プレゼント

プレゼントを選ぶ
誰かの為に選ぶのは楽しい。

その人のことだけを何日も考える
そんな時間は年一回位しかないかもしれない。

随分も前から
出かけるついでには
デパートを一廻り
でっかいこの箱にはなんでも詰まってるに違いない。
田舎物はそう信じている。

でも
あれも違う。
これも違う。
これこそ!
なんて思うとゼロが違う^_^;

広い・・・
物に溢れた広さは田舎者には辛い。
管理人は物酔い
人酔いしてしまった。

最初は楽しかったのに
ぐったり疲れて電車に乗り込む。

気が付くと
とっくにプレゼントを渡す日なんて過ぎていた。

目の前の忙しさに
すっかり忘れてしまった。

自分でも考えられないのだけど・・・。

でも良くある。こんなこと。

前もってが早いと忘れる。
だいたいお尻に火が付かないと
動けないタイプだ。

早めに火が付きすぎて
肝心なときには燃え尽きているなんて
よくあることだった。

そのことを不意に思い出した。
とっくに過ぎた誕生日のこと。

「ギャー忘れてた!」
急いで電話
「お誕生日おめでとう「だったよね。」」
なんの用意もなく焦っての電話
でも言い訳しなくても
理解してるようでした。

長い付き合いでした。

それから慌てて
頭をひねり
電気の量販店などに行くが
説明を受けるも
理解力に欠けるし
当人が必要なのかも解らない。

そうだ
着物姿が素敵だった。
草履にしようと思ったら
サイズが解らない。
今さら聞けないし・・・。

もう面倒になって
あたりさわりのないものを・・・。

これも癖
面倒になる。
しなくてはいけない!
なんて思うと面倒になる。

それからまた一週間
そうだ!
着物が似合うから
根付でも

ひらめくとまた強い
パワー全開で骨董店を回る。

しかし・・・ない。

ちっとも気に入るものがない。
あこれ!
と思うとまたまたゼロが一つ多い。
そもそも根付を帯から垂らしたりするかしら?

そして出会ってしまった。
水滴だけど
一目惚れ(*^_^*)
鼻息で曇ったショーケースを拭いていたら
急いで店主がカギを開けた。

手に取る。
やばい!
可愛い!!!!

まったくプレゼントする人のことを思ってない。
とにかく自分が欲しいのだ!

受け取り主は
書をたしなむとも聞いていないし
これを帯にぶる下げるわけにも行くまい。

水滴の小さな穴を見つめ
そうだ
一輪挿しならいけるかも
小さな野に咲く花ならばいいかも(*^_^*)
美しく花を活けるのはお手の物だ。

骨董の価値も解る人でもあるし
本人が欲しいかどうかより
自分が欲しい気持ちが高いのだけどね。

価値観が近いからきっと気に入ってくれると思う。
そんな友人がいいなぁ~。
だって自分らしく居られて楽チンだもんね。












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