上高地ビジターセンターだより

上高地ビジターセンターから季節・自然の情報をお届けします

カラマツと穂高

2006-10-23 12:00:00 | 自然・景観・気象(上高地ニュース)
バスターミナル周辺のカラマツが、見頃を迎えています。この時を待ち望んでいた多くの人々が、上高地にやってきます。晴天の日には木漏れ日が金色に輝き、落葉した黄葉は遊歩道を埋めつくし、まるでやわらかい黄色のじゅうたんの上を歩いているようです。そして誰もが頭に黄色の落葉を髪飾りのようにのせて歩いています。ここではみんな、払い落とさなくちゃなんて思わないし、おかしいなとも思わない。自然の魔法って不思議です。

渡り鳥Ⅱ

2006-10-16 12:00:00 | 動物・野鳥・昆虫(上高地ニュース)
10月1日に続いての「渡り鳥」情報です。 10月半ばにもなると、気になるのが冬鳥の渡来です。今年は彼らの目当ての木の実がそれほど多くはないので、立ち寄ってくれるかなと気にしていたところ、アトリやマヒワなどの冬鳥がやってきました。田代湿原では、南へ渡る夏鳥のノビタキが立ち寄っていました。(画像は田代湿原のノビタキの雄です)

夕方の空

2006-10-15 12:00:01 | 自然・景観・気象(上高地ニュース)
最近の上高地は、五時を過ぎると薄暗くなってきてしまい、日が暮れるのが早くなってしまいました。夕方、梓川の川原沿いを散歩をしていると、綺麗な夕焼けとその夕焼けに染まった鱗雲、そして赤く染まる穂高連峰と明神岳の姿も見ることができます。雲が一つもない空より鱗雲の空はとても奇麗です!!上高地は寒くなって来ましたが、暖かい格好をして夕方の上高地の散策も楽しいものです。

これを見ないと年が越せません!

2006-10-15 12:00:00 | 自然・景観・気象(上高地ニュース)
写真は10月10日の涸沢です。標高2300m付近では、ナナカマドがこのように見事に色付きます。最近では各山小屋のホームページが充実し、紅葉の進み具合もパソコンの前で知ることができるようになったので、その情報をもとにいそいそと出かけたら大当たりでした。登山道沿いにはヒョウタンボクやテンナンショウの赤い実がかわいらしくたたずみ、本谷橋付近ではネズミをくわえて走ってゆく、まだ夏毛のおこじょに出会いました。

自然の造形美

2006-10-08 12:00:00 | 植物(上高地ニュース)
まるで鳥の羽毛のようにフワフワな、クサボタンの種です。紫色の小さな花の形からは想像もつかないような華麗な変身ぶりに、毎年感心させられます。子孫を残すため、たった一ヶ月ほどの短い間に大変なエネルギーをつぎこんで姿を変えてゆく植物たち。私達の身近には、こんな不思議があふれているのですね。美しい綿毛はこれから一つずつの種にほどけ、風に乗って旅に出てゆきます。

紅葉・黄葉のメカニズム

2006-10-02 12:00:00 | 自然・景観・気象(上高地ニュース)
上高地は衣替えの季節です。赤よりも黄色が目立つ上高地ですが、じつはこの2色、それぞれプロセスが違うのです。一般に、昼夜の気温差が大きいほど色付きはきれいになるといわれていますが、紅葉の赤い色素は日中の高温で新たに作られ、緑の色素は夜間の低温で分解され無色化されてしまうのです。では黄色の色素はというと、これはもとから葉の中にあったもので、緑の色素が無色化されるために目立ってくるというわけです。まるでページをめくるように移り変わる毎日。天気にも左右されますが、今年の上高地の見頃は今月10日頃でしょうか。

ホコリタケ属

2006-10-01 12:00:01 | 植物(上高地ニュース)
これもキノコの一つ。2センチ程の丸い形をしているキノコで、タヌキノチャブクロといいます。夏から秋にかけて枯れ葉や朽ち木上に普通に見ることができます。このキノコは白色から熟すと暗褐色に変わります。暗褐色になると、やがて上の方が破れそこから胞子を飛ばします。破れているキノコを触るとそこから粉が出てきます。それが胞子です。見た目はあまり良くないですが、熟す前の白いうちは食べれるそうです。

渡り鳥

2006-10-01 12:00:00 | 動物・野鳥・昆虫(上高地ニュース)
9月から10月にかけては、野鳥たちの「渡り」の季節です。上高地で繁殖した、オオルリやキビタキ、コマドリなど多くの夏鳥たちは、南へと移動してゆきます。日本列島よりも北の大地で繁殖した鳥たちは、南下して日本などで越冬したり、東南アジアまで移動する鳥たちもいます。田代池周辺の湿原周辺も林には、渡ってきて間もないエゾビタキがいました。彼らは、これからフィリピン辺りまで移動する長旅の途中に立ち寄ったのです。旅の無事を祈りつつ、見送ってあげたいものです。