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ちあの散歩道

輝いてアラカンヌ☆ありがとうの言葉を添えて暮らしのドアをそっと開けると今日も豊かな感動と新しい気づきが待っています。

遊び心にワクワク

2007年06月02日 | モノ・雑貨・道具

(写真は「ワイン家のものづくり展」より)

「ワイン家のものづくり展」で私が買ったお皿は今日の写真の奥に立てかけている2枚です。
最初この作品を観たとき、私はこれは壁面を飾る「飾り物」かと思いました。ところが、手にとって顔のようにも見える側を下にして平らにしてみると、何とこれはお皿でした。見えている部分はお皿の脚の部分だったのです。この脚の部分は一枚一枚みんな違いました。テーブルの上で実用にお皿を使うとしたらこの脚の部分は当然隠れてしまい、低い台の付いたシンプルな白いお皿にしか見えません。

日本人は羽裏などに表地とは違った意表の突く模様を配して粋を満喫していたわけですが、器の後ろにこんな遊び心を施したものが日本にもあったのかどうか知りません。
イエルカさんはチェコ人ですが、イエルカさんの創作器は、チェコの風土と日本の風土がうまくミックスされた中から生み出されているのではと思いました。
モダンでシンプルでそぎ落とされたシャープさも併せ持ち、それに加味されたダイナミカルな佇まいがずっとずっと心に残ります。私は勝手に「後引く器」と名付けています。
この白い器の上にどんな料理を盛りつけたらいいのかしらと現在思案中です。
おつまみをちょこちょことそんな感じでしょうか。




小さなリネンのテーブルクロス

2007年04月23日 | モノ・雑貨・道具

オークションで落札した小さなリネンのテーブルクロスが今日イギリスから届きました。
海外から送られてくるものを落札したのは今回が初めてでしたが、値段も1300円+送料350円と思いのほか安かったので、ダメモトの気分で入札したら落札できました。
オークションには様々なトラブルもたくさん報告されており、今回の品物は海外からということもあり少し心配していましたが、1週間もかからずに無事に手許に届きました。
可愛いパッケージを開いてみると、想像していたよりもはるかに上質の状態のいいホワイトリネンのクロスが入っていて正直びっくりし、感動しました。
すぐに送り主にメールで私の感謝の思いを伝えました。

落札するときから使い道を決めていた小窓に、カーテン代わりに下げてみたらいい雰囲気になりました。白いクロスの周りに白い綿レースで幾重にも縁取りされたシンプルゴージャスな窓辺が出来上がりました。写真の布の周りが透けて見える部分は幾重にもレースが編まれ縁取りされています。
これも中古品で、裏には赤い縫い糸でイニシャルが入れられていてこのイニシャルの美しさにも惚れ惚れしました。大切にしたいモノがまたひとつ増えました。


首から下げるメガネケース

2007年03月21日 | モノ・雑貨・道具

今日は、毎月1回行われている「鞄JIRO」での“革あそび教室”の日でした。

最初に作った作品はパスカード、次がベルト、そして今回は「首から下げるメガネケース」です。
映画を観るときやモノを正確に見たいとき以外はいまだにほとんどメガネをかけるということはありません。疲れた時などかなり老眼が進んで来たかしら?と思うこともありますが、新聞や読書には特に裸眼のままで不都合はありません。
しかし、近場を見たり遠くを見たりでメガネをかけたり外したりを頻繁に行うこともあり、何となく使い勝手の悪い思いをしていました。

今日完成した作品は、首からペンダントを下げるようにぶら下げ、メガネが出し入れ自由のメガネケースです。
横に一本赤いステッチを利かせた以外はシンプルなデザインのメガネケースを作りました。ステッチはミシンではなくすべて手縫いで、100%満足できるものが出来上がりました。JIRO先生のおかげです。
これから外出の折には、わたしの首にはペンダントやネックレスではなくこのメガネケースがぶら下がっていることでしょう。実用とお洒落が同時に出来て楽しみです。



小さなモノたち

2007年03月05日 | モノ・雑貨・道具

何に使うかも明確にならないままに買い求めた小さなモノたち。
前にあるギザギザのついたお皿のようなものは、大きい方で7㎝×5㎝位。きっと灰皿か何かに使ったのでしょうか。二つともひっくり返すとハリネズミの形に出来ているのも面白いです。(いずれも鉄製)
奥の写真のとっての付いているものはクッキーか何かの型を押すためのものらしい。いずれも小さな小さなモノたちです。
神楽坂にあったカフェからのもので、お店に飾られていたものか、それとも実際に使われていたものか、カフェ閉店に伴い西千葉の画廊でオブジェのようにディスプレイされていたのを買いました。

使う当てもないけれど、使い込まれて錆が出ている風格のあるモノに一気にサイフの紐がゆるみました。といっても、この3点で2000円也はお買い得と言っていいでしょう。部屋の棚の上にでも飾って楽しみましょう。

今日は風が強くどんよりとした曇り日だったけれど暖かい一日でした。
今年になって日々体と心を緩めることを主眼に置いていたら、まるでデトックスが始まったかのように腰痛や口角炎など今までになかった現象が……。体って本当に精神とうまくつながっているのですね。まずは“毒だし”の毎日です。
頑張って輝いて生きるのも大切ですが、ときには頑張らなくてしょぼしょぼとマイペースで誰にも媚びずもちろん自分にも媚びずにボーッと過ごすことも悪いことではなさそうです。

ピカピカ光るものよりも錆び付いてどこか油が切れたようにギクシャクするモノたちに惹かれるのもそんな理由からなのでしょうか……。今に始まったことではありませんが。




山椒のすりこぎ

2007年03月04日 | モノ・雑貨・道具

友人が山で見つけた山椒の木ですりこぎを作ってくれました。
山椒のすりこぎはずっと欲しかったものなのでうれしい。
これまではあまりすり鉢を使うことも無く過ごして来ましたが、これからはすり鉢を使う料理も増やして行きたいと思います。

山椒のすりこぎは、「一生どころか三生持つ」と言われてもいるそうで、何よりすりおろしたときに山椒の香りがほのかにするとか。それと、山椒の中に含まれている解毒成分がすりおろすことにより働き、健康にもいいようです。

こんなものを山の中で見つけることが出来る暮らしにも憧れてしまいます。
しかしそれは山の中を知り尽くしていればこそで、憧れはしても、わたしが山に入ってもきっと何も収穫できるものはないでしょう。
とても貴重なものをもらったわたしは、せめてそれを死蔵させることのないように使いこなすことぐらいしか出来ません。
そして、ときどき、山の気をもらいに山歩きをしたいなと思うくらいです。

それにしても、何を作るにしてもモノを作る人たちを心底尊敬し、作れるモノを持っている人たちをうらやましく思います。



白いリネンのベッドカバー

2007年02月05日 | モノ・雑貨・道具

どちらかというと、白いものが好きである。白いモノに囲まれたいと思う。
花も白い花がいい。

暮れに白いリネンのベッドカバーを買った。
今日の写真の冬の白バラの花びらのような真っ白いリネン。
フランス製のアンティークで、四隅の端のヘッドの部分8㎝位のところに1cmほどの水玉模様のサテンステッチがこれも白い糸で2㎝置き位に4段施されている。白い糸で刺されたイニシャルも入っていて、このイニシャルの文字の優雅さでフランス製だと判るという。嫁入り道具に持って行ったものではないかということである。1920年代~1940年代くらいのモノらしい。

大振りのたっぷりとした白布で、シミ一つないこの布が気に入って買った。
ベッドカバーにもカーテンにもなり、畳んでアトランダムにドアや衝立にぶらさげるのもいい感じがして、思い切って買った。
今、しみじみとこの布を眺めながら、買ってよかった!!と心底思う。
別に用途も定まらないままに眺めるだけの、平織りのシンプルな布だけれど、眺めているだけで心が豊かになる。主張のない白いだけのしかし豊かさに溢れた布。
もちろん迷わなかった訳ではない。迷って迷ってため息をつき、一度はあきらめかけたけれど去りがたく、そんなわたしの気持ちを忖度したのか、ショップオーナーの40代初め位の女性が、「消費税分はお引きします」と静かに切り出してくれた。
この女性のもの静かで品のいい雰囲気が気に入ったのと、自分で年数回海外に買い付けに行く話しや、車の免許を持たないので、リュックサックに詰め込めるだけ詰め込んで電車やバスを乗り継ぐのでかなりの重労働ですと話していた話しの内容から徐々にわたしの気持ちが動いて行った。
最近の新品の麻布もこの大きさのものは探せないし、探せたとしてもきっともっと高いに違いない。
アンティークレースも扱っていたが、わたしが「平織りの布が好きです」と言うと、「わたしもそうなんです。それに水玉が好きなので水玉模様のものを出来るだけ探します。でも一般にお客様はレースの方に目が行く方が多くて」とも話していた。

きっとこれはあまり売りたくないだろうなとも思った。モノ好きな人なら同じ思いを抱くだろう。しっかりしていて使い込まれた柔らかさがあり、麻独特の光沢と艶がある。それにこの白さ。
出合いを見逃しては後で後悔する。思い切りが悪くて買いそびれ、そのモノの数倍のお金を用意して探そうとしても探し出せない悔しさを何度か味わったこともある。
迷いつつ迷いに迷って購入し、わたしのものとなったこのリネンの真っ白い布は大切に大切に眺めつつ使い込んで行きたいなと思う。



買いそびれたものを買う

2007年01月16日 | モノ・雑貨・道具

欲しいなあと思っていて、そのモノに出逢っていてもすぐに食指が動かずに買いそびれるものがある。
「今買わなかったら、きっと後悔するに違いない」と思っていても、財布と相談しつつ買いそびれるモノがある。

暮れに宮島を旅行した際、宮島が「宮島しゃもじ」の産地であることを知った。正確に言えば産地かどうかというより、みやげもの屋の店先に様々な材質のしゃもじが並び、買う気をそそられた。
そしてしゃもじはさておき、そのしゃもじに混じって木や竹で作られたナイフやスプーン、バターナイフなどもたくさんあって、更にその中に木でくりぬかれた素肌のままの木のお玉が売られていた。

たっぷりとした荒削りのままのようなお玉。思わず見惚れてしまったが値段も良かった。ずいぶん躊躇したけれど、旅先のことでもあり、買うのを止めた。

それからずっとあのお玉が頭をよぎり続けた。
鍋物をしたときなど、特に「ああ、あの木のお玉を使ったらどんなに気分がいいだろう」と、思ったけれど後の祭り。
以来、街に出るたびに雑貨ギャラリーなどに立ち寄るけれど、同じ雰囲気のたっぷりとふくよかなお玉には出逢えないで来た。

そして今日、青山に出た折り、青学会館のそばの「竹製品を扱っているお店」の前を通ったとき、思わず中に入った。

「木のお玉を探しているのですが……」と、女主人に言うと薦めてくれたのが今日の写真の右端のお玉。
漆がかかっているのがちょっと気になって、「素」の生地のものが欲しいと伝えると、「素」のものは使っているうちに割れてきます。ひびが入ってくるのですと断言され納得。削ったままのノミの跡が残る雰囲気のものが欲しかったけれど、値段にも薦めてくれたものには納得が出来たので買った。

木や竹で作られたカトラリーの使いやすさを知ったのは割と最近のことである。
まず、バターナイフ、そしてジャムスプーン。バターやジャムを分け取るときの手先に感じるかすかな柔らかさのとりこになった。
そして竹のフライ返しなどにも同じ感触を持った。

環境のためにも、出来るだけ土に還るものをこれからは使って行きたいなと思っていた矢先のお玉との出逢い。
宮島で見たものとは若干違うけれど、きっとわたしの買ったお玉も使いやすいことだろう。


ペーパーウエート “ダチーク”

2007年01月09日 | モノ・雑貨・道具
久しぶりに神楽坂に行った。

飯田橋駅を降りて、神楽坂に上って行く理科大に近い側のお店が閉まっているのを見て驚いた。張り紙があって「東京理科大ビル計画のため閉店します」と書かれている。ここまで理科大が進出してくるということは、飯田橋から見る神楽坂の町並みも大きく変わることだろう。
神楽坂の喫茶店「巴有吾有」(パウワウ)にも同じ張り紙がしてあり、寂しい限り。たばこのヤニで黒光りする板張りの壁面にも歴史を感じ、椅子やテーブルも個性的で年季の入ったお洒落な店作りにパウワウファンは多かったと思う。

パウワウの先の路地を入ったところにある雑貨屋さん「ラ・ロンダジル」に寄り、和紙で作られたA4サイズのノートと木のデザートスプーンを2本買った。古い民家をアレンジしてギャラリースペースとなっており、ここに来るとモノとの関わり方やディスプレイの仕方にたくさんの刺激を受ける。

「ラ・ロンダジル」を出て、そうだ、やっぱり「麦丸」へ行こう!と神楽坂をぐんぐん登って行った。
「麦丸」1階にはお客様がいなくてわたしが貸切状態。若い人は2階へと上がっていく。店主のさなえさんが、「ニューヨークに行こうとしてチケットをとっているんだけど、なかなかとれなくて~」と夏に行ったとき話していたのを思い出し、わたしが「ニューヨーク、行ったんですか?」と聞いたら、「うん、行った、行った」と、そこからニューヨークの話をたくさん聞いた。3週間滞在していたそうで、半分は友人宅でホームスティ、後の半分は自分で見つけた小さなホテルに滞在したそうだが、そのホテルが安くてとっても素敵だったと紹介してくれた。ニューヨークのアンティークの値段や物価の話まで楽しくおしゃべりが弾んだ。
ジャンクアートという言葉がぴったりの店構えながら、隅々までアーチストの手で計算し尽くされている「まんぢゅうカフェ麦丸」がわたしは大好き。今回も雑誌に「麦丸」特集が数ページに亘って組まれていてワクワクしながらお店で読んだ。
美味しいチャイと“黒蜜つぶあん”のふかし饅頭はわたしのオーダーの定番。むかしながらの四角い木の蒸篭(せいろ)を使ってふかすお饅頭の湯気が店内に篭るけれど、それもまたいい。

「麦丸」から「赤城神社」を抜けて、「ギャラリー坂」へ行き、写真のペーパーウエートを見つけ一目ぼれ。(2000円)。(「坂」を紹介してくれたのはさなえさん。)
どうやら蜘蛛をイメージして作られたものらしい。説明には「人造ペット『ダチーク』」とあり、作者のメッセージには、人と共存する友達でありたいということで「ダチーク」と付けたらしく、=「友達~くも」と勝手に解釈。当たっているかしら?
造形のあまりの美しさに惚れ惚れ。効率優先の机まわりに置けるものは限られているけれど、ペーパーウエートには興味が尽きないのでついつい買ってしまう。