完全にネタバレなので、これから観る方はご注意ください。
新宿ピカデリーで観てきました。ほぼ満席。回が進むにつれて動員数が増えてる気がする。激突ルウムとなれば、派手な戦闘を期待して観に来た人も多そう。
しかし、そんな激しそうなタイトルで期待させた割に、それほど戦闘は多くなかった。
前半はコロニー落とし、中盤はテキサスコロニーでのセイラぶち切れ、後半でルウム会戦。いよいよシャアザク無双!というところで終わり。
戦闘は少な目だったけど、初代ガンダム好きには重要エピソードがたくさん盛り込まれていたので、個人的にはブルーレイ買っても良いと思うデキ。
序盤のメインであるコロニー落としのシーンは、やはり今の技術且つ映画館の大スクリーンでまじまじと見ると、その迫力と凄惨さにショックを受けた。ザビ家ダメでしょう。ランバラルの言うとおり、こんなの戦争ですらない。完全にジェノサイド。
ガンダムが多くの人を引きつける理由として、単なる勧善懲悪モノではない、というような評価を目にするが、ことザビ家においては完全に悪。ダイクンの思想、まるで追い出さられるように地球から追いやられたスペースノイドの地位確立という視点で戦っているのは辛うじてドズルのみ。かと思ったら、結局ドズルもだいぶ怪しいけど。後は個人の利権しか考えていないただの大量虐殺者。TV版の頃からザビ家に正義があるとはチラッとも思っていなかったけど、そこらへんがよく出ている。
キャスバルが完全に鬼畜丸出しだが、アムロはよくまぁこの男を相手に勝ったとものだと感心してしまう。TV版終盤でキシリアに正体を見抜かれた時に、ガルマを殺した後ににザビ家へ復讐する事が虚しくなった、というような事を言っていたが、そこらへんブレておらず、この頃のキレッキレな復讐者のままであったらアムロにも負けなかったのではないのだろうかという気がする。
復讐の名のもとに無関係な人間を何人も殺しておいて、途中で勝手に虚しくなって投げ出せる男。シャア一家を手に掛けた事に対して微塵も良心の呵責を感じていない事が分かる。
中盤は成長したセイラの話。心臓発作を起こした義父を見舞いにテキサスコロニーへと戻ってくるが、そこで連邦派の暴漢共に襲撃されてしまう。幼い頃から何かと悲しい目に遭っても健気に生きてきたセイラであったが、この時に初めて見せた憎悪の表情は、やはりキャスバルの妹なのだなと思った。銃なんか初めて撃つだろうに、暗い中で動いてる的にバンバン当ててるし。
終盤のルウム会戦前にTV版でお馴染みのザクⅡに乗り換える。加速時のパイロットへの負担等を考慮して出力を80%でリミッターを掛けているのだが、シャアが最初の調整を終えた後にメカニックへリミッターを外すように指示を出す。
そして実際にレビル艦隊へ突入する際に、リミッター解除して突撃してゆくシーンがあり、これがあの有名な「通常の3倍のスピードで迫ってくるザクがあります」と言わせしめた所以なのかと思い、感慨深いものがあった。普通のパイロットはデブリにビビッてあまりスピード出せないだけかと思ったら、物理的な理由があった。
次回は来年の5月だそうです。予告映像を見る限り、次回もガンダムは大地に立たなそうです。
いや、これほんとこの流れでオリジン全部やるのだろうか。漫画のオリジンちゃんと読んでないので、5までで何巻消化したのか分からないけど、このペースだとあと10年くらいかかりそう。