教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

満足したら消える世界(Angel Beats!)

2010-05-18 00:11:16 | オタネタ全般
Angel Beats!がおもしろい。
最初に設定見たときはタダの出オチかと思ったが、たしかに出オチではあったが、それはそれでおもしろいのだ。



Angel Beats!の世界とは。

既に死んだ者の行く世界。
その世界ではもう1度死ぬことはない。
天国でも地獄でもなさそうな、なんだかよくわからない世界。

そこへ行く者には1つだけ条件がある。
生きている時の人生に満足できなかった者だ。
そして、その死んだ後のその世界の人生で、そこで満足してしまうと魂が消える。



これはなかなか新しい設定だ。
そして、設定好きで直接書かれていないことをあれやこれやと勝手に想像して仮説を立てるのが好きなオタにとってのいいエサだ。
設定好きのわたしもアニメ版の第7話まで見て思ったことを書いてみる。

生きているときに満足した者は、天国なり地獄なり輪廻転生にそのままうつる。
生きているときに満足できなかった者は、Angel Beats!のその世界で満足して、そして天国なり地獄なり輪廻転生にうつる。
Angel Beats!のその世界は、恐らく人間の魂の救済装置として機能するものなのではなかろうか。

人が死んだあとに魂の救済装置が用意されているという事。
これは太古の時代から人類の宗教観に取り入れられてきたことだ。

たとえば
「悪いことをすれば地獄におちる。良いことだけをした者だけが天国にいける」
とか
「殉教者になれば天国で何人もの美女が与えられるからテロに参加せよ」
とかいう事にもそれが現れている。

それは、人類史においてずーっと永きにわたり、現在の人生の理不尽さを説明するための道具として使われてきた。
人生の理不尽さの説明とは、多かれ少なかれ恐らくそういう方法でしかなし得ないのだろうと思う。
だから天国だとか極楽だとかいう理想郷がまことしやかに想定されるのだ。

しかし!

本来はそうではなかろう。
生きているときの人生において幸せであることが本筋であろう。

Angel Beats!のその世界は、それを体現しているのではなかろうか。
つまり、生きているときに満足できなかった者たちが欲していた、何事もなく平和で平穏で楽しい生活。
いかにもなベタな天国ではない、ただの日常。
そんな何気ない人生をもう1度楽しむための場所がそこに用意されたのではなかろうか。

ただ、運悪く人生に恵まれず死を迎えた多くの者は、その学園生活でカンタンに順応してカンタンに満足してカンタンに消えてしまうだろう。
これを天国と言わず何と言おうか。

しかし!

満足して消えることを由としない者たちもいる。
彼らはあえて傍若無人で不良っぽい生活を送り、あえて自分の中に不満を溜め込む生活を送っている。
これは言いえて妙だが、その天国に永くとどまるためには、その天国で不満たらたらに生活するのが最も的を得た方法なのだ。
その方法にいち早く気付いたのが、死んでたまるか戦線のゆりっぺリーダーだということだ。



これからどういうラストに繋がるのだろうか。
重要人物の誰かが消えてなくなるという感動の大団円につながるのだろうか。
ラストで主人公が消えてみたところ、実は現世で死んでおらずに息をふきかえしたところに繋がるというのもありかもしれない。

いずれにしても、その世界のシステムの意味を説明することに注目したい。


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