TASTING CUBE

Wine by your side…我が家は毎晩がワインサロン。最近のマイブームはBOX WINEです。

プロヴァンスからの便り

2006-06-06 01:46:23 | 世界の料理スクール
プロヴァンスに行ってきました。

と言いたい・・・のだが、行きたくても行けないのが現実。
「いらっしゃいな、来ない?今年はセザンヌのエキシビションがはじまるのよ」
と招いてくれるのは、南仏でお世話になったマダム。

彼女との付き合いは、私が彼女のオウチにステイして、生徒としてお料理を教えてもらったのがきっかけ。といってもお食事は3食付で、日中はあちこち連れて行ってくれて、ディナーを一緒に用意して楽しむ、というもの。南仏の日常を体験することができる。

南仏はエクス・アン・プロヴァンス。マルセイユ空港から30分くらいのところで、数年前にはTGVの駅も出来た。太陽、緑、鳥のさえずり、そして静寂のある街。小さな山や丘が続く素敵な場所。ゴッホやセザンヌなど、多くの芸術家はこの土地を愛し、作品を残している。


彼女のオウチは丘を少しあがったところにあって、お庭もたっぷり広い。ハーブやラズベリー、苺、イチジクなどが栽れる。朝には手作りのコンフィチュールが何種類も用意され、コーヒーとともに朝の光と爽やかな一日が用意される。マダムはお食事ごとにテーブルをセッティングをしてくれる。それが毎回違って本当に素敵。決して気取ってるわけではなく、それが日常なのだ。
ランチはプールサイドの木陰で。重たくないお食事に、ロゼを用意してくれる。これまた最高に気分がいい。



オウチのなかも吹き抜けでとても素敵。キッチンはマダムが必要なものをすっきりと収納してある。掃除もしやすく使いやすい。こんなキッチンならお料理も楽しいわけだ。



ある日の夕食前、シェーブル・チーズが好きな私のリクエストで農家に連れて行ってもらった。
フランスはなんと自給率120%、素晴しい農業国だ。エクス・アン・プロヴァンスも当然地産物にあふれ、車で30分圏内に、ワイナリーやらフロマジュリーなどいっぱいある。マダムも私のプッシュで初めて行くところだったりするくらい。
で、山羊農家。少しまえに連絡して、突然伺っても、存分に案内してくれる。山羊の納屋ではまさにお乳を搾っている忙しい時間だった。搾りたてのミルクを頂いた。マダムは苦手なようだった。フレンチってチーズは好きでも山羊のミルクは飲まないらしい。意外。
納屋の裏ではチーズを造っている。小さな店先では好みの熟成具合のチーズを買うことができる。今夜のディナーのために熟成具合の異なるチーズを3つ購入、こういうお買い物って楽しくて仕方がない。



エクス・アン・プロヴァンスは実はローヌにも近い。といっても車で2時間くらいかしら。これは特別にお願いして連れて行ってもらった。AOCはジゴンダス。いくつかワイナリーを回ってみた。予想以上に力強い、バランスもよい。これには感激。街はなだらかな山の途中にあって石造りの壁や家に囲まれてひっそり。太陽は強い。立派なワインが出来るわけだ。マダムも友人に贈るワインをじっくり選んで購入。
試飲を繰り返し、何にするか相談しながら本気で選ぶのってワイン好きにはシアワセな時間。



晴れた午前中、マルシェ=市場に買出しへ。色とりどりのお野菜、チーズ、パン、オリーブ。お花屋さんの美しい花たちがまぶしい。これが南仏なのだって感じる。
「いつもの無愛想なチーズおじさんのところへ行きましょう、美味しいの」と、連れて行かれると、本当につっけんどんなムッシュが登場。淡々とチーズを売ってくれた。
自分の造るチーズに自信があるのだ。造り手から直接手渡されると、有難みを実感する。


マルセイユの市場にも寄り、今夜料理するブイヤベースのために様々な魚を購入。それはそれは何種類もだ。沖縄の魚のようなカラフルな魚達に初対面。
ブイヤベースはこの地方のご当地料理。日本でうたうそれとは、材料、造り方、食べ方もまったく違った。合わせるワインもね。



今日、プロヴァンスから届いたのは、実はマダムからの「元気です」というお便り。
昨年クリスマスカードを贈って、次に連絡が来たときは思いもよらぬ、病気を発病したとのお知らせだった。それからまた手紙を書いて・・・。普段はPCで連絡が取れるけど、入院で使えないだろうから、エアメールで様子を伺っていた。
やっと最近自宅で普段の生活に戻り、なんとお料理教室も復活したとのこと。PCで連絡んも取れる、本当に嬉しかった。何せ彼女はパワフルにヒトをもてなすワンダーウーマン。彼女が弱々しいのはできれば見たくないのだ。
まだ完全復帰ではないとのこと、お料理も一日の中で教えている。



これからはますますプロヴァンスが美しい季節。もし機会があればエクス・アン・プロヴァンスへ行ってみて欲しい。そしてマダムのお家でお料理を学んでみては?男性のゲストもウェルカムなはず。
リンクのHPを参照あれ。






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2 コメント

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懐かしい (cchon)
2006-06-08 01:11:03
楽しかったねー。

もういちどいきたいなー。
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その通り (bigcarrie)
2006-06-08 22:41:29
旅とは、どれも素敵な思い出。細かいイロイロは、映像や文章に残してこそ、後で振り返ることができますよね。思い出すと尽きない場面がチラホラ。でも本当は思い出を残す為ではなく、見たり、体験したりするその現場が貴重な時間が大切とはいつも感じます。でもこれを誰かに伝えたいって思ってしまう。誰かとその時間を共有化できるのはまた幸せなのかも知れませんね。
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