最近、暗い記事が多い。その中でも、ときどき、こんな記事が気になります。
あなたは、どう思いますか?
2009年6月17日の「山形新聞」の社会面、「窃盗の疑いで女を逮捕」と題して、「窃盗の疑いで天童市久野本2丁目、無職〇〇〇(80)を逮捕した。逮捕容疑は・・・の食料品店で、肉やシラタキなど9点(1600円相当)を盗んだ疑い。・・・」と載っていました。
「〇〇〇」は実名なんですよ!
この容疑だけで、実名入りで報道するのが当たり前なのでしょうか?
常習犯とかなら別かもしれませんが、80才のお年寄りが肉やシラタキを盗んだとして、この事実に直面して、あなたは、この「犯罪者」を憎みますか?
それとも、こんな「犯罪」が起きる今日の世の中を憎みますか?
少なくとも、もし、この容疑が事実だとしても、常習犯でないのなら、実名での報道は控えるべきではないでしょうか。実名で報道されたら、この女性は社会的に抹殺されてしまうのではないですか? もっともっと報道されるべき大きな“悪”が放置されていないでしょうか? 公共性の高い報道機関に、形式的な公平性ではなく、実質的に公平な報道を求めたい。
2009年7月18日の山形新聞にも、「菓子パンなど万引きの容疑で逮捕」と実名で報道されていました。
これらの記事に、フランスの作家ヴィクトル・ユーゴーの一本のパンを盗んだジャン・ヴァルジャンの話から始まる『レ・ミゼラブル』を思い出しました。
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