現在、東京MXで地獄少女が再放送されているので、途中から録画してました。正月休みに一気に観ましたが、なかなか良い。
午前0時だけアクセスできる地獄通信に恨んでいる人間の名前を入力すると、地獄少女が現れて藁人形を手渡す。この藁人形の首にかかった赤い糸を解けば契約が成立し、恨みの対象者を地獄少女が地獄に送ってくれる。但し、契約者も地獄に堕ちることになる。死んだ後の話ですが。
そんなストーリーなので、主に恨まれる側と恨む側の人間関係を主軸に物語が展開してゆく。その様子も実際にあってもおかしくはない程度にはリアルなので、視聴者はたいてい恨む側に感情移入してゆく事になる。
その一方で地獄少女こと閻魔あいの謎を追求してゆくストーリーも展開されてゆく。
暗い。観終わった後の後味の悪さがスゴイ。基本的に「恨んだ相手を地獄に送っても、それは根本的な解決にはなってない」という、アンチメッセージで物語が締めくくられるので、だいたい憂鬱な形でプツリと物語が切れる。似たような悪人成敗モノである仕事人のような爽快感は全くない。
ただただ虚しいばかり。
最後は契約者の名前が書かれた蝋燭が、かつて恨みを晴らしたのであろう夥しい数のローソクの中に追加される描写で終わるのだが、そこでエンディングの歌が流れ始める。この曲の破壊力が、これまたスゴイ。「かりぬい」というタイトルなのだが、このエンディングでなかったら、最後まで観なかったと思う。
曲を聴いただけで、胸が締め付けられるように苦しくなるなんて、いったい何年ぶりだろうか。メロディの切なさもあるが、閻魔あい役の、あの声。
スタジオであのメロディに、あの声が乗った瞬間、きっと収録に立ち会った人達は興奮に震えたでしょう。陳腐な表現ですが、10年に一度とか、それくらいのレベル。
興味ない方も、この曲だけは是非ユーチューブで聴いて頂きたい。できればエンディングそのものを聴いて欲しいですが。映像的に。
絵がとても綺麗。絵というか、色使いが秀逸。いちいち感心してしまう。けっこう昔の作品なのにスゴイと思います。
褒めてばかりでもアレなので、気になるところ。、お仕置き場面がちょっと子供じみていて、どうもシックリ来ない。もう少しリアルにというか、怖い感じの方が良いと思うのだが。ハッキリ言って、お仕置き場面だけコメディのように見えてしまう。閻魔あいのキメ台詞ともいえる「闇に惑いし哀れな影よ、人を傷つけ貶めて、罪に溺れし業の魂・・・イッペン死ンデミル?」の為にも場を盛り上げないといけないのだろうけど、なんかシラケてしまう。
無印は最終回を迎え、現在は続編である「二籠」に突入してます。エンディングも変わってしまって残念ですが、「三鼎」までブッ通しで平日放送するようなので、最後まで観てみようと思います。