ペンシルハウス物語~東京日和~

-gozar de tokyo-きまま そのまま なすがまま 

ある日曜日-1-

2007-12-16 | 暮 Life



陽射しはあるのに風が強くて
寒い寒い日曜日。

ささいなやり取りで久々に気持ちのブレが大きくなってしまい
夜中にへこんだ。

勝手にもう駄目だと思い込んで
更に落ち込んだ。

目が覚めても悲しい膜にすっぽり
覆われている気がしてやるせない。

それでも朝の陽射しはうんざりする位に眩しい。

さっと支度をすませて美容院の予約時間から
逆算して家を出た。

出しそびれたワンピースを
クリーニングに出すつもりだった。

なのに店の前を通過してしまった。

友達の子供に絵本を贈るのに郵便局へ行った。
休日の窓口は長蛇の列でゲンナリさせる。

梱包する袋がなくてその場で購入した。
手提げ袋から贈るための絵本を取り出したその時に

水玉のワンピースが見えて、
初めてクリーニング屋を通過したのに気が付いた。

「何をやってるんだろう。。。。」

普段なら気にならない事が
どうでもいい小さな事にも涙が出そうになる。

とりあえず出せなかった水玉ワンピースは
手提げ袋に入ったまま、
先週から切らしている珈琲豆を買いに向かう。

その途中にいつもお参りする小さな神社がある。

心が騒がしい時、シンドイ時、お願いがある時、
なんでもどんな時でも。小さな事も。

うっそうとした木が生い茂る間の階段を登っていくと、
のんびりと猫が歩いているだけで

除々に音の洪水の様な喧騒は静寂へと変わる。
その瞬間に世界が変わる気がする。

その瞬間を味わいたくて、
事あるごとに詣でているのかもしれない。

そして願う事はいつも同じで。

あんまり真剣に願う私の足元で
ニャアと猫が鳴いた。

”そんなに悲しがらなくても大丈夫だよ”

「現世」に戻る階段を降りると
また眩しい陽射しと行き交う車の音が溢れていた。


珈琲豆屋ではスタンプカードを貯めると
好きな珈琲豆300gと交換してくれる。

そのカードもいっぱいになっていたので
わざわざ遠回りして出向いた。

「すいません。9月末で珈琲豆との交換終了してしまってるんですよ」

どこまでツイテないんだろうか。。。

-つづく-


つつくって。。。オイなんだそりゃ?
でもってこれはフイックション大魔王でごじゃる