上高地ビジターセンターだより

上高地ビジターセンターから季節・自然の情報をお届けします

泳ぎザル

2009-06-27 15:07:50 | 動物・野鳥・昆虫(オリジナル記事)
上高地もだんだん気温が上がってきました。快晴の今日は日中の最高気温は25℃です。歩いていると暑くてクラクラしてきます。おサルさんたちも梓川を渡るのに、普段は橋を使うのですが、思い切って川にダイビング。暑いとはいえ、水は相当冷たいのですけどね・・・。それにしても、この表情、真剣な当人(当猿)には失礼ですが、ちょっと笑えます。

早春に歌う

2008-04-05 16:25:05 | 動物・野鳥・昆虫(オリジナル記事)
4月といえば人の世界では新年度、新しい生活の始まり!、鳥の世界では、越冬地から繁殖地へと渡る、新たな季節を迎えます。上高地という地域は、多くの野鳥たちが子育てに利用する場所で、春から秋にかけては50~70種もの野鳥たちと出会うことができます。寒さの厳しい冬は、留鳥と呼ばれる十数種類の野鳥たちが、厳しい環境と向き合いながら暮らしています。2月後半から4月上旬にかけて、寒さが緩み暖かさが戻ってくると、コガラ、ゴジュウカラなどの留鳥たちが歌い始めます。開山を迎える4月下旬頃には、越冬地で過ごしていた多くの夏鳥たちが戻り、求愛の歌を歌い始め賑やかになります。これからの季節が楽しみですね!!
4月4日に出会えた野鳥は、オシドリ(初認:♂1♀1)、マガモ、コガモ、オナガガモ(♂1♀1:上高地では超極めて稀です)、トビ、イカルチドリ、アカゲラ、コゲラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ハクセキレイ(初認)、カワガラス、ミソサザイ、ウグイス(初認:♂1)、キクイタダキ、エナガ、コガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、ホオジロ、カケス、ハシブトガラス、計22種。(画像はこの日、高らかに歌っていた小鳥たち。)

珍しい茶髪のカモ、飛来!

2008-03-27 00:08:03 | 動物・野鳥・昆虫(オリジナル記事)
3月25日(火)の大正池で、上高地では稀なカモのカワアイサ(川秋沙)が見られました。日本でこのカモは、北海道の一部で繁殖するほかは冬鳥として渡来し、内陸の湖沼や湾岸で見られます。上高地でも、冬季の大正池などで稀に越冬していることがありますが、いつも居るわけではなく神出鬼没で、見られたら私はその晩にビールで乾杯してしまうくらい嬉しい野鳥です。春にはまた北方へ戻ってゆくので、移動の途中に立ち寄ったのでしょう、潜水を盛んに行って餌を探していました。今回出会えたのは、茶色い頭が特徴の雌2羽でした。
上高地を後にしたその晩、私がビールで乾杯したのは言うまでもありません!

シンクロナイズドスイミング!

2008-03-13 22:02:15 | 動物・野鳥・昆虫(オリジナル記事)
見てください!カモ界の逆立ちの名手!?、マガモさんの名演技です。右が雄、左が雌で夫婦で披露してくれました。もちろんシンクロナイズドスイミングが趣味のお二人ではなく、水底の餌を逆立ちをして食べている最中なのです。でも、楽しんでいるようにも見えました。3月の春らしい陽気に誘われて、シジュウカラ、セグロセキレイの初鳴き(さえずりを春初めて聞くこと)を聞くことができました。まだ雪深い上高地ですが、生き物は確実に春の訪れを感じているのです。

春を待つ野鳥たちに変化!

2008-02-25 13:33:43 | 動物・野鳥・昆虫(オリジナル記事)
暖かな南風の影響で、2月22日の上高地は3月下旬並の暖かさになり、昼の気温が+6℃もありました。この暖かさは一時的なもので、まだまだ寒い日が続きますが、上高地で越冬している野鳥たちに、少しずつ春への変化が現れました。大正池のマガモは20羽ほどの群れで過ごしてはいますが、よく見れば雌雄のペアで仲良く常に一緒にいます。もう夫婦関係になり、春には上高地で繁殖するようです。同じカモ類でも渡り鳥のコガモは、まだ求愛ディスプレーに忙しそうです。森の中からは、「タラララ…」とキツツキの木を叩くドラミングが聞こえてきました。アカゲラかオオアカゲラのようです。繁殖のための縄張りを誇示するために始めたのかもしれません。「フィフィフィフィフィ…」と陽気にさえずり始めたゴジュウカラもいました。暖かさの増す3月には、多くの野鳥の初鳴きが聞こえてくるでしょう。(画像は大正池で越冬中のコガモの雄です)

スノーモンキー

2008-02-15 12:57:53 | 動物・野鳥・昆虫(オリジナル記事)
厳冬真っ只中の2月14日の上高地で、20頭ほどのニホンザルの群れに出会いました。上高地のサルの群れは四季を通して上高地一帯の森で暮らしているので、シーズン中に上高地でサルに出会ったことのある方も多いと思います。真冬の上高地は冷え込めば、氷点下15℃以下にまで冷え込む厳しい環境で、この日も冬型の天候で上高地の天気は吹雪、お昼頃の気温は手持ちの温度計で氷点下10℃を示していました。寒いです…。そんな厳しい環境で、ハルニレやエゾヤナギの樹皮をかじったり、風で露出したシナノザサの葉を食べたり、食べられそうなものを食べて飢えをしのいでいました。