イボクサ・2~水辺

 花径はわずか12~13ミリほどの「イボクサ(疣草)」。可愛らしい花に少し可哀想な名前だが、この葉の汁を使って “イボ” を取る薬として利用されていた。軟膏のイボコロリにはこの成分が入っているのかもしれない。6本の雄蕊のうち青紫色の長い葯を持つ3本が完全雄蕊で、葯の短い3本が仮雄蕊。湿地に生える一年草で、ここは蓮生寺公園の水辺。ツユクサ科イボクサ属だが、このブログでは “カワイソウナ(可哀想名)属” に分類している。
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キバナアキギリ・2~名前

 蓮生寺公園の藪の中でひっそり咲くのは「キバナアキギリ(黄花秋桐)」。シソ科アキギリ属の多年草。 “桐” に似た唇形花で秋に咲くためこの名前。しかし山野の木陰など咲く場所を思うと “霧” の字を当てても良いような雰囲気もある。花の先端から伸びているのは雌蕊の花柱。
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チカラシバ・2~花

 なかなか絶妙な名前を付けられている「チカラシバ(力芝)」。日当たりの良い野原などでしっかり根を張って、少々の力ではとても引き抜けない。道端でも良く見かけるので別名は「ミチシバ(路芝・道芝)」。黒紫色の長い剛毛の姿は理科の実験で使う試験管ブラシを思い起こさせる。剛毛の間にチラホラ見えている褐色のものが小花。イネ科チカラシバ属の多年草。
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シマスズメノヒエ・2~蘂

 野原や道端でところ狭しと蔓延っている「シマスズメノヒエ(島雀の稗)」。イネ科スズメノヒエ属の多年草で、戦後、急速に増えた外来種。茎の先に花序の枝が数本出て、下向きに黒紫色の雌蕊の柱頭がよく目立つ。
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スズメウリ・4~雌花

 カラスウリのナイトショーは見事だったが、この「スズメウリ(雀瓜)」は、そこまでお客を呼ぶ気は無いようだ。花径は5~6ミリでこれは雌花、既に子房が膨らみかけている。その果実がカラスウリより小さいことや、小さい実を雀の卵に見立てたことが名前の由来のようだ。横に見える実は、次第に直径1センチほどの球形になる。
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センニンソウ・5~実

 雨上がりなのでご自慢のヒゲも湿って少し細く見える「センニンソウ(仙人草)」。この姿が仙人の白ヒゲに見えるのでこの名前。葉を見れば区別できるが、ヒゲの姿はボタンヅルにそっくり。
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散歩道~排水

 長池公園で見つけた道端の葉に綺麗な水玉。これは雨のせいではなく、根から吸い上げられた水分が葉の縁の水孔から排出される現象。自然の造形美にはいつも驚かされる。
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ウド・3~開花

 今日は中秋の名月。天気予報通り午後から綺麗に晴れて、まん丸い満月が空に輝いている。明日からは欠けていくことを思えば、 『♪♪ 次の夜から欠ける満月よりも 14番目の月がいちばん好き~』 と歌った荒井由実の気持ちが良くわかる。
 さて藪の中で満月のようにまん丸に花をつけているのは「ウド(独活)」。ウコギ科タラノキ属の多年草。 草本と聞いて 『おやっ?』 と思うのは、 “ウドの大木” の言葉。茎は太く高さは2メートルにもなるので、草に比べれば大木だが、杉や欅には到底及ばない。
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シオン・2~中秋

 鑓水にある民族文化財の小泉家屋敷。明治11年に建てられた入母屋造り茅葺屋根の民家で今も住居として使われている。その屋敷前に咲いていた「シオン(紫苑)」。キク科シオン属の多年草で背丈は2メートル以上になる。花の時期が中秋の名月と重なることから「ジュウゴヤソウ(十五夜草)」の別名もある。
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ミゾソバ・4~牛と狐

 蓮生寺公園の水辺に咲く「ミゾソバ(溝蕎麦)」。タデ科の一年草で、その葉の形から別名が「ウシノヒタイ(牛の額)」。私はどうしてもこの葉が “狐の笑顔” に見える。
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