井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

溝〇先輩の椅子

2007-12-09 19:44:15 | 音楽

何年か前、沖縄でコントラバスの溝入先輩とご一緒した時のこと。舞台袖で家具のようなものを組み立て始めてびっくりしたことがある。それは演奏用の椅子だった。 「腰のことを考えてね。」

ヴァイオリンは首を傷めることが多いがチェロは腰にくることが多い。コントラバスも似たような状況なのだろうか。

いずれにせよ、ある程度硬い座面でないと演奏には具合が悪いのは、どの楽器にも共通している。ホテルの宴会場で弾く時、お客さん用の柔らかい椅子に座らされた日には、どっと疲れが噴き出してくる。椅子は重要な要素だ。

「それは実用新案でもとって売りださなきゃ」
「いや、みんなそこまでこだわらないよ」
確かに、それ以来、追随する人は見たことがない。

ところが、今度はチェロ椅子の特注品にお目にかかることになった。溝口先輩の椅子である。一見、背もたれ付きのピアノ椅子、だが、座面のシートが違う。スタインウェイのベンチ椅子のシートのような、硬いクッションがボタンで留めてある、という表現でわかるだろうか。まぁ単純に言ってカッコイイ。ついでに譜面台も特注品。通常の譜面台が楽譜を下から支えるとすれば、上から吊り下がるような感じとでも言えようか。これは見慣れないという点で目をひいた。

こちらは専ら見た目の問題であろう。でもチェロ1台運ぶのだって楽ではないのに、ここまでやるのは立派だ。井財野は何にこだわろうかな…。(実は五線帖に今、大変な関心を持っているが第三者の目には触れませんね。)