(写真は「ワイン家のものづくり展」より)
「ワイン家のものづくり展」で私が買ったお皿は今日の写真の奥に立てかけている2枚です。
最初この作品を観たとき、私はこれは壁面を飾る「飾り物」かと思いました。ところが、手にとって顔のようにも見える側を下にして平らにしてみると、何とこれはお皿でした。見えている部分はお皿の脚の部分だったのです。この脚の部分は一枚一枚みんな違いました。テーブルの上で実用にお皿を使うとしたらこの脚の部分は当然隠れてしまい、低い台の付いたシンプルな白いお皿にしか見えません。
日本人は羽裏などに表地とは違った意表の突く模様を配して粋を満喫していたわけですが、器の後ろにこんな遊び心を施したものが日本にもあったのかどうか知りません。
イエルカさんはチェコ人ですが、イエルカさんの創作器は、チェコの風土と日本の風土がうまくミックスされた中から生み出されているのではと思いました。
モダンでシンプルでそぎ落とされたシャープさも併せ持ち、それに加味されたダイナミカルな佇まいがずっとずっと心に残ります。私は勝手に「後引く器」と名付けています。
この白い器の上にどんな料理を盛りつけたらいいのかしらと現在思案中です。
おつまみをちょこちょことそんな感じでしょうか。