「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      ”ゴム時間” ”日本時間”

2007-06-10 05:45:51 | Weblog
きょうは「時の記念日」である。天智天皇の671年、わが国で初めて
漏刻(水時計)が発明された日を記念して1920年(大正9年)東京
天文台と生活改善同盟会が、この日を「時の記念日」にした。生活
改善同盟会という、あまり時には関係なさそうな会が音頭をとって
いるのが面白い。当時の日本人はまだ時間感覚がルーズだったの
かもしれない。

世界の途上国の技術研修のお手伝いを約10年した経験から地域、国
によって”時間””についての感覚が違うのを実感した。おしなべていえ
ば中国人と東南アジアの華人が僕らと同じようにきちんと時間を守る。
逆に一番ルーズなのは、中近東のアラブ人、ついで他の地域の回教徒。
アフリカでは、英国が宗主国だった国々は比較的時間を守る。

インドネシアには”ゴム時間”(Jam karet)という言葉がある。約束の
時間はゴムのようにいくらでも伸び縮みするという意味。この国で仕事
をする時には、これを理解しないとイライラする。フィリッピンでは、日本
的に時間を守ることを”日本時間”というそうだ。多少、さげすみの意味
もあるそうだ。

大学時代、僕の学校では校門の前に外国人の教師が立っていて、1分たりと
も遅れた場合は、中に入れなかった。その影響なのか、僕は”日本時間”の
厳守者で、約束の時間の10分前には到着する。でも最近はこの日本の習慣も
崩れてきた感じがするが、どうだろうかー。