井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

渡辺 茂:たきび

2010-02-01 17:59:45 | アート・文化

かきねの かきねの まがりかど

この歌である。

話変わるが,三カ国語話せる人は「トリリンガル」,二カ国語話せる人は「バイリンガル」という。
では1カ国語しか話せない人は・・・

答「アメリカン」    (どこかの国のジョークより)

過日,オレゴン州の公立小学校から,日本語教育のプログラムが存亡の危機にあるという報道がなされた。驚いたことが一杯ある。

・アメリカ合衆国の公立小学校で日本語教育が成されていたこと。
・それが20年も続いていたこと。
・日本語を学ぶ小学生は,9州で3000人いること。

その子供たちは立派に日本語で自己紹介をするし,会話もするのであった。前述のジョークを見事に覆している訳だ。

その子供たちが歌っていたのが「たきび」

たきびかぁ・・・。日本では15年ほど前のダイオキシン騒動以来,ほとんどできなくなってしまった。
ということは,今の日本の子供たちは,たき火ができない。できないから当然知らない。知らないものを歌うのは無理があるから,やはり当然のように歌われなくなってしまった。

寂しい限りである。

なかなか良い歌だと思う。ドレミソラの五音音階でほぼできていながら、ファが1箇所だけはいる(あーたろうか、の「ろ」のところ)。このセンスが心憎い。

作曲者の渡辺茂氏、一般には知られていないかもしれない。しかし井財野にとっては師匠のような存在である。

小学生の頃、「作曲のべんきょう」という子供向けの本があり、熟読玩味したものである。その著者が渡辺茂氏。都内で小学校の校長先生をなさっていたはずだ。他に有名な作品は「ふしぎなポケット」(ポケットをたたくと、ビスケットが・・・割れる、ではなくて増えていく歌)

そのような経緯から大変な敬意を抱いている「たきび」、アメリカの小学生の歌声は感慨深かった。

まるで日本の小学生が歌うように歌っていた。

そこで気づいた。あれ?本当に日本人みたい。
つまり,ガイジンさんの変な強勢(ストレス/あの竹中シュトレーゼマンのような)が「ない」のである。いわゆる「平板」な歌い方だった。完璧日本風である。日本の子供たちは「マクドナルドじいさん」とか「ビンゴ」とか,きちんとストレスをつけて歌えるだろうか?

そのような次第で二度感心してしまった。日本にとっては歓迎すべきことである。何とかプログラムの存続を願いたいし,冒頭のジョークが通じなくなる日を待ち望む。


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