教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

マイナス金利に見る行動経済学

2016-02-03 00:00:43 | 経済/経済/社会
マイナス金利になった。

しかし、そんなすぐには銀行預金の金利がマイナスになることはない。

それがなぜかというのを話すと長いのだが、
例えば銀行預金がマイナス金利になると個人は全額引き出してタンス預金しはじめるヤツが大勢現れるので長期貸付している銀行が債務を弁済しきれなくなる…というのがある。
お客にならんような超少額の個人が全額引き出すようにしむけるために10万円以下の口座だけマイナス金利にするという技を使ってくるかもしれないが、まあそれくらいだ。

でだ。
世間の反応はどうか?

我輩が
「銀行預金がマイナス金利になることは当面ない」
と説明したところ
「まあ損しなければ何でもいいや」
と答えたヤツがいる。

要約すると、金利が0.1%から0.01%になるよりも、0%からマイナス0.01%になるほうが嫌だと言っているのだ。

これはどういうことか?

これは行動経済学や認知心理学におけるプロスペクト理論というもので説明がつく。

超々カンタンにいうと、
人間は得するより損するほうが精神的にダメージがデカいということと、
プラマイゼロ付近だけ非常に感度が高いということを、
グラフで描けるレベルで数学的に説明したものだ。

このへんのことは最近ちょいと認知心理学に興味を持っていてニワカに覚えたことだ(笑)。

だから金利が0.1%から0.01%になってもタンス預金をはじめるヤツはいないが、
0%からマイナス0.01%になるとタンス預金をはじめるヤツが大勢現れる。



もちろんプロの世界ではそんなことでは値は動かない。
国債だってマイナス金利でも粛々と消化されている。
(これは銀行が損失に無関心なわけではなく、日銀がさらにマイナスの金利で買い取ってくれるからマイナス金利でも入札に応じているというリクツ)

だが個人の脳ミソが行う資産運用における意思決定アルゴリズムはそうではない。

時代は心理学を用いてまでファンダメンタル分析しなければならぬところまで来ているようだ。


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