<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

南京出張レポート 2(中山陵)

2012-03-25 | 出張

前回に引き続き、南京出張のレポート。

筆者、南京を訪れるのは3回目だが、前2回は全て開発区に直行直帰で、南京の市街地に出たのは今回が初めて。
というような状況もあって、今回は南京の方にご案内してもらって、中山陵へ。

この中山陵、孫文のお墓のことです。
孫文の本名は「孫中山」ですからね。
ちなみに、この中山という名称は色んな都市の地名や道路名にもなっていますから、孫文の影響力が窺われるというものです。

市内から少し離れているので、車に揺られること30分。
駐車場に到着しました。
まず目に入ってきたのは・・・



国内団体ツアーの皆さんです。
ツアー客が帽子をかぶるなんて、もう日本ではあまり見なくなった光景ですね。
やはり田舎からのツアーなんでしょう。

さらに歩いていくと・・・





何やら偉い人が乗りそうな車が停車中。
それにしても、関係者がちょっとコワ面ですね。
マフィアかと思ってしまいます@@@


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この駐車場から1人10元の電気自動車に乗って入口まで移動。
以前は近くまで車で行けたそうです。
この辺りも車の急増に原因がありそうですね。
ちなみに乗り場付近は、売る気が見られない売店など昔ながらの風景。



入口に至るまでの参道?は土産物店などが軒を連ねている。



それにしても、孫文の墓で毛沢東というのは、ちょっと違和感が。。。



入口に近づいても、相変わらず団体客のオンパレードです。



平日なんですけどね・・・たくさん人がいます。
休日の状況が思いやられるような。。。



この孫文の墓、ひたすら歩かされます。
まず長い階段に向かうまでの道のりも、ひたすらまっすぐ。



何か革命的な意味合いがあるんでしょう。

ちなみに、この入口に設置されているゲート。



両端の幅が11m、真ん中が12mに設定されているのは、孫文の誕生日である11月12日にちなんでのことらしい。
こういうことには仕事が細かいですね。。。


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そして、いよいよ階段をのぼることに。



息を切らしながら、何とか山頂に近づくと三民運動の文字が。





「民族」「民主」「民権」ですね。

ここで献花する人もたくさんいるようです。



当然ながら、ここでも商売人が発生するわけで・・・



中国人はホントに商売がうまいですから。

中に入ると、孫文の白い像が目に入ってきます。



往時の状況をしのびつつ。。。
天井には、当時の国民党のシンボルマークが。



孫文は、中国における民主国家樹立の立役者であると同時に、共産党の宿敵である国民党の創始者ですからね。
ここの扱いが難しいところでしょう。

この山頂から臨む景色は、とにかく絶景ですね。





孫文が死去する前に、ここを陵墓とするように希望したという逸話が頷けます。

ちなみに、この景色、上まで登ってもあまり下のほうまでは見えないように設計されているとのこと。
これには「上から民衆を見下すことをなくす」という意味が込められているようです。
いまは「貧富の差」が問題になっているので、「あまり下の民衆のことを見ていてもキリがない」という意味に取って替わっているのかも・・・と思ったりするのは筆者だけ???

もっと奥まで入れたようですが、筆者たちが行った時には門は閉じたまま。
こんなときは・・・ 



双眼鏡のようなものを覗くと中の映像が流れているようです。
1回5元くらいだったような(記憶不明瞭)。
必要かどうかは別として、観光地にも積極的にハイテクを導入しようとするのは中国人らしい発想だと思います。

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南京出張レポート 1(南京水遊城と南京料理)

2012-03-22 | 出張

気がつくと、久々の出張レポート編。
国内出張は随分たくさんこなしているんですけどね。
ま、仕事ばかりのときは、レポートしても面白くない内容なので。。。

今回は、何かと物議を醸している「南京」。
いや、別に意識して出張したワケではないので、その点は誤解のないように。

今回は「商会」という民営の商工会議所のような団体と協議を行ってきた。
なかなか良い雰囲気でしたね。
担当者も日本好きのようなので、今後の関係進展が楽しみです。

さて、福岡の人間で「南京」と言えば・・・



そう、南京版キャナルシティ「南京水遊城(アクアシティ南京)」です。
筆者も訪れたいと思っていましたが、2年半経ってようやく来ることができました。。。
なんだ、またパクリじゃねぇか!?って声が聞こえてきそうですが、コレ、日本でキャナルシティを運営している福岡地所が手がけた正真正銘の兄弟施設。
もっとも、巷では「福岡地所はキチンとお金をもらえていない」などという噂も耳にするが、真偽の程は定かではない。

この南京水遊城、南京の観光名所である夫人廟(孔子をまつる廟)に隣接して建設されており、施設の大きさは本家の7割ほど。いまは第2キャナルが出来たので、もっと本家のほうが大きいということになる。

実際に中を歩いてみると・・・









当たり前ですが、ホントにキャナルシティそっくりです@@@
そして、フロア図の表示まで本家とほとんど同じ。



ある意味、徹底しています。


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ちなみに上を見上げてみると・・・



屋根が螺旋状になっています。
これは、北九州市小倉にあるリバーウォークにそっくり。

テナントのほうは、「H&M」などの衣料品や飲食店など200を越える店舗が軒を連ねる。ま、これもキャナルと同じですね。

こちらで買うものは無いので、比較的ざっと見たら、そそくさと昼食へ。
南京の方に案内していただいたので、ホントに言われるがままの状態。

連れて行かれたレストランは上品でオシャレな感じ。
でも、値段もそこまで高くない様子。
南京料理の一部を紹介すると・・・





こちらは鶏料理。塩味が効いていますが、なかなか美味でしたね。
ちなみに、北京ダックならぬ南京ダックもあるとのこと。。。


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そのほか、魚料理はこんな感じ。



フランス料理のような盛り付けですね。



これは牛蒡料理。脂っこさは微塵もありません。
そのほかの料理も上品な盛り付け、味付けで、上海でもなかなか見つからないかなぁ・・・というようなレベルでしたね。





日本人にとっては、とかく「南京事件」のイメージが強い南京ですが、私たちが想像している以上に発展を続けている街ですね。
南京市は産業が集積した江蘇省の省都。
日中双方が協調しながら、未来志向の関係を構築していきたいものだとつくづく感じた。

次回に続く。。。

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西友での中国産米の販売を駐在員的視点で考える

2012-03-18 | 中国ビジネス

今回はちょっと時間が経ったネタを取り上げたい。
それは、西友の中国産米の販売開始。



西友が扱うのは中国東北部の吉林省産で、国産米と同じジャポニカ種。
中国東北部は、中国国内でも有数の穀倉地帯。
特に吉林省や遼寧省が多いですね。

価格のほうは・・・というと、5kgで1,299円(約100人民元)。
低価格の国産米より2割以上安い価格なんだそうだ。

西友は、中国産米の発売理由を「東日本大震災後に国産米が高騰し、低価格帯の商品が品薄のため」と説明しているが、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉など、貿易自由化の流れを踏まえての対応であることは間違いないだろう。

他の大手スーパーが「外国産米を扱う予定はない(イオン)」と話すなど、至って静観の構えの中、なぜ西友だけがこうした動きに出たのか?
これは、おそらく親会社となっているウォルマートの判断が影響している可能性が高いだろう。
ウォルマートは、言わずと知れた「国際的なハイパースーパーマーケット」。
日本のスパーマーケットが日本の消費者心理に縛られる中、他社に先駆けて先手を打ったと見て間違いなかろう。


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では、実際のところ、この中国産米は日本で受け入れられるのか・・・?
発表後、早くもネット上では賛否の声が交錯しているようですね。
まあ、日本の消費者にはあの餃子事件の残像が未だ消えていないでしょうから。。。

ただ、日本の食材を見渡してみると、意外なほど中国産の食材が増えていることに皆さんはお気づきでしょうか?
例えば、震災の影響で品薄になったワカメなどはいち早く大連産に切り替わったりしていますし、意外なことにうどん等は「国産小麦使用」と謳っていない限り、原料の小麦粉は中国産になっていたりしています。これ、蕎麦粉も同様のようです。。。

こうやって考えると、米だけ例外として考えるのは無理があるのかも知れません。
勿論、米は主食で毎日口にするものだから・・・という論理も理解できるが、そもそも日本で作っている米も「無農薬」で栽培するのは極めて難しいワケなので、日本の技術をしっかり入れれば日本の消費者に十分受け入れられる可能性がありそうだ。
筆者個人としては、日本の米農家の皆さんに頑張ってもらいたいところだが・・・。


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中国で暮らす私たちは、選択の余地なく「中国産米」を食べるしかありません。
だって、日本から輸入した米なんて高すぎて買えませんから・・・。
ちなみに、新潟魚沼産のコシヒカリは、2kgで298元(約3,800円)です。
毎日食べられなくなってしまいます。。。

じゃあ、どんな米を食べているのか・・・。
中国の一般庶民は10kgで50元(約620円)くらいの米を食べていますね。
でも、コレ、すぐパサパサになるし、ニオイも独特の臭みがあるので、世界一おいしいと言われる米を食べ続けている日本人にはちょっと無理なレベルの代物。。。
ということで、前述のとおり、日本の技術を導入した無農薬栽培(と謳ってある)お米を購入する家庭がほとんど。
コレ、5kgで110元(約1,400円)なので、さっきの西友のお米よりも高いということになりますね。。。
味のほうは・・・まあ悪くないです。
というか、他に選択の余地も無いんですけどね。。。

中国産の米が日本の消費者に受け入れられるのか・・・?
これは他の食材輸入にも大きく影響を与える問題ですからね。
今後も注意深くウォッチしていきたいと思います。

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SHARP(シャープ)の今後を勝手に占う

2012-03-16 | 中国ビジネス


ただいま西安出張中。
今回は機械・装置関係の展示会に出展するための出張。
この模様については、後日改めてということで・・・。
今日は雨が降ったせいもあって、とても寒かったですね。

さて、本題へ。
今回は、社長交代を発表したシャープを取り上げたい。
総合家電メーカーの不振ぶりは既に取り上げたとおりだが、同社もご他聞に漏れず絶不調。
2012年3月期決算では過去最大の2900億円もの赤字を見込み、3年ぶりの定昇凍結を労組に打診するなど、その状況は極めて厳しい。
ここまで追い込まれた理由はどこにあるのか・・・?
勿論、急ピッチで進んだ円高が同社の業績を圧迫したのは事実だが、そのような日本の企業全体が影響を受けている要因だけでここまでの赤字になるはずはない。
やはり、どこかに経営判断のズレがあったと言わざるを得ないだろう。


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シャープといえば「液晶パネル」。
だが皮肉なことに、この液晶がシャープの足を引っ張る形になっている。
最大の要因は、過剰生産能力。
リーマンショック後のエコポイント創設、地デジ対応によって発生した特需が影響して、需要予測を読み間違えたというのが実際のところ。
同社に限らず、「国内需要がまさかここまで落ち込むとは・・・」というのが本音だろう。言い換えれば、景気刺激のためのカンフル剤の副作用はここまで大きいのだ(人間と一緒で急激に無理をすると、どこかに歪みが生じるワケで・・・)。
実際、エコポイント適用時よりも終了後のほうがTV購入価格が安くなったとの報道がなされているのを見ると、需給関係がいかに大事かを思い知らされる(筆者は中国に居るので無関係だったが)。

もうひとつの読み違えは、新興市場でのシェア確保。
同社の液晶技術の高さは誰もが認めるところだが、中国をはじめとする新興市場で実際に消費者が購入するか・・・というと、これは残念ながら別問題。
なぜなら、同じように中国版エコポイント制度が創設されたため、大部分の中国の消費者は中国製TV購入に走ったのである。
もっと分かりやすく言えば、国民の税金を使って景気刺激策を展開するんだから、国内企業に重点を置いた制度を創設するのは当たり前ですよね。
しかも、折りしも中国はハイテク産業振興が大流行。
液晶パネル工場の新設ラッシュが続き、2012年中に供給過多になるのは確実と言われる状況にある。こうした状況の背景には、優良産業を育成したい地方政府や金融機関の思惑があるものと推測される。


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加えて、同社は2013年9月に2000億円もの転換社債(CB)の償還が待ち受けており、資金調達も待ったなしの状況。
本業が上向かない中、これほど巨額の資金を調達するのは簡単ではない。
いま金融市場では同社の増資に対する懸念が高まっている。

ここからは表題のとおり、筆者の勝手な憶測なので、ここはご理解頂きたい。
仮に増資となった場合、当然ながら引受け先が必要となる。
同社は旧三和系に属するが、現下の経済情勢で銀行が積極的に支援に回るという状況は考えにくいだろう。
もっとも、現時点ではキャッシュフローに問題がないため、増資を行わないという択肢もあるが、ここで問題になってくるのが「今後の成長戦略」。
同社は第10世代と呼ばれる大型液晶パネルの生産技術を有しているが、これが最大限生かされるのは大型TVの需要拡大。
だが、世界的に景気が不透明な中で大幅に需要が増えるとは考えにくい。
液晶技術を生かした製品以外の領域はいかにも小粒で、逆転満塁ホームランを期待できるような状況にない。
つまり、液晶の浮沈に同社の命運はかかっていると言っても過言ではないだろう。

かつて「目のつけどころがシャープでしょ」というキャッチコピーが一世を風靡したように「小回りの利く経営」が特徴だった同社。
現在は皮肉にも過大な生産設備が経営のシャープさを減退させる結果となっている。

同社に限らず、景気拡大局面の終盤に「減益」を見込むのは勇気の要ることだ。
「弱腰だ」との批判を浴びたり、株価が下落したりといった危険性が高いのも事実。
しかし、企業も人間と一緒で「波」があるもの。
毎年、売上げや利益を伸ばしていくことが究極の理想ではあるが、ときには需要や外的要因を冷静に分析した上で短期的な売上げ減少を見込むといった「小さな我慢」も必要ではないか・・・?
こうした「小さな我慢」を怠り、「安易な強気」に走ることほど「大きな怪我」に繋がりかねないということを改めて認識すべきだろう。

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【祝!!5万IP突破】投資先としての中国を再考する

2012-03-13 | 中国ビジネス

ここ10日ほど公私ともに忙しく、ブログ更新がままならず・・・。
こんなに更新できなかったのは久しぶりですね、面目ない。。。
先週は仕事で日本に戻ったりしていたので。。。

そして、気が付くと5万IPを達成していました!
単純に言うと、のべ5万人以上の方にご覧いただいたということですね。
改めて読者の皆様に感謝、感謝です。
これからも応援、よろしくお願いいたします。

さて、今回はその日本出張時の話題からピックアップ。
筆者、大した身分でもないが、駐在員という立場からセミナーの講師を務めることに。正直言って、あまり喋りは得意ではないのですが。。。

今回は、ある国家級の開発区と共同で「中国への投資誘致」がテーマ。
筆者が担当したのは、「中国マクロ経済及び上海・華東地域経済の状況と同地域の優位性」について。
ちょっと堅苦しいですね。。。
簡単に言えば、第三者的な視点でこの開発区の優位性を語るといった感じ。


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筆者も普段はあまり経済関連指標をじっくり見ることがないので、こういった機会は後で考えると自分にとっても意義深いもの。
ホントは常に注意してウォッチしておく必要があるんですけどね・・・。

今回、指標や予測に目を通していて、改めて実感したのは「日本と中国の経済成長力の差」。
これは、もはやどうしようもない域にまで達していますね。
例えば、両国の現時点での経済予測をインプットすると、わずか5年後には「中国のGDPは日本の約1.5倍」、10年後には「ほぼ2倍」、そして2025年には「中国が米国を抜く」ということに。
しかも、コレ、人民元の切上げを考慮していないので、実際はさらに前倒しになる可能性が高い。
どこかの国のメディアは、もう少し現実を正しく伝える必要があるような。。。


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そんな中、いま日本では「ミャンマー」がにわかに脚光を浴びている。
メディア曰く、「民主主義的な政権が樹立され、経済制裁が解除される機運が高まっている」ことが背景とのこと。
まあ、この類の話は歴史的に繰り返されてきたところですね。

対して中国は・・・と言えば、人件費の高騰、貧富差の拡大、民主化運動の拡大や不動産バブルの崩壊懸念といったネガティブな報道が目白押し。
こういった報道自体を全否定する必要はないが、翻って真実を伝えるという観点に立てば、もっとデータに基づいた客観的な論評もあわせて行っていくべきだろう。

筆者が今回のセミナーの中で強く言及したのは、「投資を考える上での視点」。
とかく日本では、現在のミャンマーブームなど、一時の流行に流されるように投資先を決める経営者が少なくない。
ただ、冷静に考え直してほしいのだが、そもそも現下の報道がなされる前から同国に注目していた経営者がどの程度いたのだろうか・・・?
そういった状況の中で、いまから調査していつ頃の投資を目指して動くのか・・・?
筆者には謎としか言いようがない。

筆者もミャンマーを取り上げた報道番組を見たが、クリントン国務長官が同国を訪問したというだけで土地の価格が4~5倍になったと言う。
これをバブルと言わず、何をバブルというのだろうか・・・?
人件費は安いかも知れないが、数年後には2倍、3倍となっていく可能性だって否定できないのではないだろうか・・・?

中国経済が発展を続ける中、様々な問題を抱えているのは周知のとおりだ。
ただ、現実に長期間にわたって10%近い成長を続けている国なんて、世界中見渡しても中国以外にないというのも事実。
そして、2010年のGDPは、1980年と比べて80倍以上にまで達しているというのは凄まじいことである(1980年の数値が低すぎるという見方も出来るが・・・)。

中国では一貫してコスト高への対応を求められるワケだが、成功している企業はこれを補って余りあるだけの利益を上げている。
業績を伸ばしている企業関係者の話では、「中国経済は右肩上がりなので、苦労する部分も多々あるが、中国政府は経済成長とインフレ抑制のバランスをとる必要があるため、結果的に成長率がほぼ一定になる。これは中長期的な経営から考えると、他の国よりも事業計画が立てやすいという面もある」とのこと。

つまり、この国は勝ち組と負け組がハッキリ区別される市場であって、勝ち組企業は「経済成長」というプラス面のメリットを最大限享受しようと努力しているのだ。
日本企業にとって、中国に限らず、日本以外の国は全てアウェーでの戦い。
ここではむしろ有利なことを探すほうが難しいのが現状だ。
こうした状況の中で、国全体のGDP成長率や賃金上昇率の数値を上回る売上げの伸びを達成しようとがむしゃらに努力する企業でないと、早晩この国ではライバル他社に淘汰されてしまうだろう。

いま一度、冷静に考えてみたい。
これだけ近い距離で、これだけ文化や気候、食事などが似通っていて、しかも自国よりもコストが安く、巨大な市場を抱えている国は他にあるだろうか・・・?
時流に左右されたり、デメリットをあげつらったりする前に、真正面から状況を捉え、自分の足元から「投資・ビジネス展開」を考えることが極めて重要だと筆者は考える。

投資先というのは、最終的な結果に過ぎない。
「どの国に投資するか?」という観点から考え始めるのはナンセンスだ。
どの国を活用した生産モデルを構築するのか・・・、これをあらゆる角度から検証していく作業のほうがむしろ重要なはずだ。
そう考えると、一部のコンサルなどにFS調査を委ねるべきではなく、多少の苦労を厭わず、自分の力で検証を重ねるべきだろう。
自社の未来は自分で描くしかないのだから。。。

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