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平成29年(2017)神戸港の貿易額

2018年02月28日 06時13分24秒 | 神戸情報
神戸税関は2018年1月24日、平成29年分神戸税関貿易概況(速報)を発表
公開しました。

データは下記サイトでPDFとエクセルでダウンロード出来ます。
 http://www.customs.go.jp/kobe/boueki/00boueki_top.htm

本ブログでは上記のデータを利用して平成29年(2017年)神戸港の貿易実績の
概況を整理してみました。

1.神戸港年別貿易額(輸出+輸入)



上のグラフは神戸港年別貿易額(輸出+輸入)の推移をみて見ました。

2017年の輸出と輸入をあわせた総額は8兆8663億円で一昨年を8554億円、
率にして10.7%上回った。これは平成に入って3番目に高い水準である。

1番は平成19年(2007)の9兆2,211億円
2番は平成20年(2008)の9兆1,804億円

2.神戸港の輸出(品目別)


上のグラフは神戸港の品目別の輸出金額と内訳%を示したものです。
総額で5兆6315億と2016年より5214億円、率にして10.2%増えた。


上の写真は神戸港輸出品目別表(拡大)


上の表は神戸港からの輸出の動向を見たものです。

7.電気機器の中の電池が1,839億円で対前年比596億円、48%増であった。
特に米国向けのリチウム電池が好調で729億円増加しました。

また、6.一般機械の中の原動機は2,716億円で対前年比432億円、21%増であった。
特にフランス向けのディーゼルエンジンが好調で対前年156億円増加した。

3.神戸港の輸入(品目別)

上のグラフは神戸港の品目別の輸入金額と内訳%を示したものです。
総額で3兆2348億円と一昨年より3340億円、率にして11.5%増えた。


上の写真は神戸港輸入品目別表(拡大)


上の表は神戸港からの輸入の動向を見たものです。

イタリアからの加熱式たばこを含むたばこや、スウェーデンなどからの医薬品が
過去最高額を記録した。

4.神戸港の主要地域別貿易額

輸出+輸入の総額で主要地域別貿易額を見てみると

 アジア 5兆53億円 (内 中国2兆1,026億円)
 米国  1兆4,226億円
 EU   1兆2,856億円

 その他(中南米3,539億円、中東欧・ロシア2,368億円、中東1,854億円、
     アフリカ 1,054億円、オーストラリア1,012億円)

5.主要港との貿易額比較

 輸出+輸入の総額ベースで比較すると
         金額        全国比
  成田空港  23兆3,984億円   15.2%
  東京港   17兆5,566億円   11.4%
  名古屋港  16兆6,053億円   10.5%
  横浜港   11兆3,086億円   7.4%
  関西空港   9兆5,824億円   6.2%
  神戸港    8兆8,663億円   5.8%
  大阪港    8兆4,278億円   5.5%
  中部空港   1兆8,803億円   1.2%

神戸港のコンテナ取扱量は1980年代にはニュヨーク、ロッテルダムに続き世界3位
であったが1995年の阪神淡路大震災の影響もあり2012年時点で世界52位と地盤沈下
が著しい。どのような戦略で今後活性化させていくか知恵を出し未来ビジョンを
早急に立て実行していく必要がある。

国内でも上記のとおり東京港、名古屋港、横浜港に続き4位の状態にある。

140周年の時にターミナルレポート社の稲垣哲社長が未来のビジョンを
語られています。(下記サイト)

 http://www.ymf.or.jp/wp-content/themes/yamagata/images/56_3.pdf

6.神戸港への船舶入港状況
  6,653隻
   

7.神戸港の歩み

神戸港の歩みについても簡単に触れておきます。赤字は開港以降
  

 奈良時代(710-784) 行基が大輪田泊を修復
 812年        大輪田泊を修復
 914年        三善清行大輪田泊の修築を提言
 947年        大輪田泊を修築するために「造輪田使」を任命
 1173年       平清盛が大輪田泊に兵庫島(経ケ島)を築き日宋貿易を行う
 1196年       僧重源が兵庫島(経ケ島)を修復
 1338年       興福寺が兵庫南関での関銭の徴収が認められる
 1401年       日明貿易の拠点 兵庫島に足利義満が高麗船を見る
 1445年       東大寺「兵庫北関入船納帳」で約2.000隻が兵庫津に入船
 1596年       慶長の大地震で兵庫津が壊滅的な被害を受ける
 1619年(元和5年)  菱垣廻船の大坂・兵庫・江戸の航路開設
 1799年       高田屋嘉兵衛がエトロフ航路を開く 北前船の隆盛
 1855年       網屋吉兵衛が神戸村に船たで場を設置
 1858年       日米修好通商条約 兵庫が開港場に指定
 1864年       勝海舟が神戸海軍操練所を開設
 1868年 明治元年  兵庫港が開港
 1874年 明治7年   兵庫新川運河工事始まる
 1887年 明治20年  兵庫造船所が川崎造船所に払い下げ
 1892年 明治25年  勅命により「神戸港」となる
 1899年 明治32年  兵庫運河竣工
 1905年 明治38年  神戸三菱造船所開設
 1907年 明治40年  神戸港第1期修築工事着工(大正11年(1922)完成)


上の写真は大正12年(1923)頃の神戸港
出典:開港100年記念誌 Page23より

 1923年 大正12年 神戸港が国の重要港湾に指定
 1924年 大正13年 神戸港開港港則改正により神戸港の港境界拡張(3月)
          第1防波堤(大正13年竣工)
          神戸海洋気象台設置(4月)
 1930年 昭和5年  神戸港が貿易額全国首位となる
 1932年 昭和7年  神戸港の突堤の名称変更(西から起算に変更)
       
 1933年 昭和8年  兵庫突堤完成(11月)
 1934年 昭和9年  第2防波堤(昭和9年竣工)
 1935年 昭和10年  中突堤が完成(3月)
           第3防波堤(昭和10年竣工)
 1936年 昭和11年 神戸港出入港船舶数最高(54,145隻、9,860万トン)
           新港No.5~No.6突堤(昭和11年竣工)
 1937年 昭和12年 和田岬防波堤(昭和12年竣工)
          国産波止場(昭和12年竣工)
 1938年 昭和13年 第4仮防波堤(昭和13年竣工)
 1939年 昭和14年 神戸港第2期修築全工事が完成(5月)
 1940年 昭和15年 東部内国貿易地帯造成(昭和15年竣工)

上の写真は昭和15年(1940)頃の神戸港
出典:開港100年記念誌 Page23より

 1948年 昭和23年 民間貿易再開許可される(8月)
 1950年 昭和25年 港湾法公布施行(5月)
          第5管区海上保安本部設置(6月)
 1951年 昭和26年 神戸市が神戸港の港湾管理者となる(4月)
          神戸港が特定重要港湾に指定(9月)
 1952年 昭和27年 灘埠頭が完成(5月)
          第1回国際港湾会議が神戸で開催(10月)
          第7突堤着工(12月)
 1954年 昭和29年 東部埋立工事はじまる(3月)
          第8突堤(西)着工(4月)
 1955年 昭和30年 外国貿易量戦前のレベルを越す
 1956年 昭和31年 第7突堤サイロ完成(5月) 
 1957年 昭和32年 西部海面埋立工事はじまる(4月)



上の写真は昭和34年(1959)頃の神戸港
出典:開港100年記念誌 Page45より

 1959年 昭和34年 摩耶埠頭に着工(10月)
 1963年 昭和38年 神戸港開港90周年記念事業神戸ポートタワーが完成
 1965年 昭和40年 兵庫第3突堤完成(10月)
 1966年 昭和41年 ポートアイランド着工(4月)昭和56年完成
 1967年 昭和42年 摩耶埠頭埋立完成(3月)
          開港100年祭挙行
 1968年 昭和43年 日本郵船/昭和海運 フルコンテナ船「箱根丸」摩耶埠頭に
      在来船で5日かかるところを24時間でコンテナ301本を積み込み 
 1970年 昭和45年 ポートターミナル、神戸大橋竣工
 1972年 昭和47年 六甲アイランド着工 平成4年完成
 1975年 昭和50年 六甲大橋(昭和55年一部開通)
 1981年 昭和56年 ポートアイランド完成を記念して「ポートピア’81」開催
          (財)神戸港埠頭公社設立
 1987年 昭和62年 摩耶ふ頭再開発着工(平成3年供用開始)
          ポートアイランド(第2期)着工
 1989年 平成元年 兵庫突堤再開発着手(平成5年第2・3突堤間埋立完了)
 1998年 平成10年 六甲アイランド南事業着工
 1999年 平成11年 空港島埋立工事着工
 2002年 平成14年 ポートアイランド(第2期)コンテナバースPC13供用開始
 2003年 平成15年 ポートアイランド(第2期)コンテナバースPC18供用開始
 2004年 平成16年 スーパー中枢港湾に「阪神港(神戸港、大阪港)」で指定
 2006年 平成18年 神戸空港開港
 2010年 平成22年 阪神港が「国際コンテナ戦略港湾」として選定 
 2012年 平成24年 神戸港埠頭㈱が特例港湾運営会社に指定 



上の写真は最近の神戸港。

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