃないでしょ?
そこには歴史的な意味が反映されているはず。

つまり、日本人の感覚では、「売買」というのは「売る人」が先に存在する。
「買う」というのは後から追ってくるわけだ。
なるほど、日本の大企業は供給する側(メーカー等)が主流で、「徹底的に売りまくる」とか「自分では生産せずに売ることに徹する」という企業は少ない。
日本の消費者は、世間で売っているモノの中から人気のあるモノを選んで購入するため、新しいアイデアは常にメーカー側の「消費者の心理を探る」という行為から生まれてくる。

対して中国、「売買」の現場では「買う人」が先に存在することになる。
売る側は、目の前の客を逃さない為に、一刻も早く売る必要に迫られるわけだ。
実際、買う方も買うばかりかというと、そういうわけではない。
人気があるものは買い占めたりして、意図的に価格を吊り上げようと試みたりもする。
中国で生活しているよく分かるが、まさに「一物百価」。
流行しているものは値崩れしないが、人気がなくなればあっという間にタダ同然になるのは日常茶飯事だ。

だから、両国を流通面から比較してもよく分かるが、日本には卸という中間調整機能が存在するが、中国にはこの機能がほとんど存在しない。
批発市場(中国的な卸売市場)というのも存在するが、大抵の場合、一般大衆も販売の対象としている。したがって、小売業者・消費者という区分での販売価格の違いはなく、多い・少ないという分かりやすい(合理的な)区分での価格差しか存在しないのだ。

したがって、そもそもサプライチェーンという概念も違ってくる。
日本企業は「川上から川下へ」の流通チェーンを構築する。
「自社が生産した製品がいかに効率よく市場に流通するか」という視点が最重要課題となる。
だから、物流費は最終価格に組み込まれる経費の一部として、かなりハッキリした形で積み上げられる。

他方、中国においては、市場に低級~高級まで相当な量の製品が流通しているので、自社製品の性能や同種製品の価格帯を考慮して、最終価格が先に決まってくる。
こうなると、利益を一円でも多く確保するためには、物流費は日本以上に「邪魔な経費」として認識され、とにかく安く済ませようという心理が強く働くようになる。だから、中国の物流サービスはなかなか向上しないわけで・・・。

このように考えると、「中国市場攻略にあたって、いかに生活現場からの発想というものが重要か?」というのが分かってくる。
当ブログでも再三取り上げているが、日本企業は中国でもっと市場を勝ち取れるはずだ。「現場で何が求められているのか?」というテーマを探求する精神は、日本企業のお家芸に違いないと愚直に信じたい。

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日本出張中 東京~大阪編

2011-10-25 | 出張
まずは、コリアンタウン新大久保の続報から。



今回、筆者が泊まったホテルはこちら。





典型的なビジネスホテルって感じだけど、3時間貸しも堂々とやっている。
ま、景気悪いですからね、仕方がないかも。
土地柄を反映して、ホテル内のカフェもこんな感じ。



まさに「韓流カフェ」。
定員も韓国人のイケメン風ということもあるのか、結構繁盛している。
ま、男一人だったら入らない店かな。。。

このホテル、どうやら古いビジネスホテルを韓国系資本が買い取って経営している模様。
これも時代を映す鏡か・・・。
こうした事例、これから各地で急増しそうです@@@

前回、コリアンタウンということで紹介したが、このホテルの界隈は・・・





ご覧のとおり、意外とチャイナタウンだったりした。
画像にあるように、中国書籍専門の店や中国資本の食品スーパーが立地。
しかも、時節を反映して、スーパーの店頭には・・・



上海蟹の調理法が貼り出してあった。
この界隈では、一般的なのかな。。。


もっとも、新大久保には韓国、中国を問わず、アジア各国の店が立地していて、ブラブラ歩くだけでも結構面白い。
この雑然とした感じ、個人的には好きですね~。
東京在住の皆さん、一度足を運んでみては如何でしょう?

そして、町の片隅にひっそりと小さな免税店が。



こういう店が、意外と中国人観光客に利用されていたりするらしい。
ある意味、訪日観光客を増やす有力な手段かも・・・。

予断ですが、夜は上海在住の私と本部の人間、北京在住の方の3人が集まり、新宿で食事。不思議な感じです@@@
だって、フツーに考えて、この3人が東京で会うなんてあり得ないですから。

で、食事場所は、ご一緒した方のお薦めで「とんかつ すずや」。
このお店、創業60年以上の老舗で、名物は「とんかつ茶漬け」。
略して「とんちゃ」です。画像は・・・撮り忘れた(すみません)。
結構、クセになる味。こちらにも足を運んでみては・・・?(歌舞伎町です)

今回は、環境関連の仕事で東京→関西→九州と転戦している。
新たな気づいたことや今回耳にしたこと等を綴りたいものの、ちょっと時間に余裕がないので、この辺りの話はもう少し頭を整理した上で・・・ということに。

で、東京での仕事は順調に進み、中国人ご一行はウチのスタッフの導きの下、一路関西へ。
が、、、ウチのスタッフから電話が。
(当然ながら)イヤな予感@@@
中国人の一人が「パソコンをホテルの部屋に忘れたらしい」との連絡。
えーっと・・・
やっぱり私が取りに行かないといかんってこと。。。
いま麹町で、日本橋で会社訪問して新幹線に乗るので、新大久保はちょっと。。。
なんて言えません、トホホ。(中国人なら言うかもね)

そして、新大阪でも大阪事務所の人間と合流。
専ら仕事の話ばかりだが、日本の現状の切なさや出先の悲哀といった話題を共有しつつ・・・。
でも、「後ろばかり見ていてはダメだ!」と改めて気合を入れ直した。
皆さん、ある意味、中国的な楽観主義も取り入れましょう!

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日本出張中 東京編(東方航空機内食など)

2011-10-23 | 出張
最近いいペースでブログ更新を続けていたのに、ホントに忙しくて久しぶりの更新。。。
しかも、昨日から1週間の予定で日本出張なので、今回からしばらくは日本からの発信となります。

では、早速、昨日~今日の状況から。

上海浦東~成田のMU便を利用し、20:30に到着予定。
が、、、例の如く搭乗が始まらず、結局1時間遅れで到着。
やれやれ、もう慣れましたけど。。。

ちなみに、搭乗便の機内食はこんな感じ。



駐在員にはお馴染みな感じで、まあマシなほうだが、日本人旅行者のみなさんはご不満のようで。。。長く住むと、みんな贅沢言わなくなります@@@
ただ、このメニューでいつも思うのだが、デザートのつもりで置いている羊羹ケーキみたいなヤツ、誰も食べてないですから。
なんで誰も食べないようなものを何度も提供するのか、これホントに不思議です。

ふと思ったのは、この機内食が与える印象って、結構大きいだろうなぁってコト。
勿論、この機内食は中国の航空会社が提供している食事であって、中国と言う国が提供しているものではないが、旅行者にとっては「中国のメシはマズイ」という評価に繋がりやすいのは事実だ。
ということで、日中関係改善のためにも、もっとマシな機内食の提供をお願いします!

成田空港に到着したのが21時20分くらいだったので、京成スカイライナー最終便に間に合うようダッシュで移動したのに・・・、ターミナルまでトラムに乗る必要があることが判明。
間に合わないこと、確定。。。
えーっと、成田は東京、いや日本の玄関じゃないの。
もっと利便性の高い空港にすべきでしょ!
「予算の関係もあるだろうけど、こんな空港、アジアじゃ通用しないよ!」と本気で思ってしまった。
その後、そそくさと入国審査を通り過ぎ、荷物を受け取るとリムジンバスがもうすぐ出るとのこと。猛ダッシュ@@@
滑り込みセーフでした。
といっても、東京駅には23時にしか着きませんが。。。

でも、銀座のあたりなどを通っても、23時を過ぎると人影もまばら。
上海などと比べると、寂しいことこの上ない。
筆者は学生時代を東京で過ごしたが、その頃の銀座は遅くまで賑わっていた。
特に新宿などは「不夜城」と言われていたし。。。
無駄遣いと批判されるかも知れないけど、活力ってホントに大事ですよ。
日本の皆さん、もっと無駄遣いしましょう!(半分冗談ですから)

で、宿泊場所はというと、珍しく新大久保。
なぜって、中国からのお客さんのホテルが新大久保だから。
筆者も相当数、東京に出張しているが、新大久保に泊まるのは初めて。
でも、駅周辺は大変賑わっています@@@
何でもコリアンタウンが人気とのことで、ちょっとした観光名所になっている。
うーん、時代は変わるもんです。
韓流、おそるべし。

こんな現象をみると、日本で「華流」なんていうブームが起こると、日中関係も劇的に変化するかもね。
「チャイナタウンがいま人気」なんてことがニュースに。
って、現段階では考えにくいですが・・・。
誰か影響力のある方、この方向で企画、お願いします!

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中国 世間の金融・不動産事情

2011-10-19 | 中国社会学
中国ではいま、ちょっとした預金ブームが起きている。

中国の大手銀行に口座開設していると、銀行から携帯電話の短信(ショートメール)宛てにお知らせメールが送られることがあるが、最近は「特別金利のお知らせ」が目立って増えているのだ。
この特別金利、10万元(約120万円)以上が対象で、1ヶ月という短期でも年利5%、預入期間が長くなればなるほど更に金利が上昇するという破格の内容。
日本では考えられない高金利です@@@
そのため、ウチのマンションのある住人は「このところ、銀行まで預金に出向く毎日でとても忙しい」とのこと。
お金はたくさん持っている人のほうに流れていきますからね~~。

ちなみに外国人の場合、もともと人民元をたくさん保有していないので、高額の両替となるとそんなに割が合わなくなるだろう(今のところ、考えてもいないが・・・)。
ただ、銀行の支店前には胡散臭そうなオヤジが居て、銀行よりもいいレートで両替を持ちかけてくることもあるので、このルートを使えば両替金額の制限もなく、青天井でこのメリットを生かすことができるかも知れないが・・・。
もっとも、海外からの現金持込みには制限があるので、やっぱり何らかの脱法行為をしない限り、外国人がこのメリットの恩恵を享受することは難しいようで。。。

ところで、なぜ急にこんな特別金利が出回ることになったのか・・・?
これは、行き過ぎた不動産投資や世界的な金融不安などが背景にあるとの見方が一般的だ。
簡単に言うと、不動産や株式の投資に奔走していた中小企業の経営が行き詰まり、預金の持出しや債権者の差押さえ、投資資金の引揚げ等が一斉に押し寄せたため、銀行の預金と貸出のバランスが崩れ、多くの銀行で預金不足という事態が発生しているのだ。
こんなに大きな国なのに、経済の流れは極めてシンプルだったりします@@@

とりわけ浙江省温州市は、「温州商人」と呼ばれるほど商魂たくましい経営者が多く、次々に各地の不動産を購入していくことで有名だったが、最近では多数の企業経営者が夜逃げ、自殺するという事態に陥っている。
もともと眼鏡や靴の生産拠点として、中小企業が多数集積していたが、人件費の高騰などもあって投資という「虚業」に邁進した結果、最悪の事態を招くことになってしまった。
こうした事態の背景に、高利貸しの存在が挙げられる。
ただ、その高利貸しの原資には公務員の個人マネーが横行していたというから、これまた現在の中国社会を反映していると言えそうだ。

これを単なる局地的な現象を見るべきなのか、「近い将来を映す鏡」と捉えるべきなのか、見解が分かれるところだろう。

不動産市場にも大きな変化が見受けられる。
9月の上海における不動産売買は前年比で半分程度まで落ち込み、郊外を中心に値下げする物件が続出するなど、ようやく頭打ちの兆しが見られる。
ただ、内環状線の中(都心部)は高止まりの状況が続いており、2・3級都市では相変わらず値上がり傾向が収まっていないこともあって、これまでの不動産価格の抑制政策に大きな変化はなさそうだ。

ウチのスタッフも不動産購入を検討しているが、最近は頭金の比率が上がったり、融資利率が引揚げられたり・・・と融資条件が更に厳しくなっているとのこと。
もともと不動産は高い買い物なので、0.数%の利率上昇によって総支払額で数百万円のアップとなることも珍しくないため、若年サラリーマンにとって、もはや不動産購入は高嶺(値)の花ということか。。。

これも上述したような銀行の預金・貸出バランスが崩れていることも影響しているだろう。
いまの銀行は、極力、貸出を抑制したいでしょうから。。。

ただ、不動産を売る側にとっては、こうした金利高は大いに利用したいと考えるのは当たり前で、「頭金を3分の1ではなく、3分の2まで増やしてくれれば、売却代金を5万元(約60万円)値引きしてもいい」と言う売主もいるらしい。
ま、大金を預けておけば短期間で回収できますから@@@

多くの市民が「今の不動産価格は異常なほど高い」と回答しつつ、投資対象としては相変わらず不動産が首位となっているのをみると、社会全体としては「まだまだ不動産価格は上昇する」というコンセンサスが出来上がっているようにも感じる。

「不動産バブルはいつ弾けるのか?」、それは誰にも分からないが、ただひとつ言えるのは、こうした投資一辺倒は「実業」にあらず、いつかは「虚業」に帰するということではなかろうか。
それは、リーマンショックでも証明されたことでもあるが・・・。

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