ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

記憶の価値。

2008年12月29日 | blog
たとえばこういう、ちょっと古いキッチンをいま「いいな」と思えるのは、
D&DEPARTMENTのおかげです。

ちょっと、古い、日本の、
あたりまえの暮らしのディティール。

正直に思い出してほしいんですけれど、少し前まで、こういう雰囲気って、
とにかくださくて、一切合切だめなものとして、価値が抹殺されてきたはずです。
そういうものにも良さがあったことを、D&DEPARTMENTは、知らせてくれました。

ある時期わたしは、自分が育ってきた暮らしのいろいろを、ないがしろにしてきました。
あんまり認めたくないんですが、世代的に、
やっぱりいわゆる「バブルの洗礼」を、受けたのだとおもいます。

D&DEPARTMENTの活動は、失われた数十年の「日本の暮らし」の価値と誇りを、
救ったといえるかもしれません。
ださかったこともあるけど、すてきなこともあった。と。


はぁ。


と、いうわけで、来年早々、
デザマンから、渋めのマンションに引っ越します。