教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

スクウェア・エニックスの決算について

2011-05-16 00:08:30 | オタネタ全般
スクウェア・エニックスの決算が出た。
120億円の赤字が出ている。

・・・というので、ネット上では祭りになっている。
皆が
「あんなユーザーをナメたFF14など出しおって、ざまあwww」
というスタンスである。

FF14の悪評は多く聞いているが、わたしはやったことないしやる気もないので、本当にクソなのかどうかは知らん。
知らん上に今のスクエニのゲームにはさして興味もないから知ろうという気もない。
ただ、1つ気になることがある。

ネット上ではFF14の売り上げ不振と120億円の赤字とがイコールで語られているのは本当なのだろうか?

実は120億円の赤字のうちのほとんどにあたる88億円はのれんの減損損失である。
ようするに、会社を買収したけど買収に見合う価値がなくなってしまったから損失を計上するというものであろうと思われる。
これはFF14のものではない。

ちなみに前の年はそれよりデカい額ののれん償却損を出している。
これはタイトーののれん償却損と書かれている。

赤字とはいえ経常利益は大きくプラスだし、
フリーキャッシュフローも大きくプラスだし、
ネット上で言われるほど悪い印象はない。

短期の有利子負債もない。
そこそこ現金も持っている。
だから大赤字とはいえ会社が潰れかけている印象はない。

ただし、巨大なのれん償却損があった前の年ですら最終利益を上げているのに比べると、収益性がかなり落ちているのは明らかだ。



ただ・・・
決算短信の文章による部分や決算説明会資料のスライドを見るに、成長戦略にあたるものが全く見えてこない。
個人投資家というまえにゲーム愛好家であるというわたしの立場からしても、スクエニに成長戦略があるかと問われれば直感でNOだと答えたくなる。

それもそのはず、

スクエニHD、和田洋一社長「開発立て直しには1、2年かかる」
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9F81968BE3E1E2EBEB9CE3E1E2E7E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2

↑このように、すでに人材面で社内はガタガタになっている様子が行間に見てとれる。

http://www.square-enix.com/jp/recruit/career/news/index.html

> 2010/10/04 ネットワークエンジニアの募集をはじめました。
> 2010/10/04 データベースエンジニアの募集をはじめました。
> 2010/10/04 サーバエンジニアの募集をはじめました。
> 2010/09/15 イベントプランナーの募集をはじめました。
> 2010/09/15 バトルプランナー(2)の募集をはじめました。

などとやっているくらいだから、優秀な人材は既に皆スクエニを去ってしまったことはゲーム愛好家の間では有名な話であり、先の記事は社長じきじきにそれを追認しただけにすぎないのだ。
(これら募集の項目はFF14ですこぶる評判の悪い部分)



投資家に「この会社はダメだ」と思われた会社であっても、事業拡大ができないだけで会社を立て直すことは可能である。
会社を立て直せば投資家は戻ってくるから再び事業拡大も可能である。
いまGONZOがそうなろうとしている。

しかし!

社員に「この会社はダメだ」と思われた会社は、そのまま数年の単位をかけて凋落するのを眺めている以外にもはやどうしようもない。
そういう会社では、他の会社でもやっていける優秀な人材から順番に会社を去っていくからだ。

かつて我々の寝ても醒めても熱狂したファミコン版やスーファミ版のFFを作ったスクウェアの面影はもうない。
かなしいものだ。


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