いやはや、凄まじい映画があったものだ。
セッションとは、いわゆるジャズのセッションのことで、物語はジャズドラムを勉強している学生が、先生と巡りあって、想像を絶する世界に巻き込まれる、というもの。
この先生がやたら厳しい。時間ぴったりに教室に入ると、学生は一斉に起立して迎える。その昔の齋藤秀雄にそっくりだ。
音楽に対する要求の高さまで瓜二つ。 主人公のいる部屋の壁に「才能のない奴はロックをやれ」と書いてあるのが笑える。
その昔、ある職業ギタリストが新聞に書いていた「今日はロックで」その意味は「デタラメにやって良い」、を思い出した。
とにかく、フィクションとは言え、このような発想そのものが30前の若いアメリカ人にあるということ自体、驚きだ。
ストーリーも大どんでん返し、それにドラムの爆音の相乗効果で、こんなにどきどきした映画は初めてかもしれない、というほど。
オリジナルの楽曲も非常にハイソで、絶対映画館で観たい映画だった。