上高地ビジターセンターだより

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『岳沢紅葉トレッキング自然ガイド』が開催されました

2012-10-02 18:13:45 | イベント(上高地ニュース)
9月29日、『岳沢紅葉トレッキング自然ガイド』が開催されました。
台風の影響を心配していたお天気は雲が多いものの青空も見えていて、ちょうどいい体感温度の1日になりました。
また、肝心の紅葉は毎日ふもとから穂高連峰を見上げている私たちスタッフもびっくりするほど、色付きが濃くなって当日を迎えることが出来ました。

この日の参加者5名。
そしてスタッフ2名、インターンシップで研修に来ていた大学生2名の計9名で岳沢を目指しました。
河童橋からすっかり秋の装いになった穂高連峰を見上げます。
これから目指す岳沢の場所を教えてもらっても、初めての方はピンと来ない様子でした。

岳沢湿原で水の流れや立ち枯れの様子を観察し、その先の登山口から約2時間の岳沢小屋まで登ります。
途中で休憩を取りながら、皆さんはとてもスムーズに楽しそうに歩かれていらっしゃいました。

少し登れば、下から見上げる山の色とまた違って見えます。
今回は『紅葉トレッキング』でしたが、ダケカンバなどの黄葉がとても鮮やかできれいでした。

森の中ではキノコがたくさん顔を出して、秋らしさが漂っていました。

岳沢小屋には予定よりも早く到着し、みんなで自己紹介を兼ねておしゃべりしながらお昼を食べました。
お腹が満たされたところで、支配人さんにミニトークをしていただきました。
山がどうやって出来たのか地質学的なお話でしたが、とても分かりやすく話していただきました。

小屋の大切な水源にもなっている雪渓に案内していただきました。
今年は雨が少なかったので、解けずに残っている雪渓は例年よりも大きいそうです。
雪渓から落ちてくる水滴に手をかざして、大感激でした。

「山は火山と氷河から出来ているんですよ」そう教わった後に見下ろす上高地とその先に広がる景色は、いつもと違って見えました。

来た道を下って、日本山岳会上高地研究所にお邪魔し、水力発電装置を見学させてもらいました。
沢から流れる水の小さな力で水車を回し、電気を蓄積し地下の明かりに使っているとのことでした。
安定した電力供給が出来るなど利点も教わりました。

初めてトレッキングをされた方もいらっしゃったようですが、全員元気に下山することが出来ました。
河童橋まで帰ってきてみんなで岳沢を見上げると「あ、雪渓と小屋が見える」とさっきまで立っていた場所がはっきりと分かるようになっていました。
記念写真を撮って、ちょっぴり名残惜しくも解散しました。

この企画を通して、参加された方は上高地やさらに奥の場所も、興味を持ってもらえたことと思います。
私たちスタッフも皆さんと一緒に歩いてみて、改めて発見することがたくさんあり、この日の経験を今後の企画に生かせていけたらと思います。

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