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ナツツバキ・2~一日花

 ツバキ科ナツツバキ属の「ナツツバキ(夏椿)」。花は朝開いて、夕方には落花する “一日花” で、「シャラノキ(沙羅の木)」の別名がある。仏教でいうところの “沙羅双樹” は、インド原産の常緑熱帯樹で日本では育たない。その樹はお釈迦様の最後の寝床の4隅に2本ずつ生えていて、亡くなられた時にその花が散ったという。平家物語の冒頭に 『祗園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし』 とあるが、作者はインドの常緑樹を見たことは無いはずで、その聞き伝えでイメージしたのか、それとも仏教伝来後、ナツツバキを沙羅双樹と呼ぶようになっていたため、このナツツバキをイメージしたのか、なかなか興味深い。
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スミレ・5~子葉

 先日、採取した「スミレ(菫)」の種子を植木鉢に蒔いていたら、いくつか芽が出てきた。植木鉢は庭に出しているので、他の植物の種が飛んできた可能性もあるが、同じような子葉が周りにいくつも見えることから、これはスミレに間違いないだろう。これから本葉が出てくるはずだが、秋までにどのくらい育つだろうか。しばらく観察日記は続く。
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ヤマブキショウマ

 バラ科ヤマブキショウマ属の「ヤマブキショウマ(山吹升麻)」。ユキノシタ科チダケサシ属のトリアシショウマに良く似るが、トリアシショウマの葉は3回3出複葉になるのに対して、ヤマブキショウマの葉は2回3出複葉になる。またトリアシショウマは、日本海側に多く見られ、当地ではその仲間のアカショウマが良く見られる。ただしトリアシショウマは太平洋側でも稀に見られることがあるようで、この界隈では高尾山にあったという情報もある。ヤマブキショウマの花期はアカショウマよりも少し早い。これは東京薬科大自然観察路のもの。
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