皆さんは猛禽類の「タカ」が群れて渡るのをご存じですか?
「タカ」というと孤高なイメージがありますが、秋の渡りの時期は数多くのタカが群れて飛ぶ時期なのです。
幸運にも、上高地からそれほど遠くない白樺峠(松本市奈川)は、シーズン中に1万羽を超えるタカが渡ることで知られる日本有数のタカの渡りの名所。17日から晴天続きで19日も予報は晴れ、タカ見日和ということで白樺峠に行ってきました。
白樺峠は標高約1,600m。上高地の南15kmほど、乗鞍岳の東側に位置し、乗鞍上高地スーパー林道(乗鞍高原━奈川)の中間あたりです。峠の見晴の良い場所に作られた、通称「たか見の広場」から梓川渓谷の先に松本平が見渡せます。そのルートを多くのタカが峠の方へと向かって飛んできます。白樺峠での「タカ見」の特徴は何と言っても、タカを同じ目線で見られ、見下ろすこともあります。広場上空の至近距離を通過してゆくタカも多く、近年バードウォッチャーに人気のタカの渡りスポットです。
今の時期はサシバとハチクマというタカの渡りが最盛期です。10月に入るとノスリとツミが多くなり、11月上旬頃まで、渡りは続きます。
さて、今回の様子を写真でご紹介します!
「たか見の広場」からの眺望。正面が松本平。昼頃で100名ほどの人が集結。すべての人がタカを待ち望み、同じ想いで集まっています!
「サシバ」 カラスくらいの大きさで、白樺峠を通過するタカの7割近くはこのタカ。
「サシバ」
「ハチクマ」 蜂が主食のため、〝ハチを食べるクマタカに似たタカ〟 トビくらいの大きさ。
「ハリオアマツバメ」 高速で飛行します。白樺峠ではタカ以外の鳥もよく飛んでいます。
「鷹柱」 上昇気流にのって、複数のサシバが旋回を繰り返し、高く高く舞い上がります。今日は10~15羽の鷹柱が何度も見られました(感動!)
「サシバ」 上昇気流にのって舞い上がると、時々羽ばたく程度でスーイと一気に谷を通過してゆきます(超節約飛行術!)
タカの渡りは一見の価値あり、というか、人生観さえもかえてしまうほどの魅力に満ちています。
「タカの渡り、いつ見る?」
「今でしょ!」