姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、可愛いトミノは宝玉(たま)を吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、地獄くらやみ花も無き。
鞭(むち)で叩くはトミノの姉か、鞭の朱総(しゅぶさ)が気にかかる。
叩けや叩きやれ叩かずとても、無間地獄はひとつみち。
―西条八十 『トミノの地獄』より
「生きる」という、怖い怖い無間地獄に落ちたラウさんのお話。
『インファナル・アフェア』
(2002年香港映画)
監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
潜入捜査官としてマフィアに入り込むヤン(トニー・レオン)と、
そのマフィアから警察に潜入するラウ(アンディ・ラウ)の物語。
第1~3作で完結。らしいけれど、第1作だけでも充分なような??
全部みるなら、3作一気に観ないと、いろいろと置いて行かれてしまう。
カタカナ2文字の名前の人がいっぱい出てくるから、
カタカナが苦手な私は大混乱だった。。。
とくに、第3作目は時系列が複雑なうえ、ラウが『ファイトクラブ』の
エドワード・ノートン状態(ちょっと違う?)で一時大パニック。待って~
脚本がうまくできていて、脚本家は第1作を書きながら、2、3も書いていたんじゃ?
同時に書いてないにしても、第1作執筆中に入りきらない「設定」や「思い」が
たくさんたくさんあったんだろうね~と想像されます。
(第3作に登場する保安部のヨンの設定が、第1作目からあれば
第1作の結末がまあまあかなり変わってしまうかもだけど。)
あと、こんなこというと、身も蓋もないのですが・・・
潜入捜査とか、やるもんじゃないね!みんな不幸にしかならない!
朱に交われば赤くなるというか、深淵をのぞいたら深淵にものぞかれてるっていうか、、
スパイ、あかん!
サムの部下のキョン(ヤンの弟分っぽくみえるけど、キョンのほうが先輩よね?)が、
B-21スペシャルのミスターちんに似てて、そしてそのミスターちんがすげーいいやつ。
保身のためでもなく、組織のためでもなく、友人のために動くミスターちんがすげーいいやつ。
善人とはなんでしょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます