井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

オーケストラのヒヤリ・ハット

2008-01-15 12:08:49 | 指揮

 Aさんという指揮者がいらして、よくわかる指揮で何の問題もなくリハーサルが進み、本番も無事故で終了する。オーケストラもストレスをほとんど感じないで帰途につく。

 Bさんという指揮者がいらして、よくわからない指揮で多々の問題を起こし、リハーサル時間は不足、本番ではヒヤリ・ハットの連続で終了する。オーケストラは飲まずには帰れない。

 当然のように、オーケストラ側からの評価はAさんが高く、Bさんが低い。それで事務局に、Aさんの出番を増やしてもらえないか、と尋ねてみる。
「それがー、Aさんは、お客さんからの印象が薄いんですよ。」
「……」
「Bさんの方が断然お客さんからの印象が良いので…」
 そういえば、Bさんは国際コンクールで「聴衆賞」をもらっていたなぁ。

 それを仲間に話してみる。
「確かに、事故がおこりそう、という意味でBさんの時の演奏は良く覚えているけど…」

 一般的に、大事故の陰には「ヒヤリ・ハット」の件数が数百件あると言われている。しかし音楽の場合は「必要悪」なのだろうか?

 結論は「Aさんにキンキラの服を着せて、カツラでもかぶってもらおう」となった。


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2 コメント

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スリル満点、ギリギリ系!の人気ってヤツですね。 (kohji)
2008-01-17 18:38:17
スリル満点、ギリギリ系!の人気ってヤツですね。
よく聞く話です。
○HKの放送を録画して○○ントン氏のをみてみると。。。
ビブラートやっちゃった人が結構いたりして面白いです。
去年の聴衆の人気投票No.oneだったそうで。
ギリギリ系、狙ってる?故意に?
ちょっと別の意味でスリル満点だったのが亡くなった○ルロス○○イバーでしょうか。この人もある意味非常にギリギリ系ですな。
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kohjiさま,ようこそお越しくださいました。 (井財野友人)
2008-01-18 16:32:07
kohjiさま,ようこそお越しくださいました。

思い出しました。人づてに聞いたのですが,○ライバーさん,ウィーン・フィルの方々にはあまり受けが良くなかったそうで。曰く,
「何だか空気みたいなものを全部持っていかれて,俺たちには何も残らない」

そうか,Bさんは○ライバーだと思えば良いのか・・・。
誰も賛成してはくれないかもしれないけれど。

ユニークな視点をありがとうございました。
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