上高地ビジターセンターだより

上高地ビジターセンターから季節・自然の情報をお届けします

冬の上高地・2007-2008 その5

2008-02-25 14:03:03 | 自然・景観・気象(オリジナル記事)
2月22日(金)の上高地への入山の様子をお伝えします。天候は晴れでしたが、午後ほど雲がとれて山々の眺めが得られました。暖かい南風の影響で最低気温は氷点5℃くらい、昼頃には持参した温度計で+6℃まで上がり、3月下旬並の暖かさでした。今回は一時的な暖かさでしたが、3月以降は春に向けて気温が高くなってゆきます。斜面の雪の崩れや、雪の踏み外しなど、入山される方はじゅうぶんご注意願います。2月22日現在の積雪は、120cm前後で吹き溜まりはそれ以上の積雪です。

燃ゆるケショウヤナギ

2008-02-25 13:46:30 | 植物(オリジナル記事)
梓川のほとりで赤く色付くケショウヤナギ!といっても、もちろん紅葉ではありません。真冬は枝先がこんなにも赤くなり、モノトーンの景色に色合いを添えています。晩秋から翌春まで赤くなっているのですが、一番美しさが際だつのは、やはり冬の間です。釜トンネルから雪の中を分け入り、苦労した人だけに与えられるご褒美のような光景です。

春を待つ野鳥たちに変化!

2008-02-25 13:33:43 | 動物・野鳥・昆虫(オリジナル記事)
暖かな南風の影響で、2月22日の上高地は3月下旬並の暖かさになり、昼の気温が+6℃もありました。この暖かさは一時的なもので、まだまだ寒い日が続きますが、上高地で越冬している野鳥たちに、少しずつ春への変化が現れました。大正池のマガモは20羽ほどの群れで過ごしてはいますが、よく見れば雌雄のペアで仲良く常に一緒にいます。もう夫婦関係になり、春には上高地で繁殖するようです。同じカモ類でも渡り鳥のコガモは、まだ求愛ディスプレーに忙しそうです。森の中からは、「タラララ…」とキツツキの木を叩くドラミングが聞こえてきました。アカゲラかオオアカゲラのようです。繁殖のための縄張りを誇示するために始めたのかもしれません。「フィフィフィフィフィ…」と陽気にさえずり始めたゴジュウカラもいました。暖かさの増す3月には、多くの野鳥の初鳴きが聞こえてくるでしょう。(画像は大正池で越冬中のコガモの雄です)

冬の上高地・2007-2008 その4

2008-02-15 13:13:18 | 自然・景観・気象(オリジナル記事)
2月14日(木)に上高地に入山してきました。この日の長野県の天気は、北部が雪、中・南部はおおむね晴れと典型的な冬型の天候です。松本は晴れでしたが、山岳地域の上高地は吹雪になっていました。昼頃の気温が氷点下10℃とすごく寒い一日で、風雪にあおられ、体感温度はもっと低く感じます。周辺の山々を望むこともできず、5時間ほどの滞在ですっかり体が冷えきってしまいました。上高地の積雪は、100~120cmと増えてきました。入山される方は、天候等じゅうぶんご注意ください。

スノーモンキー

2008-02-15 12:57:53 | 動物・野鳥・昆虫(オリジナル記事)
厳冬真っ只中の2月14日の上高地で、20頭ほどのニホンザルの群れに出会いました。上高地のサルの群れは四季を通して上高地一帯の森で暮らしているので、シーズン中に上高地でサルに出会ったことのある方も多いと思います。真冬の上高地は冷え込めば、氷点下15℃以下にまで冷え込む厳しい環境で、この日も冬型の天候で上高地の天気は吹雪、お昼頃の気温は手持ちの温度計で氷点下10℃を示していました。寒いです…。そんな厳しい環境で、ハルニレやエゾヤナギの樹皮をかじったり、風で露出したシナノザサの葉を食べたり、食べられそうなものを食べて飢えをしのいでいました。

冬の上高地・2007-2008 その3

2008-02-01 13:59:59 | 自然・景観・気象(オリジナル記事)
1月30日(水)に上高地へ入山してきましたのでお知らせします。天候は曇り時々晴れ、朝の気温は暖かく氷点下5℃くらいです。先週末から月曜日の朝まで4日連続で、松本市街地でさえ氷点下10℃前後の厳しい冷え込みになりましたので、上高地では氷点下15℃以下にまで下がったことでしょう。その名残りでしょうか、大正池の半分ほどが結氷したままでした。1月30日現在の積雪は約100cmほどで、平年より少なめです。冬季入山を予定されている方は、天候などに十分注意してください。(画像は田代池から望む霞沢岳です)