繁盛してまっせ。
大阪歴博・時空の旅の最終回は、待ってましたの大大阪時代。極彩色のネオンに豊かな物資で大賑わいの町並みを再現です。
↑の写真は心斎橋筋を模したもの。今もその面影が残りますが、通りには名店がずらりと並び、銀ブラならぬ心ブラがモボモガたちのトレンドでした。
ガスビル、中央公会堂・・・。今も残るモダンな建築物の多くはこの頃に作られました。
改めまして大大阪時代とは、明治~昭和初期にかけての東京をも凌ぐ大阪の大発展時代で、明治初頭に造幣寮が作られたのを始めとして次々に民間工場がつくられ、関東大震災で被災した東京都民が流れて来たことにも後押しされ、大阪は日本第一の都市となりました。
こちらは公設市場を再現したもの。歳末大売出し中です。
魚もぎっしり。
工場といっても機械行程ではなく、職人さんの手作業も多かったようですね。
明治生まれの有名人と言えば、エンタツアチャコ。財界人ではサントリーの鳥井信治郎、阪急の小林一三、大正生まれならオダサクと、ざっとあげるだけで実に活気のある楽しそうな町が想像できますね。郊外住宅の分譲も始まり、割烹着姿のお母さんやカンカン帽にダンディなフロックコートのお父さんとその子供が、仲良くハイカラなテーブルで一家団欒、なんて光景が都市生活者の憧れだったそうです。週末には心ブラで洋服を買い、歌舞伎を楽しむ。優雅な生活です。
大大阪の町並みを堪能した後は、細かな資料の展示室。実物資料や模型を展示しています。
伏見人形の弊持猿。厄除けの意味があったとか。
弁当の包み紙。
ナマズの絵馬。表情が芸人ぽいですね
数ある資料の中でも目を引いたのは装剣金工。文字通り刀を飾る鍔や鞘の工芸品ですが、大阪市の無形文化財指定を受けた阪井俊政さんの作品が展示されていました。初めて見ましたが、これが素晴らしかった グッズ好きにはたまりません
これ、どちらも象嵌です
制作過程を紹介したビデオを見ましたが、まさしくミリ単位で削って嵌める。ものすごい技です
以前こちらで大阪の職人をテーマにした特別展を拝見しましたが、大阪には歴史に埋もれてしまっている達人がたくさんいらっしゃるんですよね。阪井氏も装剣という玄人好みの分野のせいか、ネットで検索してもヒット件数がとても少なかった。ですが、ジャンルは違いますが、漆工家の柴田是真に勝るとも劣らない素晴らしい作品たちでした。実物の方が断然イイので、たくさんの方に観ていただきたいです
さてさて3回にわたってお送りしてきました歴博ツアー、いかがだったでしょうか。
古代から現代まで盛りだくさんで楽しかったのですが、常設展示で体力を使い果たし、この後、更に下に降りてお目当の『真田丸展』を観た時には正直言って頭が回らず、解説文を読むのに時間がかかって大変でした^^;
常設展+特別展を観る時は、ペース配分が必要です
ここで得た知識を踏まえ、明日からは再び大阪の町をぶらつきたいと思います!